Titan FX(タイタンFX)

デイリーレポート 3月21日

March 21, 2025

##【前日の為替概況】】ユーロドル、続落ユーロ圏経済の下押し懸念で欧州株が下落

20日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは続落。終値は1.0851ドルと前営業日NY終値(1.0903 ドル)と比べて0.0052ドル程度のユーロ安水準となった。欧州の取引時間帯には、ラガルド欧州中央銀 行(ECB)総裁が欧州議会で「通商を巡る不確実性は高い」「米関税と欧州連合(EU)による対抗措置がユ ーロ圏経済を下押しする」などと発言。欧州株相場の下落とともにユーロ売りが進んだ。

NY市場に入ってもこの流れが続いた。米政権の関税政策をきっかけとする貿易摩擦が欧州経済に悪影 響を及ぼす可能性が改めて意識されたこともユーロの重しとなり、一時1.0815ドルと日通し安値を更新 した。3月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数や前週分の米新規失業保険申請件数が予想より強い内 容となったこともユーロ売り・ドル買いを促した。

ドル円は小反発。終値は148.78円と前営業日NY終値(148.69円)と比べて9銭程度のドル高水準だ った。春分の日の祝日で日本が休場となる中、アジア時間には一時148.18円まで売り込まれたものの、 NY市場では買い戻しが目立った。ユーロやスイスフランなど欧州通貨に対してドル高が進んだ影響を受 けたほか、米住宅関連指標が予想を上回り、米長期金利が低下幅を縮小したことも相場の支援材料となっ た。1時前には一時148.96円と日通し高値を更新した。その後の下押しも148.71円付近にとどまった。

ユーロ円は続落。終値は161.47円と前営業日NY終値(162.13円)と比べて66銭程度のユーロ安水準。

ユーロドルの下落につれた売りが出ると一時160.74円と本日安値を付けた。ただ、ドル円の上昇につれ た買いが入ると161.58円付近まで下げ渋った。

トルコリラ円は一時3.95円まで上昇する場面があった。トルコ中銀はこの日、緊急会合を開き翌日物 貸出金利を現行の44%から46%に引き上げることを決定。また、必要なら追加措置を講じると表明した。 この結果を受けてリラを買い戻す動きが広がった。

なお、エルドアン大統領の主な政敵の拘束をきっかけに金融市場では混乱が広がり、リラ円は前日に 3.61円と史上最安値を更新した。

【本日の東京為替見通し】】ドル円、2月CPIを見極めた後は日米10年債利回りの動向に要注目か

本日の東京外国為替市場のドル円は、2月全国消費者物価指数(CPI)を見極めた後は、日米金融政策 決定会合を受けた日米10年債利回りの動向に沿った展開が予想される。

19日の日米金融政策決定会合を受けて、6月の日銀追加利上げ観測、FOMCの追加利下げ観測が高まっ ており、ドル売り・円買い基調に拍車がかかりつつある。

8時30分に発表される2月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食品を除く総合)は前年比+2.9%と予想さ れており、1月の同比+3.2%からの伸び率の鈍化が見込まれている。全国CPI(生鮮食料品・エネルギー 除く)は前年比+2.6%と予想されており、1月の同比+2.5%からの上昇が見込まれている。電気・ガス代 補助金が1月使用分(2月請求分)から3カ月間、再び復活して、25年2~4月の電気・都市ガス代は再 び押し下げられることが背景にある。

しかし、コメや野菜の価格が上昇しているため、3.0%超えのサプライズには警戒しておきたい。

日銀金融政策決定会合の声明文は、「各国の通商政策」がリスク要因に加えられたことは、ハト派材料 だった。しかし、植田日銀総裁が記者会見で「4月初めには通商政策の内容がある程度でてくる。次回の 決定会合ないし展望リポートの中である程度消化できる」と述べて、「4月初め」や「次回会合(4/30-5/1)」 という時期を示したことがタカ派的と受け止められて、円高が優勢となっている。

オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)市場での日銀の追加利上げ次期は6月の日銀金融政 策決定会合と予想されている。

さらに、米連邦公開市場委員会(FOMC)では、トランプ関税によるインフレ率上昇と景況感悪化という 「スタグフレーション」への警戒感が示され、4月からの米国債のランオフ(償還に伴う保有証券減少) ペースの上限が月間250億ドルから50億ドルに減額、すなわち間接的な利下げが決定されたことで、ド ル売りが優勢になっている。

シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッ チ」が示している追加利下げ時期は、6月FOMC(-0.25%=4.00-25%)、そして9月FOMC(-0.25%= 3.75-4.00%)となっている。

【本日の重要指標】※時刻表示は日本時間

<国内>

○08:30 ☆ 2 月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食品を除く総合、予想:前年比2.9%)

○08:30 ☆ 2 月全国CPI(生鮮食料品・エネルギー除く、予想:前年比2.6%)

○08:50 ◇ 対外対内証券売買契約等の状況(週次・報告機関ベース)

<海外>

○09:01 ◇ 3 月英消費者信頼感指数(Gfk 調査、予想:▲20)

○16:45 ◇ 3 月仏企業景況感指数(予想:96)

○17:15 ◎ エスクリバ・スペイン中銀総裁、講演

○18:00 ◇ 1 月ユーロ圏経常収支(季節調整済)

○19:30 ◎ ロシア中銀、政策金利発表(予想:21.00%で据え置き)

○21:30 ◎ 1 月カナダ小売売上高(予想:前月比▲0.4%/自動車を除く前月比▲0.2%)

○22:05 ◎ ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁、講演

○24:00 ◎ 3 月ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値、予想:▲13.0)

○南アフリカ(人権の日)、休場

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。

※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。

※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

##【前日までの要人発言】

20日08:45トランプ米大統領

「我々は借金を清算しなければならない」

「6月に習・中国国家主席との首脳会談を行っても構わ ない」

「FRBは利下げした方がはるかに良い」

「FRBは正しい仕事を遂行すべき」

20日17:27ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁

「ディスインフレプロセスは上手く軌道に乗っている」

「通商を巡る不確実性は高い」

「ECBが事前に金利方針をコミットすることはなく、データ 次第となるだろう」

20日17:34スイス国立銀行(中央銀行、SNB)声明

「必要に応じて為替市場で活動する用意がある」

「スイスの経済見通しは、世界経済と同様に著しく不確 実」

「基礎的なインフレ圧力は、今四半期に再び低下」

「引き続き状況を注意深く監視し、必要に応じて金融政 策を調整する」

「低いインフレ圧力とインフレの下振れリスクの高まりを 考慮して、金融環境が適切な状態を維持するよう努め る」

「インフレは予想通り推移している」

「基調的なインフレ圧力は今後数四半期にわたり徐々に 緩和し続けるだろう」

「2025年のCPIは0.4%と予想、従来見通し0.3%」

「2026年のCPIは0.8%と予想、従来0.3%」

20日17:37リクスバンク(スウェーデン中銀)声明

「CPIFインフレ率は予想以上に高くなり、今年残りの期 間は2-3%にとどまると見込まれる」

「政策金利の予測は12月から変更されておらず、これ は政策金利が現在の水準にとどまると見込まれることを 意味する」

「中銀は動向を注意深く監視しており、インフレと経済活 動の見通しがそれを必要とする場合には行動する」

20日18:52シュレーゲル・スイス国立銀行(中央銀行、 SNB)総裁

「追加緩和の可能性は低下した」

「スイスフランの価値についてはコメントしない」

「関税や貿易政策の影響を評価するのは、現時点では 非常に難しい」

20日20:15ミュラー・エストニア中銀総裁

「経済は徐々に改善すると予想」

「関税によるインフレ上昇リスクがある」

20日22:23南アフリカ準備銀行(SARB、中央銀行)声 明

「2025年のCPIは3.6%と予測、前回の3.9%から下方 修正」

「25年のGDP成長率は1.7%と予測、前回の1.8%から 下方修正」

「提案されているVATの引き上げは、総合インフレ率を 約0.2ポイント押し上げる」

「現時点ではインフレは抑制されている」

「成長に対するリスクは下振れ方向」

21日00:53ベイリー英中銀(BOE)総裁

「インフレ低下の証拠を確認するまで待たなければなら ない。注意が必要」

「初期の指標には見られなかった人員削減の増加の兆 候を非常に注意深く見守っている」

21日03:54マックレム・カナダ銀行(中央銀行、BOC)総 裁

「政策金利のさらなる変更については慎重に進める」

「2月CPIの一部は予想通り」

「3月のCPIは2.5%前後になると予想」

「住宅インフレは徐々に低下すると予想」

「CPIが関税の影響を受けている証拠はまだ見られな い」

※時間は日本時間

【日足一目均衡表分析】

<ドル円=転換・基準線が交差するレンジへの収れん予想>

下影小陽線引け。一時148.18 円と、14 日以来の安値水準 まで下振れが先行した。 19 日に150 円台へ達したところから急落が進んだ反動もあ って、一目均衡表・転換線148.35 円を下回った同水準から は戻し、148.78 円でNY を引けている。今後の切り上がりが 見込まれる転換線の動きに沿って、同線と現水準149.85 円 から低下が予想される一目・基準線が交差する149 円付近へ ひとまず収れんする流れが予想できる。

レジスタンス1 149.40(3/19-20 下落幅の61.8%戻し)
前日終値 148.78
サポート1 148.18(3/20 安値)
サポート2 147.75(3/14 安値)

<ユーロドル=W トップ経た調整が進みそう>

陰線引け。19 日には1.08 ドル後半で切り上がる一目均衡 表・転換線付近で反発できたが、昨日は同線付近で持ちこた えられずに1.0815 ドルまで下振れた。急上昇から1.09 ドル 半ばでのダブルトップのような頭打ちを経た調整が進みそ う。現状の大台1.08 ドル割れやダブルトップの目標値1.07 ドル割れ(ネックライン13 日安値1.0823 ドル-18 日高値 1.0955 ドルの下方倍返し1.0691 ドルなど)といった水準が 意識されるか。

レジスタンス1 1.0917(3/20 高値)
前日終値 1.0851
サポート1 1.0766(3/6 安値)

<ポンド円=戻り期待も、強い動きになりにくいか>

下影陰線引け。192.06 円まで突っ込み気味に売られたもの の、一目均衡表・転換線191.85 円を前に折り返す格好とな り、193 円台を回復する場面もあった。上昇が見込まれる転 換線の動きに沿った戻りを期待するが、強い動きにはなりに くいとみる。相場の強弱の分岐点となる200 日移動平均線 194.21 円を越えて上伸する展開は想定しにくい。

レジスタンス1 193.82(3/18-20 下落幅の61.8%戻し)
前日終値 192.93
サポート1 192.06(3/20 安値)

<NZ ドル円=下げ渋るも下値不安くすぶる>

下影陰線引け。85.04 円まで下落が進んだものの、一目均 衡表・転換線85.34 円や基準線85.28 円を割り込んだ同水準 から反発して、85.66 円でNY の取引を終えている。上昇が続 く見込みの転換線に沿った戻りを期待するが、小幅な低下余 地を残す基準線を追うように調整を進め、昨日安値を試すリ スクを想定しておきたい。85.16 円前後で低下中の21 日線の 動向もその流れを想起させる。

レジスタンス1 86.32(3/19 安値)
前日終値 85.66
サポート1 85.04(3/20 安値)