Titan FX(タイタンFX)

デイリーレポート 5月13日

May 13, 2025

【前日の為替概況】ドル円、148.65円まで大幅反発ユーロドルは反落

12日のニューヨーク外国為替市場でドル円は大幅に反発。終値は148.46円と前営業日NY終値(145.37 円)と比べて3円09銭程度のドル高水準だった。米中両国が関税の大幅な引き下げで合意したことを受 けて、貿易摩擦が世界経済に悪影響を及ぼすとの懸念が後退すると、ダウ平均が1100ドル超上昇するな ど、米国株相場が堅調に推移。投資家のリスク志向が改善し、円売り・ドル買いが優勢となった。米長期 金利の上昇に伴うドル買いも入り、3時30分前に一時148.65円と4月3日以来の高値を更新した。市場 では「今回の米中協議で決まった関税率の引き下げ幅は予想よりも大きかった」との声が聞かれた。主要 通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時101.98と4月10日以来の高値を付けた。 ユ ーロドルは反落。終値は1.1087ドルと前営業日NY終値(1.1250ドル)と比べて0.0163ドル程度の ユーロ安水準となった。米中両政府はこの日、互いに課した高関税を90日間大幅に引き下げることで合 意したと発表。市場の期待を上回る内容との見方が広がり、幅広い通貨に対してドル高が進んだ。急ピッ チで下落した反動などが出て、22時30分過ぎには1.1135ドル付近まで下げ渋る場面もあったが戻りは 鈍く、3時30分過ぎに一時1.1065ドルと4月10日以来の安値を付けた。

なお、トランプ米大統領は「中国は非金融障壁の全面撤廃に同意した」「対中関税を145%に戻すこと はない」などと述べた。

ユーロ円は反発。終値は164.59円と前営業日NY終値(163.53円)と比べて1円06銭程度のユーロ高 水準。米中貿易戦争激化に対する懸念が緩和すると、日米株価指数が大幅に上昇。リスク・オンの円売り・ ユーロ買いが優勢となり、23時過ぎに一時164.92円と昨年11月15日以来約半年ぶりの高値を付けた。 なお、ナイト・セッションの日経平均先物は大証終値比1090円高の3万8790円まで上昇した。

【本日の東京為替見通し】ドル円、米中貿易協定を受けて底堅い展開か

本日の東京外国為替市場でドル円は、米中貿易協定を受けて底堅い展開が予想される。 ドル円の上値の注目水準は、1月10日高値158.87円から4月22日安値139.89円までの下落幅の半値 戻し149.38円や、200日移動平均線の149.72円となる。

ベッセント米財務長官と中国の何立峰副首相は、10-11日の米中貿易協議の後の12日に90日間の米 中貿易協定を締結し、115%の関税引き下げを決定した。米国と中国は、今後90日間の猶予期間を設けて、 米国は中国に対する関税率を145%から30%に引き下げ、中国は米国産品に対する関税率を125%から 10%に引き下げることで合意した。

第1次トランプ米政権では、2018年に貿易交渉後に対立を一時停止することで合意したものの、米国 が合意から離脱し、1年半余りにわたって関税賦課と協議が続き、最終的に2020年1月の第1段階米中 貿易合意の署名に至った。第2次トランプ米政権でも、2025年5月に90日間の米中貿易協定で合意した が、3カ月後に、対中貿易赤字を削減できる最終的な合意に至れるのかは、依然として不明ではある。

今後の注目ポイントは、週末に予定されている米中首脳会談や第1次トランプ米政権の二の舞になる可 能性などとなる。

ドル円が148円台まで上昇していることで、過去最大規模に拡大していたIMMシカゴ筋の円の買い持ち ポジションに代表されるドル円のショートポジションが、手仕舞われつつあるのかもしれない。

シカゴ筋がドル売り・円買いのポジションに傾いた背景には、日銀の追加利上げ観測、米連邦準備理事 会(FRB)の追加利下げ観測、トランプ関税を巡るドル下落観測などがあったと思われる。しかし、日銀 金融政策決定会合では、トランプ関税の「不確実性」を理由にハト派的な据え置きとなり、米連邦公開市 場委員会(FOMC)でも「不確実性」を理由に、タカ派的な据え置きとなっており、米英貿易協定の締結合 意や米中貿易協定を受けて、手仕舞いを余儀なくされつつある。

4月30日-5月1日開催の日銀金融政策決定会合における『主な意見』では、ハト派的な据え置きの背 景を見極めることになる。

日銀金融政策決定会合では、トランプ関税によって世界経済の不確実性が一段と増す中で、経済・物価 見通しを下方修正するとともに、2%の物価安定目標の実現時期を1年程度先送りした。そして、「経済・ 物価情勢の展望(展望リポート)」の中核である基本的見解から、日銀の利上げ路線の根幹を成してきた 「賃金と物価の好循環」という文言が消滅した。『主な意見』の順序は、多数派である植田日銀総裁、内 る。

田日銀副総裁、氷見野日銀副総裁、そして少数派となっており、ハト派とタカ派の多少を見極めることに なる。

また、今回の米中貿易協定により、不確実性が減退したことで、6月日銀金融政策決定会合に向けた利 上げ観測が高まることには警戒しておきたい。

【本日の重要指標】※時刻表示は日本時間

<国内>

○08:50 ◇ 4 月マネーストック M2

○08:50 ◇ 日銀金融政策決定会合における主な意見(4 月 30-5 月 1 日分)

<海外>

○08:01 ◇ 4 月英小売連合(BRC)小売売上高調査(予想:前年同月比 2.3%)

○09:30 ◇ 5 月豪ウエストパック消費者信頼感指数

○10:30 ◇ 4 月豪 NAB 企業景況感指数

○15:00 ◎ 4 月英雇用統計(失業率/失業保険申請件数推移)

○15:00 ◎ 1-3 月英失業率(ILO 方式、予想:4.5%)

○16:00 ◎ エスクリバ・スペイン中銀総裁、講演

○16:00 ◇ 3 月トルコ経常収支(予想:40.0 億ドルの赤字)

○17:00 ◎ マクルーフ・アイルランド中銀総裁、講演

○17:45 ◎ ピル英中銀金融政策委員会(MPC)委員兼チーフエコノミスト、講演

○18:00 ◎ 5 月独 ZEW 景況感指数(予想:11.9)

○18:00 ◎ 5 月ユーロ圏 ZEW 景況感指数

○18:30 ◎ 1-3 月期南アフリカ失業率

○19:30 ◎ 4 月インド消費者物価指数(CPI、予想:前年比 3.27%)

○21:30 ☆ 4 月米 CPI(予想:前月比 0.3%/前年比 2.4%)

☆ エネルギーと食品を除くコア指数(予想:前月比 0.3%/前年比 2.8%)

○23:10 ◎ ベイリーBOE 総裁、クノット・オランダ中銀総裁、講演

○トランプ米大統領、中東歴訪

〇中国・中南米カリブ海諸国共同体(CELAC)閣僚級会議(北京)

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。

※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。

※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

12日10:21石破首相

「(対米関税交渉について)自動車関税除いた合意のめ ない」

12日16:19ベッセント米財務長官

「中国が米国製品にもっと開放的になることを望んでい る」

「どちらの側もデカップリング(経済分断)は望んでいな い」

「5-6つのサプライチェーン上の脆弱性を特定した」

「買い付け契約の可能性も想定している」

「今回の協議では為替についての議論はなかった」

「関税の引き下げにはセクター別の関税は含まれない」

「国々が前向きに関与すれば、我々は前進可能」

「夏半ばまでに大きくて素晴らしい法案を可決する予定」

12日20:58

「対中関税が10%未満になるのは考え難い」

12日16:25グリア米通商代表部(USTR)代表

「この合意の本質は相互関税に関するものだ」

「中国とのフェンタニル関税協議は前向きな進展」

12日17:10ロンバルデリ・イングランド銀行(英中銀、 BOE)副総裁

「賃金上昇率は目標インフレ率を達成するには依然とし て高すぎる」

「現在の政策スタンスはバランスしている」

「緩やかで慎重な利下げアプローチを継続するのが賢 明」

「デフレーションを見るとき、賃金に注目する」

「緩やかなデフレの進展と貿易動向により、25ベーシス ポイントの利下げが適切となった」

12日19:45グリーン英中銀金融政策委員会(MPC)委 員

「中期的なインフレ期待が上昇し始めていることをやや 懸念している」

「ディスインフレが進行中」

12日23:01トランプ米大統領

「中国は非金融障壁の全面撤廃に同意した」

「中国はフェンタニルの流通を阻止することに同意」

「中国の言葉をそのまま信じる」

「対中関税を145%に戻すことはない」

12日23:28クーグラー米連邦準備理事会(FRB)理事

「関税は依然として経済に著しく影響しそうだ」

「関税は成長鈍化とインフレ率上昇につながる可能性が 高い」

「政策スタンスはやや抑制的だが、適切な位置にある」

「関税をめぐる不確実性はすでに経済に影響を与えてい る」

13日01:41テイラー英中銀金融政策委員会(MPC)委 員

「貿易問題が進展すれば利下げを再考する可能性」

13日02:50カザークス・ラトビア中銀総裁

「CPIが2%に収束すれば、段階的な利下げを予想」

「追加利下げの根拠はあるものの、慎重な対応が必要」

※時間は日本時間

【日足一目均衡表分析】

<ドル円=抵抗突破で 200 日線が視野に>

大陽線引け。147 円後半の一目均衡表・雲の下限を上抜く と、4 月 3 日以来となる 148.65 円まで上昇した。 目先は 149 円台後半の 200 日移動平均が視野に入っており、 上抜けると雲の上限 150.41 円に向けた一段高もありそうだ。 昨日は安値から約 3 円上昇しており、スピード上昇に対する 調整が入る場合は雲の下限 147.89 円に注目したい。

レジスタンス 1 149.72(200 日移動平均線)
前日終値 148.46
サポート 1 147.89(日足一目均衡表・雲の下限)
サポート 2 147.15(5/12 陽線実体部の 1/2 押し水準)

<ユーロドル=心理的節目の 1.10 ドルが支えとなるか>

陰線引け。一目均衡表の基準線や転換線が位置する 1.1230 ドル付近での上値の重さを確認すると、1.1065 ドルまで下落 して約 1 カ月ぶり安値を付けた。 21 日移動平均線も下向きとなる中、目先は下値が試されや すいと見る。ただ、この先は 1.08 ドル台後半にある雲の上 限まで主だった目標値が見当たらないため、1.1000 ドルとい った心理的節目が手掛かりとなるか注目したい。

レジスタンス 1 1.1223(日足一目均衡表・転換線
前日終値 1.1087
サポート 1 1.1000(心理的節目)

<ユーロ円=三役好転が点灯中、節目を手掛かりに上値試しか>

陽線引け。足もとで抵抗となっていた 164 円台に乗せると、 164.92 円まで上昇して昨年 11 月以来の高値を付けた。 三役好転が点灯している中、昨日の上伸を阻んだ節目の 165 円に乗せると上値余地が拡大する公算。ただ、昨年 10 月 31 日高値 166.69 円まで主だった目処が見当たらないため、 目先は節目の 166 円に注目したい。下押す場合は一目均衡 表・転換線 163.26 円のサポート力が試されると見る。

レジスタンス 1 166.00(心理的節目)
前日終値 164.59
サポート 1 163.26(日足一目均衡表・転換線)

<豪ドル円=三役好転の流れに乗れるか>

陽線引け。一目均衡表の雲上抜けて始まると、今月に入り 抵抗となっていた 93 円台半ばを上抜き、4 月 2 日以来の高値 となる 94.92 円まで上昇した。 一目均衡表で三役好転が点灯する中、目先は上値を試しや すいと見る。昨日の上伸を阻んだ 95 円を突破すると、4 月 2 日高値 95.31 円が次の目処となろう。下押す場合、それまで の抵抗であった 93 円台半ばが支持に変わるかを注視したい。

レジスタンス 1 95.31(4/2 高値)
前日終値 94.60
サポート 1 93.59(5/5 高値)