Titan FX(タイタンFX)

デイリーレポート 4月3日

April 3, 2025

【前日の為替概況】】ドル円、続落相互関税報道を嫌気

2日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続落。終値は149.28円と前営業日NY終値(149.61円)と 比べて33銭程度のドル安水準だった。米長期金利の指標となる米10年債利回りが一時4.1080%前後と 約1カ月ぶりの低水準を付けると円買い・ドル売りが先行。時間外のダウ先物や日経平均先物の下落を背 景にリスク回避の円買いも入ると、21時30分過ぎに一時149.10円と日通し安値を更新した。なお、21 時15分発表の3月ADP全米雇用報告は15.5万人増と予想の12.0万人増を上回ったものの、ドル買いで の反応は限定的だった。

ただ、前日の安値148.98円や一目均衡表基準線148.92円がサポートとして意識されると一転買い戻し が優勢となり、前日の高値150.14円を上抜けて一時150.25円まで値を上げた。米10年債利回りが上昇 に転じたうえ、大幅安で始まった米国株相場が持ち直したことも相場の支援材料。

そのあとは米相互関税の詳細発表を前に150.00円を挟んだもみ合いが続いたが、トランプ米大統領に よる「相互関税」の詳細発表が始まると相場は荒く上下した。関税率の基本設定は10%とされ、当初報 じられていた20%前後よりも小さかったことから150.49円の本日高値まで上昇したが、「日本の関税率 は24%、中国は34%、EUは20%」と主要国が軒並み高い税率だったことが分かると一転売りが優勢に。 5時30分過ぎに149.25円付近まで値を下げた。

ユーロドルは3営業日ぶりに反発。終値は1.0853ドルと前営業日NY終値(1.0793ドル)と比べて0.0060 ドル程度のユーロ高水準となった。米国株相場の持ち直しを受けて、投資家のリスク回避姿勢が後退する とユーロ買い・ドル売りが先行。「欧州連合(EU)はトランプ関税によって最も大きな打撃を受ける可能 性のある経済分野を支援するため、緊急措置を準備している」との一部報道もユーロ買いを促した。その 後、トランプ米政権の「相互関税」の詳細が伝わると1.0924ドルまで値を上げたものの、1.0811ドル付 近まで失速した。

ユーロ円は4日ぶりに反発。終値は162.04円と前営業日NY終値(161.47円)と比べて57銭程度のユ ーロ高水準。一時360ドル超下落したダウ平均が持ち直し、390ドル超上昇したため、リスク・オフの巻 き戻しが進んだ。ただ、トランプ米政権の「相互関税」の詳細が伝わると一時164.18円まで値を上げた ものの、すぐに失速。時間外のダウ先物や日経平均先物の下落とともに161.40円付近まで押し戻された。

【本日の東京為替見通し】ドル円、関税スタグフレーションへの警戒感から下値を探る展開か

本日の東京外国為替市場のドル円は、トランプ米大統領による「相互関税」の発表を受けて、関税スタ グフレーションへの警戒感が高まったことで、下値を探る展開が予想される。

トランプ米大統領は、米国への全輸出国に最低10%の関税を賦課し、対米貿易黒字の大きい約60カ国・ 地域を対象に一段と高い関税率を適用すると表明した。中国に対する関税率は34%とされ、20%の関税 に加えて54%となる。そして、欧州連合(EU)は20%、日本は24%、ベトナムは46%となる。また、先 日発表されていた25%の自動車関税は、本日付けで発効することになる。

ドル円は、相互関税の詳細を受けて、148円台まで続落しており、本日の東京市場でも、「暗黒の木曜 日」の様相を呈し始めている日米株価指数の下落とともに下値を探る展開が予想される。

植田日銀総裁は、先日の日銀金融政策決定会合の後の記者会見で、海外発の不確実性への警戒感を示し ながらも、「4月初めには通商政策の内容がある程度でてくる。次回の決定会合(4/30-5/1)ないし展望 リポートの中である程度消化できる」と述べていた。

植田日銀総裁にとって、日本に対する関税率24%が想定の範囲内ならば、7月の参議院選挙前の6月の 日銀金融政策決定会合での追加利上げの可能性が高まることになり、今後の発言には注目しておきたい。 また、先日の米連邦公開市場委員会(FOMC)声明やパウエルFRB議長の会見では、トランプ関税が「不 確実性(uncertainty)」とされていたが、詳細が公表されたことで、利下げ時期が市場の予想通りに6 月FOMCになるのか否か、今後のFRB高官の発言に注目することになる。

シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッ チ」が示している追加利下げ時期は、6月FOMC(-0.25%=4.00-25%)、7月FOMC(-0.25%=3.75-4.00%)、 10月FOMC(-0.25%=3.50-75%)となっている。

【本日の重要指標】※時刻表示は日本時間

<国内>

○08:50 ◇ 対外対内証券売買契約等の状況(週次・報告機関ベース)

<海外>

○09:30 ◇ 2 月豪貿易収支(予想:54.00 億豪ドルの黒字)

○09:30 ◎ 豪準備銀行(RBA)、半期に一度の金融安定報告

○10:45 ◎ 3 月Caixin 中国サービス部門購買担当者景気指数(PMI、予想:51.5)

○15:30 ◎ 3 月スイス消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.1%)

○16:00 ◎ 3 月トルコCPI(予想:前月比3.00%/前年比38.90%)

○16:20 ◎ デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁、講演

○16:50 ◎ 3 月仏サービス部門PMI 改定値(予想:46.6)

○16:55 ◎ 3 月独サービス部門PMI 改定値(予想:50.2)

○17:00 ◎ 3 月ユーロ圏サービス部門PMI 改定値(予想:50.4)

○17:30 ◎ 3 月英サービス部門PMI 改定値(予想:53.2)

○18:00 ◎ 2 月ユーロ圏卸売物価指数(PPI、予想:前月比0.1%/前年比3.0%)

○19:00 ◎ シュナーベルECB 専務理事、講演

○20:30 ☆ ECB 理事会議事要旨(3 月6 日分)

○20:30 ◇ 3 月米企業の人員削減数(チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマス社調べ)

○21:30 ◇ 2 月カナダ貿易収支(予想:35.5 億カナダドルの黒字)

○21:30 ◎ 2 月米貿易収支(予想:1235 億ドルの赤字)

○21:30 ◎ 前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数(予想:22.5 万件/187.0 万人)

○22:45 ◎ 3 月米サービス部門PMI 改定値(予想:54.2)

○22:45 ◎ 3 月米総合PMI 改定値(予想:53.4)

○23:00 ☆ 3 月米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業指数(予想:53.0)

○4 日01:30 ◎ ジェファーソン米連邦準備理事会(FRB)副議長、講演

○4 日03:30 ◎ クックFRB 理事、講演

〇米、輸入自動車に25%追加関税発動

〇北大西洋条約機構(NATO)外相会合(ブリュッセル、4 日まで)

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。

※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。

※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

2日07:21ベッセント米財務長官

「明日発表される額は関税が最高額となる」

「(関税発表後)他国は(米国に対する)関税を引き下げ る措置を講じることができる」

「各国はキャップから下げるための措置を取ることがで きる」

2日08:41ケント豪準備銀行(RBA)総裁補佐

「すべての新規公開市場操作でレポの金利をキャッシュ レート目標より5ベーシスポイントから10ベーシスポイン ト引き上げる」

「4月9日から毎週の公開市場操作で、既存の28日間 の期間に加えて7日間の期間を導入する」

「変更はRBAの金融政策の姿勢に影響を及ぼさない」

2日10:24植田日銀総裁

(トランプ政権の関税政策について)

「規模によって各国の貿易活動に大きな影響が及ぶ可 能性」

「長い目で見て不確実性が高い」

2日18:03安達元日銀審議委員

「5月に利上げの可能性」

2日18:06レーン・フィンランド中銀総裁

「完全な行動の自由を維持する」

「特定の金利パスに事前にコミットしない」

「ディスインフレは順調に進んでいるが、成長見通しは 弱まっている」

2日18:20ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁

「関税は世界経済にとって良いものではない」

「インフレ率は目標値に非常に近い」

「インフレに関して、まだ少しやるべきことが残っている」

「現時点では予測可能性が非常に乏しい」

「現在、米国への投資に対する熱意はかなり低下してお り、より確実性が得られるまで一時停止と様子見の状況 である」

3日01:05ビルロワドガロー仏中銀総裁

「米国の関税はディスインフレの流れにそれほど影響は しない」

「インフレがさらに鈍化すれば、ECBはすぐに追加利下 げが可能になる」

※時間は日本時間

【日足一目均衡表分析】

<ドル円=転換線上抜けに失敗、基準線を意識>

上影陰線引け。149.90 円台に位置する日足一目・転換線を 上抜くと150.49 円まで上昇するも一時的となり、149 円前 半まで押し戻された。2 手連続の陰線引け。 基準線は本日148.92 円に位置しており、同線を回復でき ない場合は先月14 日以来となる147 円台が視野に入りそう だ。基準線を回復しても前述の転換線が抵抗となろう。

レジスタンス1 149.96(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 149.28
サポート1 147.75(3/14 安値)
サポート2 146.54(3/11 安値)

<ユーロドル=21 日線を念頭に置いた取引か>

上影陽線引け。先月20 日以来となる1.09 ドルに乗せるも 一時的となり、21 日移動平均線付近まで押し戻されて引けた。 本日は1.0840 ドル台に位置する21 日線を念頭に置いた取 引となるか。同線が重くなる場合は下値が試れやすいと見る。 先月27 日安値1.0733 ドルが支持となるか注目したい。

レジスタンス1 1.0924(4/2 高値)
前日終値 1.0853
サポート1 1.0733(3/27 安値)

<ユーロ円=一目・転換線や200 日線割り込み下値圧力強い>

上影陽線引け。米国の相互関税発表後に164 円台を回復し たが、先月18 日高値を前に反転し、早朝には161 円を割り 込んでいる。先月12 日以後から続く160 円から164 円前半 のレンジ内に辛うじて収まっている。 引き続きレンジで収まる可能性もあるだろうが、日足・転 換線、200 日移動平均線などを割り込んでいることもあり、 下への圧力が強そうだ。本日は転換線や200 日線近辺で売り を仕込み、関税発表前の前日高値163.04 円付近を超えたら 手仕舞い。雲下限を目指していく展開も想像できる。

レジスタンス1 163.04(相互関税発表前の4/2 高値)
前日終値 162.04
サポート1 159.50(日足一目均衡表・基準線)

<豪ドル円=関税発表後に雲下限近辺の重さを確認>

小陽線引け。米国の相互関税発表後に先月19 日以来とな る95 円台を回復したが、一転反転し93 円割れまで弱含んだ。 95 円台は先月中旬も3 度上値が抑えられ、日足・雲下限も位 置し、改めて上値の重さを確認した格好になった。 本日は、関税発表前の安値94.02 円付近や低下傾向にある 転換線94.19 円近辺まで引き付けて売りで臨みたい。雲下限 や18 日高値を超えた場合は手仕舞い。下値は先月11 日につ けた年初来安値91.82 円を目指していく展開もあり得そうだ。

レジスタンス1 95.75(3/18 高値)
前日終値 94.05
サポート1 91.82(3/11安値=年初来安値)