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April 9, 2025
8日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3営業日ぶりに反落。終値は146.27円と前営業日NY終値 (147.84円)と比べて1円57銭程度のドル安水準だった。トランプ米大統領が表明した相互関税を巡り 対象国との交渉が進むとの期待から、ダウ平均が一時1400ドル超上昇すると、投資家の過度なリスク回 避姿勢が和らぎ円売り・ドル買いが先行。23時30分前に一時147.67円付近まで値を上げた。
ただ、一目均衡表転換線と基準線が合わせて位置する147.89円付近がレジスタンスとして意識される と失速した。「トランプ米政権は中国に対する104%の追加関税を明日9日に発動する」と伝わると、米 中の貿易摩擦が激化するとの懸念からダウ平均が下げに転じ、一時800ドル超下落。リスク回避の円買 い・ドル売りが優勢となり、4時30分過ぎに145.97円と日通し安値を付けた。
米相互関税を巡り米中の貿易戦争が激化するとの警戒感が高まる中、オフショア人民元(CNH)は急落 した。対ドルでは一時7.4290元まで下落し、過去最安値を更新した。また、CNH円は19.69円と昨年9 月以来の安値を更新した。
ユーロドルは3日ぶりに反発。終値は1.0958ドルと前営業日NY終値(1.0912ドル)と比べて0.0046 ドル程度のユーロ高水準となった。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが先行すると、23時 30分過ぎに一時1.0889ドルと日通し安値を付けたものの、前日の安値1.0882ドルが目先サポートとし て働くと買い戻しが優勢に。対円でドル安が進んだ影響も受けて、4時30分前に1.0978ドル付近まで持 ち直した。
なお、米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するグールズビー米シカゴ連銀総裁はこの日、「ト ランプ大統領が打ち出した関税措置は想定されていたものよりもはるかに大きい」と述べ、「インフレが 再燃するリスクへの不安もある」との考えを示した。
ユーロ円は反落。終値は160.29円と前営業日NY終値(161.31円)と比べて1円02銭程度のユーロ安 水準。大幅高で始まった米国株相場が下げに転じるとリスク回避の円買いが優勢となり、2時30分過ぎ に一時160.03円と日通し安値を更新した。
ユーロ円以外のクロス円も軟調だった。ポンド円は一時186.55円、豪ドル円は86.88円、NZドル円は 80.74円、カナダドル円は102.37円、メキシコペソ円は7.00円まで値を下げたほか、南アフリカランド 円は7.39円と2023年6月以来の安値を付けた。
本日の東京時間でドル円は、引き続き売り場探しの展開は変わらないか。米国の相互関税発表後、ドル 円は4日に144.56円まで下落後、7日に148.15円、昨日は148.12円まで買い戻しが進んだ。米株の大 幅下落を嫌気し一貫性が無いトランプ政権が、関税策の一時停止や緩和などを進めるとの期待で、ドル円 が底を打ったと予想する声も一部ではある。しかし、トランプ大統領は自らを「関税男(TariffMan)」 と名付けるほど、就任前から第2次トランプ政権は関税を重要視していることもあり、簡単に一時停止や 緩和を進めると判断するのは時期尚早だ。
また、昨日にベッセント米財務長官が「日本は迅速に進み出たので優先の対応受ける」と発言した。日 本は米国にとって、同盟国というよりも米国の要求を常に承諾する植民地のような扱いをしていることで、 交渉は進めやすい国とみなしている。早めに成果が欲しいトランプ大統領にとっては、市場が想像するよ りも早く交渉が進む可能性もありそうだ。
一部では、米国からの輸入品増加、特に防衛予算の拡充などを行うとの予想もあるが、これらの米国支 援は関税問題の解決や、米国の製造業支援にはほぼ役に立たない。よって、兼ねてからうわさされている ドル高・円安修正(第2プラザ合意=マールアラーゴ合意)の可能性も現実味を帯びてきている。本日の 日経新聞にも、「関税交渉、為替がカードに」との見出しで、「円高修正思惑一致か」と大々的に報じて いる。日本側の関税をめぐる交渉担当として、赤沢経済財政・再生相が指名されたが、為替に関すること は財務相の加藤氏が担当している。週末に石破首相と加藤財務相が会談を持ったということは、為替をカ ードとして使う場合の取り決めなどを話し合ったという可能性もありそうだ。また、日経新聞は政府の意 向を徐々に伝えて、実際の発表があった時に市場が急転するのを避ける緩衝材となるための予測記事を掲 載することがある。「マールアラーゴ合意」が現実を帯びてきていることで、想定為替レート(日銀が発 表した3月の想定為替レートは、全規模・全産業、大規模製造業ともに147円台)に接近した場合には、 引き続き売り場探しになりやすそうだ。
なお、本日はニュージーランド準備銀行(RBNZ)の金融政策委員会(MPC)が開催されることで、NZド ルの値動きにも目を向けておきたい。市場では政策金利を25ベーシスポイント引き下げ(3.75%から 3.50%)予想となっている。RBNZ総裁だったオア氏が3年の任期を残して突然3月上旬に辞任したこと で、当面はホークスビーRBNZ副総裁が総裁代行を務めている。オア前総裁は4月と5月にそれぞれ25bp の利下げを示唆していたが、前総裁辞任後にも同様の見解を示すか確認しておきたい。また、米国の相互 関税はNZに対しては基本税の10%のみになっているが、この影響について昨日ウィリスNZ財務相は、 NZへの影響よりもアジア経済の低成長を懸念する発言をしている。RBNZも同様な見解を示すかも注目し たい。
<国内>
○14:00 ◇ 3 月消費動向調査(消費者態度指数 一般世帯、予想:34.8)
○15:15 ◎ 植田和男日銀総裁、あいさつ
<海外>
○11:00 ☆ ニュージーランド準備銀行(RBNZ)、政策金利発表(予想:3.50%に引き下げ)
○13:30 ☆ インド中銀、金融政策決定会合(予想:6.00%に引き下げ)
○16:35 ◎ クノット・オランダ中銀総裁、講演
○18:00 ◎ ビルロワドガロー仏中銀総裁、講演
○20:00 ◇ MBA 住宅ローン申請指数
○21:00 ◎ 2 月ブラジル小売売上高(予想:前年同月比1.6%)
○21:00 ◎ 3 月メキシコ消費者物価指数(CPI、予想:前年比3.80%)
○21:30 ◎ チポローネ欧州中央銀行(ECB)専務理事、講演
○23:00 ◇ 2 月米卸売売上高(予想:前月比0.8%)
○23:30 ◇ EIA 週間在庫統計
○24:00 ◎ バーキン米リッチモンド連銀総裁、講演
○10 日01:00 ☆ 10-12 月期ロシア国内総生産(GDP)速報値(予想:前年比3.6%)
○10 日02:00 ◎ 米財務省、10 年債入札
○10 日03:00 ☆ 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(3 月18 日-19 日分)
※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。
8日05:26ベッセント米財務長官
「日本の非関税障壁はかなり高い」
「トランプ氏は日本の首相と極めて生産的な電話会談実 施」
「トランプ米大統領は対日貿易交渉に直接関与するだろ う」
「トランプ氏が日本との交渉に直接関与する」
「日本とは非常に生産的な会話をもつだろう」
「日本は迅速に進み出たので優先の対応受ける」
8日20:26
「トランプ米大統領は貿易不均衡是正を確約している」
8日08:33石破首相
「引き続き率直かつ建設的協議の継続を昨日トランプ米 大統領と確認」
「米関税の見直し含め外交面の取り組み進めるよう指 示」
「鉄鋼やアルミなどの関税受ける産業は日本経済の屋 台骨」
8日08:34グールズビー米シカゴ連銀総裁
「世界貿易戦争に突入すれば消費行動が変化する可能 性が高い」
「関税により供給混乱や高インフレに逆戻りする可能性 を懸念」
9日01:21
「FRBは不安定な株式市場とは異なり、長期的な視点で 物事を見る必要がある」
「関税引き上げがどれくらいの速さで、どれくらいの規模 で消費者に転嫁されるかについては意見の相違があ る」
「関税はこれまで想定していたよりもはるかに大きい」
「サプライヤーの倒産につながる可能性」
「FRBが供給ショックにどう対応するかは明らかではな い」
「多くの人々が自身の経済的な安全を懸念」
「企業もルールが明確でなければ投資しない」
8日08:50ウィリスNZ財務相
「NZは不安定な世界での安全な避難所(セイフヘブン) だ」
「アジア地域で低成長のリスクがある」
8日14:54赤沢再生相
「経済物価動向に応じ、引き続き機動的な政策対応行 う」
「(米関税の影響)内外の統計分析し、緊張感持って注 視」
「米国の関税措置、幅広い影響がある」
8日18:34ストゥルナラス・ギリシャ中銀総裁
「インフレ再燃の可能性が、金融政策の正常化を遅らせ る恐れ」
8日19:49ナーゲル独連銀総裁
「世界経済の見通しは、著しく悪化している」
「来週の欧州中央銀行(ECB)理事会では、責任ある決 定が必要」
「欧州は、トランプ関税に対して結束して対応すべき」
8日22:52ハセット米国家経済会議(NEC)委員長
「関税交渉では日本と韓国を優先している」
「FRBの金利についてはコメントしない」
「金利についてどうするかはFRBが決める」
9日02:26米ホワイトハウス
「各国に対してあらゆる選択肢が検討されている」
「約70カ国が米国の関税に関して交渉を開始するため に連絡を取ってきた」
「アメリカの労働者に利益をもたらし、貿易赤字に対処で きるなら合意は成立するだろう」
「各国と個別に貿易協定を結ぶようチームに指示」
「合意が交渉されるにつれ、相互関税は引き続き発効す る」
「中国が合意すればトランプ大統領は寛大になる」
「関税交渉では同盟国やパートナーを優先する」
9日03:32デイリー米サンフランシスコ連銀総裁
「関税によりインフレが再び上昇する可能性が少し懸念 される」
「企業は成長について楽観的」
「堅調な成長や労働市場のデータは誤った解釈ではな い」
※時間は日本時間
大陰線引け。一目均衡表・転換線と基準線が重なる147.89
円を上回って推移する場面もあった。しかし明日には切り下
がる見込みの転換線の動向が示唆するような頭打ちとなり、
146 円割れとなる場面もあった。
転換線は現状からすれば、明日147.53 円へ低下する公算。
戻りをさらに鈍らせることになるとみる。重い動きが続きそ
うだ。
レジスタンス2 147.89(日足一目均衡表・転換線および基準線)
レジスタンス1 146.67(5 日移動平均線)
前日終値 146.27
サポート1 144.82(4/7 安値)

陽線引け。一目均衡表・転換線付近の攻防が続いている。
同線は昨日の1.0939 ドルから、本日1.0955 ドルへ小幅に上
昇。転換線の動向に沿った底堅い動きとなるか。基準線も
1.0808 ドルから1.0873 ドルへ切り上がった。下支えが期待
される水準の切り上がりは安心感を誘う。両線とも、まだ上
昇が続く見込み。
レジスタンス1 1.1050(4/7 高値)
前日終値 1.0958
サポート1 1.0873(日足一目均衡表・基準線)

上影陰線引け。158 円前後で上下する一目均衡表・雲の下
限の下抜けをうかがうような動きは7 日の158.30 円までに
とどまった。雲を上回る水準を回復しており、足もとでは雲
の上限159.85 円前後の攻防が予想される。昨日上値を162.20
円までにとどめた際に抵抗となった200 日移動平均線が本日
162.12 円まで低下していることが圧迫要因となるほか、一
目・基準線と低下が続く見込みの転換線が推移する161 円前
半も重そう。戻りを限定しそうだ。
レジスタンス1 161.24(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 160.29
サポート1 159.48(ピボット・サポート1)

上影大陰線引け。89.69 円まで戻りが先行したものの押し
返され、上値を切り下げる流れが続く格好となって、87 円前
半でNY を引けている。7 日安値86.15 円が底になるかまだ確
信が持ちにくい。5 日移動平均線の低下角度が緩むなど、下
げ渋りの兆候を丁寧に観察したい。本日88.81 円前後で低下
中の同線以下のレンジで戻りの鈍い展開がまだ続くか。
レジスタンス1 88.81(5 日移動平均線)
前日終値 87.15
サポート1 86.15(4/7安値=年初来安値)

