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March 11, 2025
##【前日の為替概況】】ドル円、反落米国株大幅下落でリスク回避
10日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反落。終値は147.27円と前営業日NY終値(148.04円) と比べて77銭程度のドル安水準だった。トランプ米政権による関税政策などを背景に米景気懸念が一段 と高まると米国株相場が大幅に下落。投資家がリスク回避姿勢を強め円買い・ドル売りが優勢となった。 米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.19%台まで低下したことも相場の重しとなり、24時前に 一時146.64円と昨年10月4日以来の安値を更新した。
ただ、売り一巡後は下げ渋る展開に。投機筋の円ロング(ドル円のショート)ポジションの偏りを警戒 する向きが増える中、ショートカバーが進み一時147.47円付近まで下値を切り上げた。対資源国通貨中 心にドル買いが進んだ影響も受けた。
米株式市場でダウ平均が一時1100ドル超急落したことやWTI原油先物相場の下落を背景にドルは対資 源国通貨で強含んだ。豪ドル米ドルは一時0.6265米ドル、NZドル米ドルは0.5691米ドルまで下落した ほか、米ドルカナダドルは1.4473カナダドル、ドルメキシコペソは20.3961ペソまで値を上げた。
ユーロドルはほぼ横ばい。終値は1.0834ドルと前営業日NY終値(1.0833ドル)と比べて0.0001ドル 程度のユーロ高水準となった。欧州市場では一時1.0875ドルと日通し高値を付けたものの、NY市場では 上値の重さが目立った。ドイツの「緑の党」がキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)などが提示した債 務抑制策の緩和やインフラ投資へ向けた基金創設などの案について、「現状のままでは支持しない」との 方針を示すと独DAXが一時2%超下落。ユーロ相場の重しとなった。
ユーロ円は反落。終値は159.54円と前営業日NY終値(160.36円)と比べて82銭程度のユーロ安水準。
ドイツの環境政党「緑の党」がメルツ氏の債務拡大計画を支持しない意向を示したことなどを受けて、20 時過ぎに一時158.90円と日通し安値を付けたものの、NY市場では下げ渋る展開に。ドル円につれた動き となった。
本日の東京時間でドル円は、引き続き上値は限られそうだ。ただ、昨日は米金利が低下し、本邦新発10 年物国債利回りは2008年10月以来の水準となる1.575%まで上昇したにも関わらず、147円台まで戻し たことを考えるといったんは下値トライも小休止にはなりそうだ。
ドル円の上値を抑えているのは、上述のように本邦長期金利が上昇過程を辿っていることがあげられ る。本日の日経新聞にも指摘されているが、日銀のターミナルレートの水準が見えてこないことで、債券 市場では長期金利が連日じり高になっている。植田日銀総裁着任後、市場との対話が全く取れていないこ とで、債券市場の混乱が続いている。次回日銀の金融政策決定会合は来週18-19日だが、ブラックアウ ト期間は各金融政策決定会合の2営業日前(会合が2営業日以上にわたる場合には会合開始日の2営業 日前)ということもあり、本来ならばブラックアウト期間前に市場へメッセージを送れる状態ではあるが、 全くそのような兆候がない。日銀自体が政府の意向に左右されているせいか、ターミナルレートが定かで はないことで、本邦長期金利の上昇が円買い意欲を高める要因として残りそうだ。
本日の東京時間では1月家計調査、10-12月期実質国内総生産(GDP)改定値などが発表される。両指 標とも重要指標だが、ここ最近の市場の反応は鈍く、本日も反応は限られそうだ。経済指標よりも警戒が 必要になりそうなのが、トランプ政権による関税政策になる。日本時間の11日未明に武藤経済産業相が ラトニック米商務長官やグリア米通商代表部(USTR)代表と会談した。鉄鋼製品とアルミニウムへの関税 措置に対して日本の除外を求めたとの報道もあるが、トランプ米大統領の匙加減一つで決定が下される こともあり、12日発動が迫る追加関税についての発表が注目される。
なお、市場では先週発表されたIMMポジションがこれまでにない13万3651の円ロングだったことを 警戒する声もあるが、昨年7月は16万1469の円ショートだったことを考えると、過去最高ということに ついて拘りを持つ必要はないか。
円以外の通貨ではオセアニア通貨の動向に要注目。昨日は欧州時間にはじり高になったが、米株が急落 をしていることで、NY午後にかけてリスク回避に敏感なオセアニア通貨は大幅安となった。本日のアジ ア・オセアニア市場も株安が先行することが予想され、オセアニア通貨は株価の動きで値幅を伴った動き になりそうだ。
<国内>
○08:30 ◇ 1 月家計調査(消費支出、予想:前年比3.6%)
○08:50 ☆ 10-12 月期実質国内総生産(GDP)改定値(予想:前期比0.7%/前期比年率2.8%)
○08:50 ◇ 2 月マネーストックM2
<海外>
○08:30 ◇ 3 月豪ウエストパック消費者信頼感指数
○09:01 ◇ 2 月英小売連合(BRC)小売売上高調査(予想:前年同月比2.0%)
○09:30 ◇ 2 月豪NAB 企業景況感指数
○18:00 ◎ レーン・フィンランド中銀総裁、講演
○23:00 ◎ 1 月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数(予想:763.0 万件)
○12 日02:00 ◎ 米財務省、3 年債入札
○中国全国人民代表大会(全人代)閉幕
※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。
##【前日までの要人発言】
10日08:23トランプ米大統領
「サウジアラビアとのウクライナに関する協議から良い 結果が得られると考えている」
「ロシアへの関税に関して多くの事項を検討」
「米国政府の資金不足は恐らく起こらないだろう」
10日08:25カーニー次期加首相
「カナダは決して米国の一部にはならない」
「トランプ大統領が関税を撤回するまで報復関税を維持 する」
「新たな貿易パートナーを見出し、国境を確保することを 誓約」
10日16:13石破首相
「日銀が目標を達成しつつあるという認識をもっている」
「日銀は安定的な物価実現のために各種政策を講じて いる」
「食料品やエネルギー価格高騰は物価目標を超えてい る」
「コメ高騰対策やエネルギー安定供給に政府として努力 する」
10日19:40カジミール・スロバキア中銀総裁
「ディスインフレの長期化を確認したい」
「関税は歴史的に成長を阻害し、インフレ要因」
「欧州中央銀行(ECB)、利下げ継続、停止で予断は禁 物」
10日22:58ナーゲル独連銀総裁
「次回会合の結果について推測すべきではない」
※時間は日本時間
下影陰線引け。148 円台で低下中の5 日移動平均線を下回
る水準で推移し、146.64 円まで昨年10 月4 日以来の安値を
更新した。
147 円前半へ戻してNY を引けたが陰線引けであり、反発力
は限定的。本日147.89 円前後へ低下した5 日線を下回る水
準で引き続き戻りの限られた状態が続くとみる。
レジスタンス1 147.89(5 日移動平均線)
前日終値 147.27
サポート1 146.64(3/10 安値)
サポート2 145.92(2024/10/4 安値)

極小陰線引け。1.0773 ドルで引けた5 日移動平均線を上回
る水準での推移が続いた。ただ、方向感は出ずに気迷いを示
す実体部の狭い足型を形成。本日1.0815 ドル前後に上昇し
た5 日線を割り込むような調整も視野に入れて臨みたい。下
押しは200 日線前後までがまずはめどとみるが、同線は現水
準1.0722 ドルからまだ低下余地を残しているとも考えられ、
割り込むリスクも念頭に置いて臨みたい。
レジスタンス1 1.0937(2024/11/6 高値)
前日終値 1.0834
サポート1 1.0766(3/6 安値)

大陰線引け。191 円台での上値の重さを確認すると、190.10
円台前半にある一目均衡表・基準線や転換線を下抜けて
189.19 円まで下落した。基準線や転換線を割り込んだことで、
目先は直近安値を手掛かりに下値を試しやすいとみる。4 日
安値188.26 円や先月28 日安値187.69 円が支持となるか注
目したい。仮に値を戻しても、前述の190.10 円台のほか、前
日高値191.37 円が抵抗になりそうだ。
レジスタンス1 191.37(3/10 高値)
前日終値 189.66
サポート1 187.69(2/28 安値)

陰線引け。上昇するも5 日線付近で一服となると、一目均
衡表・転換線を割り込んで引けた。3 手連続の陰線引け。転
換線を下抜けたことで、目先は下値が意識されやすいとみる。
4 日に83.15 円まで下落した際は2024 年8 月につけた83.07
円を前に下げ渋ったが、下押しが進んだ局面では同水準での
サポート力が試されそうだ。もし値を戻した場合は転換線
84.39 円を巡る攻防に注目したい。
レジスタンス1 84.39(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 83.92
サポート1 83.07(2024/8/5安値)

