Titan FX(タイタンFX)

デイリーレポート 3月7日

March 7, 2025

##【前日の為替概況】】ドル円、続落一時147.32円と約5カ月ぶりの安値ユーロドルは小反落

6日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続落。終値は147.98円と前営業日NY終値(148.88円)と 比べて90銭程度のドル安水準だった。NY市場に入っても日銀の追加利上げ観測を背景に円買いが入りや すかった。2月米企業の人員削減数(チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマス社調べ)が前年同月比 103.2%上昇だったことが分かると、明日7日の2月米雇用統計への警戒が高まりドル売りも優勢に。23 時過ぎに一時147.32円と昨年10月4日以来約5カ月ぶりの安値を付けた。

ただ、売り一巡後は下げ渋る展開に。急ピッチで下落した反動でショートカバーが入ったほか、ラトニ ック米商務長官が「トランプ米大統領は米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の全製品に対する関税を 延期する可能性」と話したことが相場を下支えし、1時30分前には148.39円付近まで値を戻した。

もっとも、米国株相場が軟調に推移したことからドル円の上値は重かった。ダウ平均が一時620ドル超 下落した場面では147.57円付近まで押し戻された。

ユーロドルは4営業日ぶりに小反落。終値は1.0785ドルと前営業日NY終値(1.0789ドル)と比べて 0.0004ドル程度のユーロ安水準となった。ドイツで国防費増強に向けた債務抑制策の緩和が示されたこ とをきっかけに独金利上昇が進む中、この日もユーロ買いが入りやすい地合いとなった。「欧州中央銀行 (ECB)の利下げ局面が終わりに近づいている」との見方が強まったこともユーロ買いを促し、24時過ぎ に一時1.0853ドルと昨年11月6日以来4カ月ぶりの高値を付けた。

ECBはこの日、市場予想通り政策金利を0.25%引き下げることを決めたと発表。声明文は従来の「金融 政策は引き締め的」との表現が「利下げにより企業や家計の借入コストが低下し融資の伸びが加速するな か、金融政策は実質的に制約的ではなくなりつつある」に変更された。

ただ、NY午後に入ると上値が重くなった。足もとで相場上昇が続いたあとだけに利益確定目的の売り などが優勢となり一時1.0766ドルと日通し安値を更新した。

ユーロ円は5営業日ぶりに反落。終値は159.60円と前営業日NY終値(160.63円)と比べて1円03銭 程度のユーロ安水準。東京市場では「連合の傘下労組が要求した今年の春闘での平均賃上げ率が32年ぶ りの6%超え」との報道をきっかけに、日銀の早期利上げ観測が高まり円高が進んだ。NY市場でもこの流 れが継続し、22時過ぎに一時159.19円まで値を下げた。

前日の安値158.74円が目先サポートとして意識されると、いったんは160.71円付近まで値を戻したが、 ユーロドルの下落につれた売りが強まると再び下落。4時前に159.13円と日通し安値を更新した。

【本日の東京為替見通し】ドル円、下値が意識されやすい展開か日銀の早期利上げ観測高まる

本日の東京市場では、ドル円は日銀の早期利上げ期待が高まる中、昨日約16年ぶりに1.51%台に乗せ た新発10年物国債利回りをながめながら、下値が意識されやすいと見る。

昨日円高が進んだきっかけは、連合が「2025年春闘の賃上げ要求は32年ぶりに6%を上回った」と公 表としたことである。高水準の賃上げ要求を受けて市場では「日銀が早期に追加利上げに動く」との観測 が高まり、円買いが進んだ。一部では3月18-19日の日銀金融政策決定会合での追加利上げを予想する声 も聞かれる中、利上げ期待を高めるような発言があれば敏感に反応することが予想される。本邦10年債 利回りは昨日1.515%まで上昇しており、一段と金利が上昇する場面では円買いが進みやすいと見る。関 連報道には注意したい。

また、トランプ政権の関税を始めとした政策に対する不透明感が強い中、昨日は米株主要3指数がそろ って下落。CME225先物は大阪取引所比で855円下落して引けており、本日の本邦株価に与える影響も気 になるところ。日経平均の下げ幅拡大でリスク回避ムードが強まるようならば、ドル円を始めクロス円に 下落圧力が掛かる展開もあり得る。引き続き関税を始めとする関連報道には気を配っておきたいところで ある。

ただ、足元の相場は昨年10月以来の安値水準であるほか、年初の高値から11円超下落していることも あり、実需の買いが出ても不思議ではない。仲値公示に向けた動きには一応気を付けたい。

本日の東京市場で予定されている主な経済イベントは、2月外貨準備高くらいと少なめ。NY時間に予定 されている2月米雇用統計を前に市場に手控えムードが広がるようだと、ドル円は動きづらい展開となる ことも考えられる。

【本日の重要指標】※時刻表示は日本時間

<国内>

○08:50 ◇ 2 月外貨準備高

<海外>

○09:00 ◎ ボスティック米アトランタ連銀総裁、講演

○未定 ◎ 2 月中国貿易収支(予想:1423.5 億ドルの黒字)

○16:00 ◎ 1 月独製造業新規受注(予想:前月比▲2.5%/前年同月比2.6%)

○16:45 ◇ 1 月仏貿易収支

○16:45 ◇ 1 月仏経常収支

○18:30 ◎ ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、ナーゲル独連銀総裁、クノット・オランダ中銀総裁、パ

ネッタ伊中銀総裁、イベントに参加

○19:00 ☆ 10-12 月期ユーロ圏域内総生産(GDP)確定値(予想:前期比0.1%/前年比0.9%)

○21:00 ☆ 10-12 月期ブラジルGDP(予想:前年同期比4.1%)

○21:00 ◎ 2 月メキシコ消費者物価指数(CPI、予想:前年比3.77%)

○22:30 ☆ 2 月カナダ雇用統計(予想:新規雇用者数変化2.00 万人/失業率6.7%)

○22:30 ◇ 10-12 月期カナダ設備稼働率(予想:79.3%)

○22:30 ☆ 2 月米雇用統計(予想:非農業部門雇用者数変化16.0 万人/失業率4.0%/平均時給、前月比

0.3%/前年比4.1%)

○8 日00:15 ◎ ボウマン米連邦準備理事会(FRB)理事、講演

○8 日00:45 ◎ センテノ・ポルトガル中銀総裁、カザークス・ラトビア中銀総裁、講演

○8 日00:45 ◎ ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁、講演

○8 日02:20 ◎ クーグラーFRB 理事、講演

○8 日02:30 ☆ パウエルFRB 議長、講演

○8 日03:00 ◎ 2 月ブラジル貿易収支(予想:19.40 億ドルの黒字)

○8 日05:00 ◇ 1 月米消費者信用残高(予想:145.0 億ドル)

○9 日 米国が夏時間に移行

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。

※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。

※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

##【前日までの要人発言】

6日20:05トルコ中銀声明

「引き締め的な金融スタンスは維持」

「すべての金融政策手段が断固として使用される」

「ディスインフレ水準を維持」

「インフレ見通しに焦点を当てて、会合ごとに慎重に政 策金利を調整」

6日20:26ショルツ独首相

「欧州連合(EU)は、財政規則を変える必要がある」

「ドイツは、防衛支出のため法律を変える準備をしてい る」

6日20:31カラスEU外相

「国防費をまかなうためのあらゆる選択肢がある」

「EUの財政規則を変更するのも選択肢のひとつ」

6日22:18欧州中央銀行(ECB)声明

「ディスインフレのプロセスは順調に進んでいる」

「インフレはスタッフ予想通り概ね推移し続けており、最 新の予測は以前のインフレ見通しとほぼ一致」

「スタッフ予測では総合インフレ率が2025年に平均 2.3%、2026年に1.9%、2027年に2.0%」

「2025年の総合インフレ率の上方修正は、エネルギー価 格の動向が強まっていることを反映」

「スタッフはエネルギーと食品を除いたインフレ率につい て、2025年に平均2.2%、2026年に2.0%、2027年に 1.9%になると予測」

「基調インフレ率の大半の指標、インフレ率がECBの中 期目標である2%前後で持続的に落ち着くことを示唆」

「理事会はインフレが中期目標の2%で持続的に安定す ることを確実にする決意」

「理事会はデータに依存し、会合ごとに適切な金融政策 スタンスを決定するアプローチをとる」

「理事会の金利決定は入手する経済・金融データ、基調 的なインフレの動向、金融政策の波及の強さを考慮した インフレ見通しの評価に基づいて行われる」

「理事会は、特定の金利経路を事前にコミットしない」

6日22:55ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁

「貿易政策の不確実性の高さが成長の足かせ」

「労働需要は緩和」

「最近の賃金交渉は圧力緩和を示唆」

「関税の引き上げはユーロ圏の成長を弱める」

「地政学的な緊張は両方向のインフレリスクつくり出す」

「成長リスクは下振れ方向」

「ECBは漸進的な政策アプローチに移行」

「EU首脳会議の結果に大きな注意を払う」

「リスクと不確実性はあらゆる部分にある」

「データが示唆するならECBは休止する」

「ECBは事前にコミットしない、データを基に決定する」

「決定は全会一致、誰も反対はしなかった」

「防衛支出の影響はいかなる結論も時期尚早」

「インフレの2%目標は2026年の極めて早い段階に達 成へ」

6日23:07ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁

「経済は概ね順調に見えるが、脅威もある」

「ドルの準備資産としての地位を脅かす要因についてま すます懸念」

「企業と消費者の信頼感は低下。これは良くない」

「インフレ圧力の低下がリスクにさらされていることを懸 念」

7日00:08トルドー加首相

「協議は継続、関税の撤回を目指す」

7日00:10ラトニック米商務長官

「トランプ米大統領はUSMCAの全製品に対する関税を 延期する可能性が高い」

7日01:31トランプ米大統領

「メキシコに対する関税、USMCA準拠品は適用外」

「メキシコのUSMCA準拠品、4月2日まで関税免除」

7日04:42

「関税のほとんどは4月2日に発動予定」

「短期的にちょっとした混乱があるだろう」

「カナダから木材や車やエネルギーを必要としていない」

「カナダとインドは高関税国だ」

「鉄鋼とアルミニウムへの関税は来週発効する」

7日03:06シェインバウム・メキシコ大統領

「中国との関税を見直さなければならない」

「中国製品の一部を自国での調達に切り替える」

7日05:51ウォラー米連邦準備理事会(FRB)理事

「年内2回の利下げ見通しに問題はない」

「市場は深刻な長期インフレを織り込んでいない」

※時間は日本時間

【日足一目均衡表分析】

<ドル円=約5 カ月ぶりの安値更新、転換線も低下>

陰線引け。149 円前半を戻りの高値に再び売り優勢となり、 148 円を割り込んだ。147.30 円台まで約5 カ月ぶりの安値を 更新したところで下落一服も、2 手連続の陰線引け。 日足一目・転換線は昨日高値圏149.30 円台まで低下して きており、同水準が抵抗として働きそうだ。下サイドは昨日 安値147.32 円を目先のめどとし、しっかり下抜けるようだ と146 円割れの昨年10 月4 日安値が意識されるだろう。

レジスタンス1 149.33(3/6 高値)
前日終値 147.98
サポート1 147.32(3/6 安値)
サポート2 145.92(2024/10/4 安値)

<ユーロドル=調整入るも200 日線の上は維持>

上影小陰線引け。約4 カ月ぶりの高値圏1.08 ドル半ばで 上昇が一服し、1.08 ドル割れまで上値を切り下げた。ただ下 押しも1.0760 ドル台と限られた。4 手ぶりの陰線引け。 週初から大きく上昇していただけに、さすがに調整が入っ た形。ただし強い買いシグナルとされる三役好転は点灯中。 ひとまず、1.0720 ドル台の200 日線をクリアに割り込むまで は買い目線で臨みたい。

レジスタンス1 1.0853(3/6 高値)
前日終値 1.0785
サポート1 1.0722(200 日移動平均線)

<ポンド円=主要線位置する190 円前半を意識>

大陰線引け。192 円半ばで今週高値を更新したところから 一転売り戻しが優勢に。190 円を割り込んだところで下落は 一服し、190 円台で下げ渋って終えたが5 手ぶりの陰線引け。 190.10 円台には日足一目・転換線や基準線、21 日線も位 置している。本日はそれら主要線を意識しながらの取引か。 なお、基準線は本日から190.11 円まで低下し、僅かではあ るが転換線を下回った。

レジスタンス1 191.53(3/6 レンジの下値から61.8%戻し)
前日終値 190.64
サポート1 189.50(ピボット・サポート1)

<NZ ドル円=低下した転換線を巡る攻防に注目>

陰線引け。買い先行も85 円半ばの日足一目・基準線を上 回ったところから失速。ただし下落も84 円台の転換線を下 回ったところで一服した。3 手ぶりの陰線引け。 基準線は本日も85.55 円で横ばいであり、同線から85.60 円台の昨日高値が抵抗帯として働くか。目先は本日84.59 円 に低下した転換線を巡る攻防に注目。同線の下での推移が続 くようだと、下値余地を探る展開が想定される。

レジスタンス1 85.64(3/6 高値)
前日終値 84.86
サポート1 83.90(ピボット・サポート2)