Titan FX(タイタンFX)

デイリーレポート 4月4日

April 4, 2025

【前日の為替概況】】ドル円、一時145.20円と約半年ぶり安値更新ユーロドルが続伸

3日のニューヨーク外国為替市場でドル円は大幅に3日続落。終値は146.06円と前営業日NY終値 (149.28円)と比べて3円22銭程度のドル安水準だった。トランプ米大統領が2日に発表した「相互関 税」の影響で世界的に経済が下押しされるとの懸念から、リスク・オフの円買い・ドル売りが優勢となっ た。3月米ISM非製造業景況指数が50.8と予想の53.0を下回ると、米長期金利の低下とともに全般ドル 売りが加速し、23時過ぎに一時145.20円と昨年10月2日以来約半年ぶりの安値を更新した。なお、米 長期金利の指標となる米10年債利回りは節目の4%を割り込み、一時3.9966%前後と昨年10月以来の低 水準を記録した。

ただ、売り一巡後は徐々に買い戻しが優勢となり、下値を切り上げた。急ピッチで下落した反動でショ ートカバーが入ったほか、短期的な戻りを期待した買いが入った。米長期金利が低下幅を縮めたことも相 場を下支えし、146.52円付近まで下げ渋った。

なお、ラトニック米商務長官は「トランプ大統領が関税で手加減するのはあり得ない」「ドルが安くな れば、その分輸出は容易になる」と述べたほか、ヴァンス米副大統領は「関税を相殺するために減税を行 うことはない」「物事を一夜で解決するつもりはない」などと話した。

ユーロドルは続伸。終値は1.1052ドルと前営業日NY終値(1.0853ドル)と比べて0.0199ドル程度の ユーロ高水準となった。米政権の「相互関税」発動に伴って米景気の減速懸念が一段と高まると、ドルロ ングを投げる動きが活発化。欧州市場では一時1.1144ドルと昨年10月1日以来約半年ぶりの高値を付け た。しかしながら、NY市場では上値の重さが目立った。米経済指標の下振れや米長期金利の低下に伴う ドル売りが出て1.11ドル台に何度か乗せたものの、1.11ドル台では戻りを売りたい向きも多く滞空時間 は短かった。5時前には1.1016ドル付近まで下押しした。

ユーロ円は反落。終値は161.43円と前営業日NY終値(162.04円)と比べて61銭程度のユーロ安水準。 ユーロドルの上昇につれた買いが入り、欧州市場では163.04円まで上昇する場面があった。ただ、NY市 場ではドル円の下落につれた売りが出たほか、ユーロドルの失速に伴う売りが出て160.99円付近まで下 押しした。

【本日の東京為替見通し】ドル円、関税スタグフレーションへの警戒感から続落か

本日の東京外国為替市場のドル円は、トランプ米政権による「相互関税」や自動車・鉄鋼・アルミニウ ムなどへの関税発動を受けて、関税スタグフレーションへの警戒感が高まっていることで、下値を探る展 開が予想される。

昨日は、トランプ関税が世界的な株安を誘発して「暗黒の木曜日」の様相を呈したが、本日も同様のリ スク回避(株安・円高)の地合いが継続すると思われる。

4月1日時点のアトランタ連銀の予測モデル「GDPナウ」では、米国第1四半期GDPの予想が-3.7%と なっている。米国を軸にした貿易戦争が激化した場合、2四半期連続のマイナス成長、すなわち、テクニ カル・リセッション(景気後退)の可能性が高まるため、米連邦公開市場委員会(FOMC)への利下げ圧力 が高まることになる。

3月の日銀金融政策決定会合やFOMCでは、トランプ関税が「不確実性」と警戒されていたが、やや払 拭されたことで、6月の日銀会合やFOMCで金融政策の変更があるのか否か、今後の関係筋の発言に警戒 しておきたい。

シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッ チ」が示している追加利下げ時期は、6月FOMC(-0.25%=4.00-25%)、7月FOMC(-0.25%=3.75-4.00%)、 10月FOMC(-0.25%=3.50-75%)、12月FOMC(-0.25%=3.25-50%)となっている。

今夜発表される米3月雇用統計の非農業部門雇用者数は前月比+13.5万人で2月の同比+15.1万人から 増加幅の減少、失業率の予想は2月と変わらずの4.1%が見込まれている。しかしながら、今後は米政府 効率化省(DOGE)による連邦政府職員の削減、トランプ関税や報復関税により民間部門の雇用削減が見込 まれるため、雇用情勢は悪化していく可能性が高いと思われる。

トランプ米政権は、貿易赤字の削減を標榜してトランプ関税を打ち出した。しかし、貿易相手国が報復 関税を打ち出して貿易戦争が勃発した場合、貿易赤字の削減は遅々として進まないかもしれない。そこ 貿易赤字削減の第2弾として、ミラン米大統領経済諮問委員会(CEA)委員長やベッセント米財務長官が 目論んでいると噂されているドル安誘導策、財政緩和と金融緩和を背景にした「マールアラーゴ合意」に は警戒しておきたい。

トランプ米大統領の執務室の壁には、尊敬するレーガン第40代米大統領の肖像画が飾られているが、 貿易赤字削減のための1985年の「プラザ合意」の顰に倣った「プラザ合意II」(=「マールアラーゴ合 意」)を打ち出す可能性が、今後のリスクシナリオとなるのかもしれない。

【本日の重要指標】※時刻表示は日本時間

<国内>

○08:30 ◇ 2 月家計調査(消費支出、予想:前年比▲1.7%)

<海外>

○14:45 ◇ 3 月スイス失業率(季節調整前、予想:2.9%)

○15:00 ◎ 2 月独製造業新規受注(予想:前月比3.4%/前年同月比1.5%)

○15:00 ◎ 3 月スウェーデン消費者物価指数(CPI、予想:前月比▲0.4%/前年比0.8%)

コア指数(予想:前月比▲0.2%/前年比2.6%)

○15:45 ◇ 2 月仏鉱工業生産(予想:前月比0.4%)

○17:30 ◎ 3 月英建設業購買担当者景気指数(PMI、予想:46.0)

○21:30 ☆ 3 月カナダ雇用統計(予想:新規雇用者数変化1.00 万人/失業率6.7%)

○21:30 ☆ 3 月米雇用統計(予想:非農業部門雇用者数変化13.5 万人/失業率4.1%/平均時給、前月比

0.3%/前年比3.9%)

○5 日00:25 ☆ パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、講演

○5 日01:00 ◎ バーFRB 理事、講演

○5 日01:45 ◎ ウォラーFRB 理事、討論会に参加

○5 日03:00 ◎ 3 月ブラジル貿易収支(予想:70.00 億ドルの黒字)

○中国、香港(清明節)、休場

○北大西洋条約機構(NATO)外相会合(ブリュッセル、最終日)

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。

※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。

※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

23日05:16トランプ米大統領

「米国はすべての輸入品に10%の関税を課す」

「国外生産の自動車に対する25%の関税は3日午前0 時に発効」

「日本の関税率は24%、中国は34%、EUは20%」

「相互関税は3日に発動開始」

「シンガポールの関税率は10%、南アフリカは30%、イ ンドは26%」

「関税は米国の経済成長に寄与する」

4日03:48

「市場は活況を呈するだろう」

「(マーケットの反応について)非常に順調」

4日05:36

「関税に対するマーケットの反応は予想通り」

「何か素晴らしい提案があれば関税交渉に応じる」

「金利の低下が望ましい」

3日06:26米ホワイトハウス

「最低10%の関税率は4月5日から適用される」

「より高い関税率は9日から適用される」

3日06:37ベッセント米財務長官

「各国はパニックや報復を控えるように」

「現在示されている数字は関税率の上限」

3日11:11中国商務省

「一方的な関税を撤回するように米国を促す」

「中国の利益を守るために対抗措置を講じる方針」

3日12:25フォンデアライエン欧州委員長

「我々は、米関税に対応する用意がある」

「米国との交渉が不調に終われば、対抗措置を打ち出 すことになる」

「鉄鋼や自動車産業との戦略的な対話を行っている」

3日14:21石破首相

「米国の関税措置、極めて残念」

「WTO協定や日米貿易協定との整合性について深刻な 懸念」

「今後も米国に対して措置の見直し強く求める」

「米大統領に直接話すのが適当なら、最も適切な時期 に働きかける」

3日15:39クキエス独財務相

「米国の関税発表にもかかわらず、議論は継続中であり、 米国との貿易交渉において誰も扉を閉ざしていない」

「EUは米国の関税に対して強力な対応が必要」

3日15:40ナーゲル独連銀総裁

「ECBは状況を再評価する必要がある」

「米国の関税は世界経済の安定を脅かしている」

3日15:42レイノルズ英ビジネス・貿易相

「10%の関税は英米間の貿易を公正に反映したもので はない」

「米国の鉄鋼および相互関税は付加的なものではない」

「自動車セクターへの影響が私たちの主な懸念の一つ」

「私の理解では10%の関税は既に課されている25%の 関税に追加されるものではない」

3日16:13中国外務省

「米国に誤りを正すよう促す」

「WTOの規則を著しく侵害し、ルールに基づく国際貿易 体制を損なう」

「相互関税という口実の下、米国は中国やその他の国 に追加関税を課してきた」

3日16:13ストゥルナラス・ギリシャ中銀総裁

「米国の関税は4月の利下げの妨げにはならない」

「米国の関税は成長を阻害するだろうが、インフレ経路 は変わらない」

3日16:31デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁

「金融政策に関して、この不確実性は、適切なスタンス を決定する際に極めて慎重である必要」

「さらなる欧州成長の減速がインフレを押し下げる可能 性」

「貿易紛争はユーロ安、物価高につながる可能性」

3日17:47チュディン・スイス国立銀行(SNB)理事

「スイスに対する関税は驚くほど高い」

「為替レートの反応を予測するのは難しい」 3日20:35欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨(3月6 日分)

「不確実性があるため、政策決定や特にコミュニケーシ ョンにおいて慎重である必要」

「不確実性に直面して慎重であることは、必ずしも金利 調整を段階的に行うことを意味するわけではない」

「これらの要因は中期的にインフレ目標を下回るリスク を高める可能性」

「貿易摩擦の激化を含む、今後予測される衝撃や一般 的な不確実性が成長に大きな影響を与えるリスクがあ るとの指摘」

「金融政策が制限的であると自信を持って言うことはも はや不可能であるとの主張」

「米国の関税と報復措置の組み合わせは、インフレに上 振れリスクをもたらす可能性」

「輸出の見通しが主要な懸念事項」

「4月には利下げと据え置きの両方が検討されている」

「さらなる利下げを示唆することを避けたいと考える者が 少数いた」

3日21:24ラトニック米商務長官

「農産物は他国との交渉において重要な要素」

「世界の主要国すべてと交渉を進めている」

「アジアで製造される医薬品原料は失敗した政策」

「相互関税発表後、多くの国が貿易政策を本格的に見 直し始めると予想」

「習主席がフェンタニル削減を提案すれば、中国に対す る20%の関税は引き下げられる」

4日00:46

「トランプ大統領が関税で手加減するのはあり得ない」

「中国の関税率は高いがインフレはない」

「ドルが安くなれば、その分輸出は容易になる」

3日21:25ヴァンス米副大統領

「関税を相殺するために減税を行うことはない」

「物事を一夜で解決するつもりはない」

3日23:19カジミール・スロバキア中銀総裁

「関税についてはすでに予測に概ね織り込まれている」

「関税によって経済成長は鈍化」

「関税は主に物価に影響を与える」

3日23:38マクロン仏大統領

「仏企業に対して対米投資を見合わせるよう促す」

4日00:44カーニー加首相

「USMCAに準拠していない米国からの輸入車すべてに 25%の関税を課す」

「米国と同水準の自動車関税を賦課」

「自動車メーカーがカナダ国内での生産と投資を維持す る限り、対抗関税を回避するための枠組みを策定」

「関税は自動車部品には影響せず。メキシコからの自動 車部品にも影響しない」

4日01:37ジェファーソン米連邦準備理事会(FRB)副議 長

「米経済と労働市場は依然として堅固だが、経済成長に は減速の兆しも見られる」

「大半の長期的な期待インフレ関連指標は2%の目標に 引き続き一致している」

「さらなる政策調整を急ぐ必要はない」

4日03:59クック米連邦準備理事会(FRB)理事

「関税により成長が鈍化し、インフレの進展が停滞する と予測」

「インフレ上昇リスクに重点を置く」

「データを見ながら、当面は現行の政策を維持するのが 適切」

「FRBの政策は経済の変化に対応する態勢が整ってい る」

「インフレデータはすでに関税の影響を示している」

「経済は不確実な時期に突入」

※時間は日本時間

【日足一目均衡表分析】

<ドル円=約半年ぶりの安値を更新、三役逆転が点灯>

大陰線引け。149 円前半の寄り付き水準をほぼ高値に下値 を試すと、約半年ぶりの安値145.20 円まで売り込まれた。 146 円台まで持ち直すも3 手連続の陰線引け。 日足一目・転換線は148.20 円台まで低下し、僅かに基準 線を下抜けた。一目・雲の下で推移、遅行スパンも実線の下 と三役逆転が点灯。本日は大幅安の揺り戻しに気を付けなが ら、昨日からの半値戻し辺りまでは売り目線で臨みたい。

レジスタンス1 147.24(4/3 レンジの半値戻し)
前日終値 146.06
サポート1 144.41(ピボット・サポート1)
サポート2 143.43(2024/10/2 安値)

<ユーロドル=1.0930 ドル台まで上昇した転換線が支持に>

大陽線引け。1.08 ドル前半で下値を固めて買いの勢いを強 めると、約半年ぶりの高値1.1144 ドルをつけた。一巡後は 上げ幅を縮小したが、2 手連続の陽線引け。 高値更新後の下押し水準1.10 ドル前半は、昨日レンジの 上値から38.2%押し。その辺りや、昨日レンジの半値1.0975 ドル付近が目先の下値めどとされそうだ。本日は1.0939 ド ルまで上昇した転換線を支持に買いスタンスで良いか。

レジスタンス1 1.1144(4/3 高値)
前日終値 1.1052
サポート1 1.0939(日足一目均衡表・転換線)

<ポンド円=下向き一目・雲の下限を念頭に置いた取引>

大陰線引け。194 円前半の寄り付き水準から下落圧力を強 めた。日足一目・雲の中に入り込むと、先月13 日以来の安 値圏となる191.10 円台まで売られた。 大幅安後の反動はあるかもしれないが、192.70 円台の90 日線や193 円付近の一目・雲の上限までが抵抗帯か。下サイ ドは本日190.42 円に位置する雲の下限を念頭に置いた取引 に。割り込むようだと下げ足を速める場面がありそうだ。

レジスタンス1 193.01(日足一目均衡表・雲の上限)
前日終値 191.36
サポート1 190.00(心理的節目)

<NZ ドル円=下向き雲の下限は85 円後半まで低下>

大陰線引け。86 円手前で伸び悩み、85 円半ばの日足一目・ 転換線や前半の基準線を下抜けると、一時84.27 円まで下落 した。その後は下げ幅を縮めるも3 手ぶりの陰線引け。 本日から一目・雲の下限が85 円後半まで低下し、来週前 半には85.30 円台まで水準を切り下げ見込み。上値の重さが 意識されるなか、85.20 円台の基準線が目先の戻りめど。下 値は83 円前半の3 月11 日安値が視野に入りつつある。

レジスタンス1 85.26(日足一目均衡表・基準線)
前日終値 84.62
サポート 1 83.31(3/11安値)