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デイリーレポート 2月21日

February 21, 2025

##【前日の為替概況】】ドル円、続落米財務長官の発言で米金利低下

20日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続落。終値は149.64円と前営業日NY終値(151.47円) と比べて1円83銭程度のドル安水準だった。ベッセント米財務長官が米長期債の発行増について「まだ 遠い先のことだ」と言明すると、米国債相場が上昇(金利は低下)し全般ドル売りが先行。2月米フィラ デルフィア連銀製造業景気指数や前週分の米新規失業保険申請件数、1月米景気先行指標総合指数が軒並 み予想より弱い内容だったことも米長期金利の低下とドル売りを促した。2時30分過ぎには一時149.40 円と昨年12月6日以来約2カ月半ぶりの安値を更新した。

市場では「米長期金利の低下と日銀による早期の追加利上げ観測が重なり、円買い・ドル売りがじりじ りと進んでいる」との声が聞かれた。

ユーロドルは4営業日ぶりに反発。終値は1.0501ドルと前営業日NY終値(1.0423ドル)と比べて0.0078 ドル程度のユーロ高水準だった。ベッセント米財務長官の発言や米経済指標の下振れを受けて米長期金利 が低下すると、全般ドル売りが優勢に。前日の高値1.0461ドルを上抜けて一時1.0504ドルまで値を上げ た。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時106.34まで低下した。

なお、米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するグールズビー米シカゴ連銀総裁は「トランプ米 政権の関税政策で、コロナ禍と同規模の衝撃につながれば、物価懸念を高めなければならない」と述べた ほか、ムサレム米セントルイス連銀総裁は「このところの経済指標はインフレ期待の上昇傾向を示唆。米 連邦準備理事会(FRB)は一段と制約的な金融政策を迫られる可能性がある」と話した。

ユーロ円は続落。終値は157.16円と前営業日NY終値(157.88円)と比べて72銭程度のユーロ安水準。 ドル円の下落につれた売りが先行すると一時156.32円と日本時間夕刻に付けた日通し安値に面合わせし たものの、ユーロドルの上昇につれた買いが入ると157.33円付近まで下げ渋った。

【本日の東京為替見通し】】円買いトレンド継続、本邦CPIと植田日銀総裁の予算委出席に注目

本日の東京時間でドル円は引き続き上値が重いことが予想されるなか、全国1月消費者物価指数(CPI) の結果を見定めることになるだろう。

日銀の早期利上げ期待が高まっていることで円買い意欲が強い。多少のアップダウンはあるものの、こ こ最近の本邦長期金利は上昇傾向にある。こういった状況のもと、本日発表される1月CPIの結果で、更 に円高に傾くのかに注目が集まる。市場予想では生鮮食料品を除くコア指数は12月3.0%増から3.1%増、 更にエネルギーを除くコアコア指数は2.4%増から2.5%増へ加速する見込み。予想を上回れば円が急伸 するだろうが、たとえ予想通りの結果、また多少弱い結果となった場合でも、「2%の物価安定」が達成さ れていることを確認できれば、本邦長期金利が急に低下することも考え難く、円買い意欲は変わらないか。

全国CPI発表後、植田日銀総裁が衆院予算委員会に出席する予定。午前10時15分から、立憲民主党の 階猛委員、米山隆一委員、藤岡たかお委員の質問に答えることになっている。前回の予算委員会ではあり きたりな質問内容で相場は動意づかなかった。ただ今回は長期金利が上昇幅を広げ、円高が進行中なこと もあり、質問や返答内容次第では市場が急変するリスクには警戒をしておきたい。

円買い要因は、米金利低下と円金利上昇という面以外でも、ここ最近は避難通貨的な面もある。今週行 われた米露高官会議後にトランプ米大統領がプーチン露大統領に同調する姿勢を示し、欧州の地政学リス クが高まった。昨日は、ユーロは対ドルでは買われたものの、ここ最近のユーロは対円や対豪ドルなどで は弱含んでいる。

引き続きロシアとウクライナ情勢に市場の大きな関心が集まっているだけではなく、今週末23日に実 施されるドイツ議会選挙も材料視されるだろう。欧州政治が更に混迷を深めるリスクで、円や豪ドルなど の通貨が神経質に取引されそうだ。

本日は本邦CPI以外にはオセアニア・アジア圏からは市場を動意付けるような経済指標の発表は予定さ れていない。ただし豪州では、ブロック豪準備銀行(RBA)総裁をはじめ、ハウザーRBA副総裁、経済動 向を担当しているハンターRBA総裁補佐、金融市場担当のケントRBA総裁補佐、金融システム担当のジョ ーンズRBA総裁補佐が揃って議会で証言する予定。RBAは今週に2022年以来の利下げを決定したことも あり、議員からの厳しい質問が予想されている。なお、労働党関係者は3月25日に予定されている予算 発表を行わず、早ければ4月5日や12日に総選挙が行われると予想していることも明らかにしている。

【本日の重要指標】※時刻表示は日本時間

<国内>

○08:30 ☆ 1 月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食品を除く総合、予想:前年比3.1%)

○08:30 ☆ 1 月全国CPI(生鮮食料品・エネルギー除く、予想:前年比2.5%)

<海外>

○06:45 ◎ 1 月ニュージーランド(NZ)貿易収支

○07:00 ◎ クーグラー米連邦準備理事会(FRB)理事、講演

○09:01 ◇ 2 月英消費者信頼感指数(Gfk 調査、予想:▲22)

○16:00 ◎ 1 月英小売売上高(自動車燃料含む、予想:前月比0.3%/前年比0.6%)

○16:00 ◎ 1 月英小売売上高(自動車燃料除く、予想:前月比0.9%/前年比0.5%)

○16:45 ◇ 2 月仏企業景況感指数(予想:96)

○17:15 ◎ 2 月仏製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値(予想:45.5)

○17:15 ◎ 2 月仏サービス部門PMI 速報値(予想:48.9)

○17:30 ◎ 2 月独製造業PMI 速報値(予想:45.5)

○17:30 ◎ 2 月独サービス部門PMI 速報値(予想:52.5)

○18:00 ◎ 2 月ユーロ圏製造業PMI 速報値(予想:47.0)

○18:00 ◎ 2 月ユーロ圏サービス部門PMI 速報値(予想:51.5)

○18:30 ◎ 2 月英製造業PMI 速報値(予想:48.4)

○18:30 ◎ 2 月英サービス部門PMI 速報値(予想:50.8)

○19:30 ◎ センテノ・ポルトガル中銀総裁、講演

○21:00 ◎ 10-12 月期メキシコ国内総生産(GDP)確定値(予想:前期比▲0.6%/前年比0.6%)

○22:30 ◎ 12 月カナダ小売売上高(予想:前月比1.6%/自動車を除く前月比1.8%)

○23:30 ◎ レーン欧州中央銀行(ECB)専務理事兼チーフ・エコノミスト、講演

○23:45 ◎ 2 月米製造業PMI 速報値(予想:51.5)

○23:45 ◎ 2 月米サービス部門PMI 速報値(予想:53.0)

○23:45 ◎ 2 月米総合PMI 速報値(予想:53.2)

○24:00 ◎ 2 月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、確報値、予想:67.8)

○24:00 ◎ 1 月米中古住宅販売件数(予想:前月比▲2.6%/年率換算413 万件)

○22 日01:30 ◎ ジェファーソンFRB 副議長、講演

○22 日02:30 ◎ マックレム・カナダ銀行(中央銀行、BOC)総裁、講演

○23 日 ドイツ総選挙

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。

※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。

※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

20日05:24ボスティック米アトランタ連銀総裁

「インフレが一直線に進むとは予想していない」

「経済見通しにすべての政策変更を織り込むのは困難」

「2025年の見通しに対する信頼は低下」

21日01:10

「不確実性は大きいものの、今年2回の利下げを予想」

「量的引き締めを減速させる可能性は債務上限の問題 だけではなく、FRBがオーバーシュートを望まないため でもある」

「今後の政策転換による経済減速は重大な懸念事項だ が、企業は2025年が堅調な年になると予想」

「経済は今のところ回復力を維持」

「金融政策は現在良好な状態にあるが、リスクについて 油断すべき時ではない」

20日07:08ジェファーソン米連邦準備理事会(FRB)副 議長

「FRBは次の金融政策の検討に時間をかけることが可 能」

「米国の経済状況は非常に好調」

「米国の金融政策は依然として抑制的」

「米労働市場は堅調で、インフレは緩和しているが、依 然として高い」

「家計のバランスシートは良好な状態にあるようだ」

「2%のインフレへの回帰には困難が伴う可能性」

20日12:09ハウザー豪準備銀行(RBA)副総裁

「金利維持はCPIのアンダーシュートにつながる」

20日13:03植田日銀総裁

※石破首相との会談後

「経済金融動向について意見交換した」

「長期金利について、そういう話はしていない」

「来週、G7・G20に出席するので直前に懇談の機会を持 たせてもらった」

20日17:36ストゥルナラス・ギリシャ中銀総裁

「ディスインフレプロセスは順調に進んでいる」

「金利は今年中に2%程度まで下がる可能性」

20日19:55シムカス・リトアニア中銀総裁

「3月の欧州中央銀行(ECB)理事会で利下げをしない理 由は見当たらない」

「今年はあと3回の利下げを見込んでいる」

20日21:34ベッセント米財務長官

「米国以外の国には通貨を操作して欲しくない」

「米連邦準備理事会(FRB)の現時点での金融政策には コメントしない」

「過去の金融政策にはコメントする。昨年秋の利下げは 大幅なものだった」

「パウエルFRB議長とは定期的に連絡している」

「トランプ米政権の下では、歳入が増え、歳出は減少す る見込み」

「FRBのバランスシート圧縮は、財務省の米国債発行計 画に影響はない」

21日00:23グールズビー米シカゴ連銀総裁

「1月PCEインフレデータはCPIほど厳しいものではない だろう」

「新たな不確実性が出る前は2%への道筋は良好に見 えた」

「関税で物価が上がれば、FOMCは考慮する必要」

21日02:12ムサレム米セントルイス連銀総裁

「インフレが停滞するリスクは雇用市場が軟化するよりも 大きい」

「政策変更は経済の進路に重大な影響を与える可能 性」

「インフレが停滞し、上振れするリスク」

「インフレが緩和されるまで、政策は緩やかに抑制的で あり続ける」

「インフレ率はいずれ2%に低下すると予想」

21日02:47ゼレンスキー・ウクライナ大統領

「トランプ米大統領と安全保障を巡り合意の用意がある」

※時間は日本時間

【日足一目均衡表分析】

<ドル円=転換線の動向が示唆する下向きの流れ続きそう>

大陰線引け。一目均衡表・転換線を下回る水準で下落を強 めて昨年12 月6 日以来、約2 か月半ぶりの安値149.40 円ま で下落が進んだ。 上昇余地を残していた転換線は、相場レンジの切り下がり により152.10 円へ低下し、来週25 日以降は下落角度を強め ていく見込み。同線の動向が示唆する下向きの流れが続くと みる。

レジスタンス1 151.24(2/18 安値)
前日終値 149.64
サポート1 148.87(ピボット・サポート1)
サポート2 148.30(2024/10/10 安値)

<ユーロドル=90 日線など抵抗となっても、下押し限定的か>

陽線引け。1.04 ドル付近で上昇傾向を維持する一目均衡 表・転換線を下値に控えるなか上昇を強め、1.0504 ドルまで 上値を伸ばした。本日1.0501 ドル前後へ低下した90 日移動 平均線や1.0502 ドルへ切り下がった一目・雲の上限が目先 の抵抗になることは考えられるものの、21 日線や今後も上昇 が続く公算の転換線1.0403 ドルが下押しを限定するだろう。 底堅い推移が想定できる。

レジスタンス1 1.0568(2024/12/10 高値)
前日終値 1.0501
サポート1 1.0418(21 日移動平均線)

<ユーロ円=転換線を下抜けて以降の弱い流れ続く>

下影陰線引け。5 日移動平均線の低下をともなう下落で一 目均衡表・転換線を下抜けて以降の弱い流れが続き、156.32 円まで下値を探った。目先的な底堅さを示唆する長めの下ひ げをともなう足型を形成。現水準158.73 円からまだ小幅な 上昇余地を残す転換線へ近づくような戻りを期待したいと ころだが、ほどなく失速する見込みの同線を追いきれないだ ろう。次の下値の節目10 日安値155.61 円の下抜けが懸念さ れる。

レジスタンス1 157.89(2/20 高値)
前日終値 157.16
サポート1 156.32(2/20 安値)

<豪ドル円=転換線への追随に期待も、じり安が進みやすい>

下影陰線引け。一目均衡表・転換線を割り込み、一時95.33 円まで下落した。転換線手前まで戻してNY を引けたが、本 日96.21 円に切り上がる転換線へ追随できるか注目。ただ、 同線は一目・基準線96.54 円へ近づいたところで押し返され る公算。早急なレンジ切り上げにより弱さを払しょくするよ うな流れに転換できなければ、じり安の流れが進みやすい。

レジスタンス1 96.34(21 日移動平均線)
前日終値 95.78
サポート1 95.08(2/11 安値)