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April 8, 2025
7日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続伸。終値は147.84円と前営業日NY終値(146.93円)と 比べて91銭程度のドル高水準だった。ハセット米国家経済会議(NEC)委員長の発言として「トランプ米 大統領は中国を除くすべての国・地域に対する関税を90日間、一時停止することを検討している」との 報道が伝わると、米長期金利が大幅に上昇。一時1700ドル超下落したダウ平均が持ち直し、890ドル超 上昇したことも相場の支援材料となり、一時148.15円と日通し高値を更新した。
米ホワイトハウスが「90日間の関税停止はフェイクニュース」と当該記事を否定したうえ、トランプ 氏が「関税の一時停止は考えていない」と発言すると伸び悩む場面もあったが、下押しは限定的だった。 米長期金利が高い水準を維持したことなどが相場を下支えし、引けにかけては再び148円台に乗せた。 なお、トランプ氏が自身のSNSに「中国が明日8日までに34%の追加関税を撤回しない場合、米国は9 日から中国に50%の追加関税を課す」と警告した。
ユーロドルは続落。終値は1.0912ドルと前営業日NY終値(1.0956ドル)と比べて0.0044ドル程度の ユーロ安水準となった。日本時間夕刻に一時1.1050ドルまで上昇する場面もあったが、NY市場では上値 の重い展開となった。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出て、0時30分過ぎに一時1.0902 ドル付近まで値を下げた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時103.53まで上 昇した。
ユーロ円は3営業日ぶりに反発。終値は161.31円と前営業日NY終値(160.91円)と比べて40銭程度 のユーロ高水準。イタリア外相が「欧州連合(EU)の対米報復関税の発動は4月30日まで延期される可 能性がある」との見解を示したほか、フォンデアライエン欧州委員長が「米国に工業製品でゼロ対ゼロの 関税を提案した」と明らかにすると貿易戦争への過度な警戒感が後退。リスク回避の巻き戻しが進んだ。
「トランプ氏は関税一時停止を検討」との一部報道をきっかけに、米国株が持ち直すとユーロ円にも買い 戻しが入った。23時過ぎには一時162.37円と日通し高値を更新した。もっとも、米ホワイトハウスが当 該記事を否定すると伸び悩んだ。
本日の東京時間のドル円は、流動性が悪化していることで、ポジション調整の動きも値幅を大きく伴う ことが予想され、引き続き乱高下を繰り返すことになりそうだ。ただ、昨日は債券やナスダック総合には 調整が入ったが、米国の相互関税導入による大きな流れは変わらないことで上値は限定的か。
市場の注目は関税政策及びその経済的な影響に集まっている。市場関係者の一部では、トランプ政権が 関税政策の一時停止や緩和措置を行うことを期待していたが、週末から週明けに伝わった政府関係者(ト ランプ米大統領、ベッセント米財務長官、ラトニック米商務長官)の発言は、関税に関して延期などをす ることを全面的に否定し、強気な対応を継続することを発表している。昨日もハセット米国家経済会議 (NEC)委員長の発言として「90日間の関税一時停止」という報道が伝わったが、これもホワイトハウス はフェイクニュースと否定している。更にトランプ大統領は「貿易赤字が解決されない限り中国と取引し ない」と述べ、貿易戦争が長期化することも示唆している。また、株式市場については下落を望んでいな いとはしたものの「時には薬を飲まなくてはならないときもある(sometimesyouhavetotakemedicine)」 と発言し、株式市場の大幅安についても許容している。昨日のCME225先物は32225円と7日の大阪取引 所比で1265円高で引けたことから本日の日経平均株価の上昇も期待され、為替市場も揺り戻しが入り、 ドル円も買い戻される場面もあるだろう。しかし、リスク回避の動きが終了したとはいえず、基本的なド ル円の売りトレンドは継続しそうだ。
ドル円の売り圧力が変わらないと思われるのは、本邦の特殊事情もある。防衛面で米国に依存している ことで、日本は対抗措置(米国に対する関税強化)を取ることができない。日本は米国にとって7番目の 貿易赤字国となっていることで、貿易不均衡の流れを変えるまではトランプ政権が相互関税の割合を変更 するのは難しそうだ。また、平均年収は米国が日本のほぼ倍ということもあり、米国に製造業を移転する のは容易ではない。よって、貿易不均衡解消のために、日米間で40年ぶりとなる円高・ドル安誘導、す なわち第2プラザ合意が行われる可能性も否定できない。不均衡解消の切り札が少ない中で、昨日に石破 首相はトランプ大統領と電話会談をしたようだが、どのような交渉を行ったかには注目したい。
更に、先週1日に発表された3月の日銀短観で2025年度の全規模・全産業の想定為替レートは147.06 円(上期147.17円、下期146.95円)、大企業製造業は147.35円(上期147.43円、下期147.28円)とい うことで、ドル円の上昇局面では輸出企業を中心に売り意欲が強まることも重しになるだろう。
なお、本日は本邦の国際収支や景気ウォッチャー調査などが発表される。市場が動意づくことは期待で きないが、国際収支の中の貿易収支、特に対米黒字額には目を配りたい。今後、この黒字額が米国の相互 関税により、どのように推移するかが注目される。
<国内>
○08:50 ◎ 2 月国際収支速報
◇ 経常収支(予想:季節調整前3 兆8120 億円の黒字/季節調整済2 兆7395 億円の黒字)
◎ 貿易収支(予想:5359 億円の黒字)
○14:00 ◇ 3 月景気ウォッチャー調査(予想:現状判断指数45.2/先行き判断指数46.1)
<海外>
○09:30 ◇ 4 月豪ウエストパック消費者信頼感指数
○10:30 ◇ 3 月豪NAB 企業景況感指数
○15:45 ◇ 2 月仏貿易収支(予想:58.50 億ユーロの赤字)
○15:45 ◇ 2 月仏経常収支
○18:00 ◎ デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁、講演
○22:00 ◎ ホルツマン・オーストリア中銀総裁、講演
○23:00 ◇ 3 月カナダIvey 購買部協会景気指数
○23:00 ◎ チポローネECB 専務理事、講演
○9 日01:00 ◎ ロンバルデリ英中銀(BOE)副総裁、講演
○9 日02:00 ◎ 米財務省、3 年債入札
○9 日03:00 ◎ デイリー米サンフランシスコ連銀総裁、講演
※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。
7日08:16トランプ米大統領
「貿易赤字が解決されない限り中国と取引しない」
7日22:36
「日本の石破首相と電話会談を行った。関税交渉を開始 する」
「世界中の国々が我々と話をしている」
「全てが変わらなければならない、特に中国は」
8日04:29
「関税の一時停止は考えていない」
「米国はイランと直接協議を行っている」
「日本との素晴らしい関係を今後も維持する」
7日09:09石破首相
「米国の関税政策、極めて不本意で極めて遺憾」
「企業の資金繰り・雇用の維持に万全を期す」
7日14:59
「(米国との関税交渉は)1回で話をつけなければいけな い」
「(トランプ米大統領との)電話会談は早ければ早いほど 良い」
7日22:10
(日米首脳電話会談)
「日本企業の投資力減退に懸念を伝えた」
「日米双方で担当閣僚を指名し、協議を続けることを確 認した」
「対米協議を通じ、関税措置の見直しを強く求めていく」
「最も適切な時期に訪米する」
7日11:13林官房長官
「石破首相とトランプ米大統領の電話会談を調整中」
「米国には引き続き関税措置の見直しを強く求めていく」
7日12:32チャルマーズ豪財務相
「関税の影響で豪GDPが打撃を受ける見込み」
「豪ドル下落は概ね中国経済の懸念が理由」
「ブロックRBA総裁と見通しについて意見交換した」
7日12:49加藤財務相
「市場動向、高い緊張感を持って注視していく」
「金融政策は日銀において対応すると理解」
「関税対象からの除外を米国に強く求める」
7日19:17タヤーニ伊外相
「EUによる米国に対する報復関税の発動、当初予定の
4月15日から4月30日に延期する可能性」
7日21:33ハセット米国家経済会議(NEC)委員長
「トランプ大統領は貿易相手国が本当に素晴らしい提案 をするなら耳を傾けるだろう」
7日23:17
「トランプ大統領は中国以外への関税を90日間停止す ることを検討」
7日21:52フォンデアライエン欧州委員長
「米国と関税交渉をする用意がある」
「米国の関税交渉次第では報復の可能性もある」
7日23:42米ホワイトハウス
「90日間の関税停止はフェイクニュースである」
8日00:52クーグラー米連邦準備理事会(FRB)理事
「インフレ期待は上昇しているが、そのほとんどが短期」
「今のところ、長期的なインフレ期待は安定している」
「2%のインフレ目標が優先事項」
「不確実性が非常に大きい」
8日03:22ベッセント米財務長官
「関税について日本との交渉に期待」
「今後数週間で有意義な交渉が行われると予想」
※時間は日本時間
下影陽線引け。先週末につけた昨年10 月2 日以来の安値
144.56 円の下抜けをうかがう144.82 円まで下落が先行した。
しかしその後は戻し、一目均衡表・転換線147.89 円近辺
まで戻してNY を引けている。本日早朝に同線を上回って推
移しているものの、まだ低下余地を残す転換線前後での伸び
悩みを想定して臨みたい。
レジスタンス2 149.28(4/3 高値)
レジスタンス1 148.70(3/31 安値)
前日終値 147.84
サポート1 146.78(4/4-7 上昇幅の38.2%押し)

上影陰線引け。1.1050 ドルまで戻す場面もあった。しかし
一目均衡表・転換線1.0939 ドルを下回る水準まで押し戻さ
れている。まだ緩やかに上昇する見込みの転換線を追うよう
な戻りも期待できる状況。しかし追随しきれないようであれ
ば、戻すにしても現水準1.0808 ドルから1.09 ドル台へ切り
上がってくる一目・基準線がしっかり押し上げ効果を発揮し
てくるようになってからだろう。
レジスタンス1 1.1014(ピボット・レジスタンス1)
前日終値 1.0912
サポート1 1.0808(日足一目均衡表・基準線)

下影陰線引け。昨年9 月19 日以来の安値186.15 円まで大
きく下振れが先行した後は反発し、188.15 円でNY の取引を
終えている。しかし陰線で引けており十分な戻りではない。
一目均衡表・雲を下回る水準で上昇の限られる展開が続くと
みる。
レジスタンス1 190.19(日足一目均衡表・雲の下限)
前日終値 188.15
サポート1 187.65(4/7 レンジ38.2%水準)

陰線引け。下値の節目だった2023 年3 月24 日安値80.44
円を割り込み、22 年5 月以来の安値80.31 円まで一時下落し
た。長い下ひげをともなう足型を形成しており底堅さも感じ
られるが、上ひげも長めで気迷いの状態。昨日のレンジから
動き出す方向性をうかがう展開だが、83.36 円前後で低下中
の5 日移動平均線ほか、一目均衡表・転換線83.59 円や同・
基準線83.84 円といった抵抗となるテクニカル指標が上値に
多く迫っており、戻りを限定しそうだ。
レジスタンス1 83.33(4/7 高値)
前日終値 81.89
サポート1 80.31(4/7 安値)

