EAとは? - MT4、MT5での自動売買について
EA(エキスパートアドバイザ)とは?
エキスパートアドバイザ(EA)は、MetaTraderプラットフォーム(MT4、またはMT5)上で動作する自動売買プログラムです。 EAを稼働すると、EAがトレーダーに代わり、24時間為替市場の動きを監視・分析し、定義された取引戦略に基づいて取引を自動で行います。 トレーダーは、EAを使用することで、市場を常時監視する必要なくなり、取引の機会を逃すことなく効率的に運用できます。
EAの入手方法
EAの入手方法はインターネット上で入手する方法と自分で制作する方法があります。
①インターネット上で入手(初心者向け
MT4/MT5のEA専用のマーケットプレイスで購入したり、FXブローカーが配布しているものを入手する方法です。 売買のロジックは非公開の場合が多いですが、プログラミングができない方でも気軽に自動売買を開始できるというメリットがあります。
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②自分で制作する方法(上級者向け)
売買戦略があり、プログラミングの知識がある方であれば、MetaTrader用の言語(MQL4、またはMQL5)を使用して、EAを自分で制作することができます。難易度は高いですが、オリジナルの売買手法で自動売買を行うことができるというメリットがあります。
EA選びのヒント
EAのプログラムは自由に製作できるので、様々なタイプのEAが存在します。 自動売買で運用を行う上では、どのようなタイプのEAを使用するかを選択するのが重要です。相場の状況やトレードの頻度、トレードの内容等をチェックしながら、稼働するEAを決定します。
どのような相場状況を狙ったEA?
EAには、トレンドフォロー型のEA(上昇トレンド、または下降トレンドが発生したときに効果を発揮するプログラム)やレンジ相場型(価格が一定のレンジで推移するような相場で効果を発揮するプログラム)のように得意とする相場があります。 現在の相場がどのような状況か、またこれからどのような相場となるかを予想しながら、最適なEAを選択することが重要です。
トレードの頻度は?
EAにより、短期的なトレードを想定したプログラムあれば、中長期のトレードを想定したプログラムもあります。自分がどのような頻度で取引を行うかをしっかりと検討した上で、選びましょう。
バックテストやフォワードテストのトレードの内容をチェック
EAのバックテスト(過去の価格データにおけるテスト)やフォワードテスト(少額やデモ口座で実際に運用したテスト)の結果を元に、そのEAがどのような取引を行うかをチェックすることも重要です。EAの勝率、リスクリワードレシオ、最大ドローダウン等が確認できるので、そのEAを実際に運用した状況をイメージすることができます。
勝率 | 勝ちトレードの件数/総トレード数。高ければ高いほど良いが、リスクリワードレシオが低く、1回の負けで大きな損失を出すようなプログラムの場合は要注意 |
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リスクリワードレシオ | 勝ちトレードの平均利益/負けトレードの平均損失。高いほどよいが、勝率が低すぎる場合は、要注意 |
最大ドローダウン率 | 口座資産の最高到達地点からの最大下落割合。少ない方がリスクが少ない。 |
プロフィットファクター | 総利益/総損失で、利益が出ている場合は1以上になる。多い方が利益が出ている。 |
リカバリーファクター | 総利益/最大ドローダウン。大きいほどリスクが少なく、リターンが大きくなる傾向がある。 |
EAを使用した自動売買の3つのメリット
EAを使用するメリットは①時間効率の向上、②感情の排除、③リスク分散効果の3つが挙げられます。手動の取引の弱点を補うことができるので、多くのトレーダーが自動売買への関心を高めています。
自動売買システムを使用する最大の利点は、トレーダーが市場を監視するために費やす時間を大幅に削減することです。FX市場は24時間動いているため、人間が常に市場の動きを追うことは非常に困難です。しかし、自動売買システムはこの問題を解消し、トレーダーが睡眠や他の活動をしている間も取引を継続します。
自動売買システムは事前に設定されたルールに基づいて動作するため、トレーダーの感情や直感に左右されることなく一貫した取引が可能です。人間のトレーダーはしばしば恐怖や貪欲に影響され、計画された戦略から逸脱することがありますが、自動売買システムはこのような感情的な誤りを防ぎます。
自動売買では複数の戦略を同時に運用することが容易です。これにより、異なる市場条件下での取引チャンスを最大限に活用し、リスクを分散することができます。また、特定の市場や通貨ペアに依存しないことで、市場の変動に対する露出を均等に分配することが可能になります。
自動売買のデメリットと対策
デメリット | 対策 |
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急な市場の変動への対応が難しい 自動売買システムはプログラムされたパラメータに基づいて動作するため、市場の急激な変動や予期せぬ事象に対応するのが難しいというデメリットがあります。 | 定期的にEAの設定を見直し、市場の状況に合わせて調整することが重要です。また、重大な経済ニュース発表時には自動売買を一時停止することも検討すべきです。 |
リスク管理が難しい 自動売買は、適切なリスク管理が行われないと大きな損失を引き起こす可能性があります。 | 取引ごとのリスクを制限し、資金管理のルールを厳格に守ることが不可欠です。また、EAのパフォーマンスを定期的に監視し、必要に応じて調整を行うことも重要です。 |
システム障害リスク ソフトウェアのバグやサーバーのダウンなど、技術的な問題が自動売買のパフォーマンスに影響を与える可能性があります。 | 信頼性の高いEAを選び、良質なインターネット接続と電源のバックアップを用意することが大切です。また、VPS(Virtual Private Server)の使用も、システムの安定稼働に寄与します。 |
VPSとは?
FXの自動売買におけるVPS(Virtual Private Server)は、一つのサーバーを仮想的に分割し、個別のサーバー環境を提供するサービスです。これにより、自宅のPCがオフラインでも、FXの自動売買システム(エキスパートアドバイザー)を24時間稼働させることが可能になります。VPSは高速なインターネット接続と低遅延を備えているため、取引の速度と効率が向上します。また、高いセキュリティと信頼性により、外部の障害から取引環境を守り、安定した自動売買を実現します。FXトレーダーにとって、市場のチャンスを逃さないための重要なツールです。
VPSを使用するメリットは、以下のように大きく4つに分けられます。
FX市場は週5日、24時間オープンしているため、市場の動きを逃さずに取引するためには、トレーディングシステムが常に稼働していることが重要です。VPSを利用すると、自宅のコンピュータがシャットダウンしていても、自動売買システムが24時間稼働し続けるため、機会損失を減らすことができます。
VPSサーバーは通常、高速インターネット接続と低遅延を提供するデータセンターに配置されています。これにより、自宅のPCよりも速く取引指令を市場に送信することが可能になります。FX取引では、数ミリ秒の遅延が利益と損失の差を生むため、VPSの高速接続は重要な利点となります。
VPSの操作は、OSを問わないので、WindowsのPCはもちろん、MacのPC環境でも操作可能です。また、タブレットやスマートフォンからもアクセス可能なので、外出先からでもEAの稼働状況をリアルタイムで確認できます。
VPSは専門のデータセンターによって管理されており、データのバックアップ、セキュリティ対策が徹底されています。これにより、自宅のコンピュータのようにハードウェアの故障やセキュリティの問題によるトレーディングの中断リスクを低減できます。また、電源やインターネット接続の問題が発生した場合でも、VPSはこれらの問題から独立して運用されるため、安定した取引環境を提供します。
これらのメリットにより、FXの自動売買を行う際にVPSの使用は大きな利点となり、より効率的で安定した取引を実現するための重要な要素です。
自動売買の始め方
EAを導入するには、まずは取引口座を用意し、MetaTraderプラットフォームをダウンロードしてインストールする必要があります。その後、お好みのEAを選択し、プラットフォームにインストールことで、自動売買を開始することができます。当社のウェブサイトでは、さまざまな種類のEAとその設定方法に関するガイドを提供しています。
自動売買を始めるまでの3ステップ
STEP 01:取引口座の用意
自動売買を行う口座を用意します。使用するEAに合わせてMT4、またはMT5用の口座を作成します。
STEP 02:MT4、またはMT5のインストール
MT4、またはMT5をPC、またはVPS上にインストールします。
(EAはWindowsPC上でのみ動作します。)
MT4、MT5のインストール方法の詳細に関しては、こちらをご覧ください。