MT4(Windows版)のバックテストの方法

MT4では、EAのバックテストを行うことができます。

ここでは、基本的なバックテストの方法をご案内します。

バックテストは単純に設定したパラメーターでテストを行うこともできるほか、時間はかかりますが、最適化のテスト(パラメーターをどの値に設定すると、結果が最適になるかの検証)を行うこともできます。

MT4のバックテスト設定

事前にバックテストしたいEAを用意し、MT4にインストールしておきます。

ストラテジーテスターの表示

MT4のバックテストはストラテジーテスターというツールを使用して行います。
ストラテジーテスターを表示するには、MT4のメニューの「表示」内の「ストラテジーテスター」を選択します。

ストラテジーテスターの設定項目

ストラテジーテスターの「セッティング」タブでは、次の項目を設定します。(番号は画像を参照)

①左側でエキスパートアドバイザを選択し、右側でテストするエキスパートアドバイザの選択
②テストする通貨ペアを選択します。
③テストする時間足を選択します。
④モデル(どの価格を用いてテストするか)を選択します。(基本的には全ティックを選択。時間をかけたくない場合は信頼度が下がりますが、他を選択)
⑤期間を指定する場合は期間にチェックを入れ、期間を指定します。
⑥想定するスプレッドを設定します。
⑦ビジュアルモード(テスト内容をチャートで表示(テスト時間が長くなります)
⑧最適化のテストを行うかを選択します。(ここにチェックを入れると次のエキスパート設定で設定した内容にて最適化の検証が行われます。)
⑨テストする口座やパラメーター、最適化の内容等を設定します。ボタンをクリックするとダイアログが表示されます。

エキスパート設定の「テスト設定」タブ

①テストスタート時の証拠金の設定を行います。金額の横の通貨の部分にJPYと直接入力すると、円の口座でテストすることができます。
②テストするポジションを売買双方(Long&Short)、買いのみ(Long only)、売りのみ(Short only)から選択できます。
③どの項目を基準に最適化するかを選択します。
④遺伝的アルゴリズムにチェックを入れると、最適化を行う際の計算を効率化することができます。

エキスパート設定の「パラメーターの入力」タブ

パラメーターの入力タブでは、パラメーターの設定のほか、最適化テストを行う際の設定を行います。
①最適化を行う項目にチェックを入れます。
②単純にテストする場合は、値の欄でパラメーターを設定します。
③最適化テストを行う際の最小値を指定します。
④最適化を行う際のスタート値からの間隔を指定します。⑤最適化を行う際の最大値を指定します。

エキスパート設定の「最適化」タブ

「最適化」タブでは指定した条件になったら、テストを終了するという設定を行うことできます。設定しない場合は、なにもチェックを入れないでもOKです。

設定が完了したら、OKをクリックし、ダイアログを閉じます。

テストの開始

設定が完了したら、スタートをクリックし、テストをスタートします。

テストの期間が長い場合や最適化テストの組み合わせが多い場合等の計算量が多いときは、数時間から数日かかることもありますので、設定をする際はテスト期間がなるべく短くなるように設定を工夫してみましょう。

MT4のバックテスト結果の確認

テストが完了すると、テストの内容によりストラテジーテスター内に次の5つのタブが表示され、結果を確認することができます。

最適化結果

最適化を行なった場合の結果がリスト表示されます。どのパラメーターのときにどの程度の損益であったかやドローダウンがどの程度であったかを確認することができます。

最適化グラフ

最適化を行なった場合の結果をグラフで確認することができます。

結果

テスト取引の内容がリストで表示されます。具体的にどの価格で売買が行われたかを細かく確認することができます。

グラフ

口座残高と有効証拠金の推移をグラフで確認することができます。
青いラインが口座残高、緑のラインが有効証拠金の推移です。

レポート

期間を通したトレードの概要を確認できます。テストの品質から損益、プロフィットファクターや損益、トレード数、ドローダウンの大きさ、連勝、連敗数等を素早くチェックすることができます。

レポートの保存

レポートタブ内で右クリックし、レポートの保存を選択すると、ブラウザ上でみられるHTML形式にして保存することができます。

MT4のバックテストのレポートで使用される用語一覧

用語意味
テストバー数テストに使用したバーの本数
モデルティック数テストに用いたティック数
モデリング品質テストの品質
不整合チャートエラーデータの抜け等の有無
スプレッドテストに使用したスプレッド
初期証拠金テスト開始時の口座残高
純益損益金額
純利益利益の合計
総損失損失の合計
プロフィットファクター総利益/総損失(1を超えていれば、利益が出ている)
期待利益純益/トレード回数(1回のトレードにつき期待できる利益)
絶対ドローダウン開始時点の残高に対しての最大のドローダウン金額
最大ドローダウンテスト期間におけるドローダウン金額が最大のもの
相対ドローダウンドローダウン比率が最大のもの
総取引数取引行った回数
売りポジション売りポジションでトレードを行なった回数、勝率
買いポジション買いポジションでトレードを行なった回数、勝率
最大勝ちトレード、負けトレード利益が最大のトレードの利益額と損失が最大のトレードの損失額
最大連勝、最大連敗連勝数の最大数、その時の損益、連敗数の最大数、その時の損失額
平均連勝、平均連敗連勝、連敗の平均回数

価格データの受信

MT4のバックテストでは、受信している価格データが少ないとバックテストを行うことができない場合があります。

レートを追加する方法はいくつかありますが、ここでは、一番シンプルなメタクオーツの価格データを受信する方法をご紹介いたします。

バックテストがうまく動作しないという場合にお試しください。

チャートの設定

MT4のメニューの「ツール」から「オプション」を選択し、表示されるダイアログの「チャート」タブ内の「ヒストリー内の最大バー数」と「チャートの最大バー数」に999999999999と最大値になるように入力し、OKをクリックします。

価格データのダウンロード

MT4のメニューの「ツール」内の「ヒストリーセンター」を選択します。表示されるダイアログのテストを行いたい銘柄の時間足を選択し、ダウンロードをクリックすると、価格データの受信がスタートします。