Titan FX(タイタンFX)

デイリーレポート 5月20日

May 20, 2025

【前日の為替概況】ユーロドル、反発一時1.1288ドルまで上昇ドル円が145円割れまで反落

19日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは反発。終値は1.1240ドルと前営業日NY終値(1.1163 ドル)と比べて0.0077ドル程度のユーロ高水準となった。前週末に米格付け会社ムーディーズが米国の 格付けを引き下げたことを受けて、時間外のダウ先物や米国債が下落すると、「米トリプル安」が意識さ れてドルも売りが先行。20時前に一時1.1288ドルと日通し高値を更新した。

ただ、9日の高値1.1293ドルがレジスタンスとして意識されると上値が重くなった。米格下げについ て市場では冷静な受け止めが多く、現物のダウ平均や米長期債が上げに転じるとドルを買い戻す動きも広 がった。ユーロ豪ドルやユーロNZドルなど、一部ユーロクロスが下落した影響も受け、2時30分前に 1.1224ドル付近まで下押しした。

なお、ユーロ豪ドルは一時1.7390豪ドル、ユーロNZドルは1.8954NZドルまで値を下げた。

ドル円は反落。終値は144.86円と前営業日NY終値(145.70円)と比べて84銭程度のドル安水準だっ た。日本時間夕刻に一時144.67円と日通し安値を付けたものの、NY市場では下げ渋る展開に。米国株や 米国債相場が持ち直すとドルを買い戻す動きが広がり、145円台前半まで下げ渋る場面があった。

なお、トランプ米大統領とプーチン露大統領はこの日、電話会談を実施した。終了後、プーチン氏はウ クライナと和平に関する覚書をまとめる用意を示したほか、トランプ氏は「電話会談は非常にうまくいっ た」「ロシアとウクライナは停戦に向け交渉を始める」と明らかにした。

ユーロ円は3営業日ぶりに小反発。終値は162.82円と前営業日NY終値(162.64円)と比べて18銭程 度のユーロ高水準。20時30分過ぎに一時163.38円と日通し高値を付けたものの、買い一巡後はじりじ りと上値を切り下げ、5時過ぎには162.77円付近まで下押しした。ユーロドルにつれた動きとなった。

【本日の東京為替見通し】G7控えドルの上値は重いか、RBA理事会は利下げ予想

本日の東京時間でドル円は、引き続き上値が重い展開になると予想される。本日から22日までカナダ のバンフで主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議が開催される。加藤財務相は16日の閣議後の記 者会見でベッセント米財務長官と個別に「協議の場を追求していきたい」と述べている。一部ではドル高 是正を期待する声があるものの、仮に話し合いが持たれた場合でも4月24日に行われた日米財務相会談 のように「為替水準の目標やそれを管理する枠組みの話は全くなかった」と述べると思われる。先週、台 湾政府高官が「米国との貿易協議には、為替は含まれていない」と発言、鄭仁教・韓国通商交渉本部長も 「グリア米通商代表部(USTR)代表との協議で為替は取り上げられなかった」と述べるなど、日本ととも にドル高・自国通貨安是正が考えられる台湾・韓国両国が、為替協議を否定した。仮にドル高是正を進め る場合でも一国だけの合意ではなく、アジア諸国数カ国が足並みをそろえて是正に合意するとの声が多い。

もっとも、トランプ米大統領が猶予を設けた90日間の関税賦課までの日数が徐々に少なくなる中で、 ドル高是正が話しあわれる可能性は拭いされない。可能性は低いとはいえ、G7での為替政策に関する文 言の微調整などには気を付けたい。なお、今回何も合意が得られない場合でも、6月15-17日にカナダ・ カナナスキスで予定されているG7サミットへ向けての土台作りが行われ、水面下では動いている可能性 もありそうだ。また、日韓の選挙が終わった7月17-18日のG20財務大臣・中央銀行総裁会議が開かれ るが、トランプ政権が南アで開催されるG20をボイコットするとの報道もある。

円以外では、豪ドルの値動きに注目。昨日から開かれている豪準備銀行(RBA)理事会で、本日政策金 利が公表される。先月30日に発表された豪州の1-3月期消費者物価指数(CPI)は、前年比で+2.4%と なり、前(10-12月)期の+2.4%から横ばいとなった。また、RBAが重要視するトリム平均値は+2.9%と なり、前期で修正された+3.3%よりも低下した。市場予想よりも小幅に上回ったことや、今後の米国によ る関税引き上げによるインフレ懸念はあるものの、市場予想ではRBAの目標バンドにヘッドラインとトリ ム値が収まっていることで、25ベーシスポイントの政策金利を引き下げるとの予想する声が多い。市場 予想通り利下げが行われた場合でも、RBAが今後の利下げペースをどのように見ているかによって、市場 は動意づくことになるだろう。なお、直近の金利先物市場では今回を含め今年は計3回の利下げ予想にな っていたが、更に利下げ予想を高めるか否かが注目される。

【本日の重要指標】※時刻表示は日本時間

<国内>

特になし

<海外>

○13:30 ☆ 豪準備銀行(RBA)政策金利発表(予想:3.85%に引き下げ)

○15:00 ◇ 4 月独生産者物価指数(PPI、予想:前月比▲0.3%)

○15:55 ◎ ウンシュ・ベルギー中銀総裁、講演

○17:00 ◇ 3 月ユーロ圏経常収支(季節調整済)

○17:00 ◎ ピル英中銀金融政策委員会(MPC)委員兼チーフエコノミスト、講演

○18:00 ◇ 3 月ユーロ圏建設支出

○19:00 ◎ クノット・オランダ中銀総裁、講演

○19:00 ◎ チポローネ欧州中央銀行(ECB)専務理事、講演

○21:30 ◎ 4 月カナダ消費者物価指数(CPI、予想:前月比▲0.2%/前年比1.6%)

○22:00 ◎ ボスティック米アトランタ連銀総裁、あいさつ

○22:00 ◎ バーキン米リッチモンド連銀総裁、講演

○22:30 ◎ コリンズ米ボストン連銀総裁、講演

○23:00 ◎ 5 月ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値、予想:▲16.0)

○21 日02:00 ◎ ムサレム米セントルイス連銀総裁、講演

○21 日06:00 ◎ クーグラー米連邦準備理事会(FRB)理事、講演

○主要7 カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議(カナダ・バンフ、22 日まで)

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。

※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。

※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

19日10:37内田日銀副総裁

「金融政策は見通しが実現すれば引き続き利上げで緩 和を調整」

「見通し通りに経済・物価が推移していくか予断を持た ずに判断」

「物価上昇はコメを含むコストプッシュの要因が大きい」

「各国通商政策の展開や影響を巡る不確実性は極めて 高い」

19日18:32ドムブロフスキス欧州委員会副委員長

「ユーロの上昇は、両刃の刃」

19日20:26ボスティック米アトランタ連銀総裁

「関税の移行期間が長引けば、消費者行動に影響が出 る可能性」

「不透明感がどう落ち着くかを見るには3-6カ月待つ必 要」

「米国債の格下げは経済全体に波及効果をもたらす可 能性」

19日21:02スターマー英首相

「英EU安保協定締結により、英国はEU市場への前例 のないアクセスを得ることが可能」

「今回の合意は、我々の関係における新たな時代の到 来を告げるものであり、双方にとってwin-winの関係とな る」

19日21:11ミューラー・エストニア中銀総裁

「追加利下げには明確な理由が必要」

「一段の利下げは排除できない」

19日21:39欧州委員会のフォン・デア・ライエン委員長

「英国が数週間以内にEU防衛基金へアクセスできるよ うになると見ている」

19日21:45ハセット米国家経済会議(NEC)委員長

「米国債は世界で最も安全な投資先」

「米国の債務上限はいずれ引き上げられる」

「ムーディーズの判断は後ろ向き」

「今週さらなる貿易合意がまとまっても驚きでない」

19日21:50ウィリアムズ米NY連銀総裁

「米国経済は完全雇用に近づいている」

「世界の投資家は依然として米国を投資先と見なしてい る」

「米国債への投資家の関心に大きな変化は見られない」

「FRBのバランスシート縮小は市場価格に影響を与えて いない」

「一部の先行指標は懸念を示している」

「金融政策は良い位置にある」

「経済のキーワードは不確実性」

「インフレ率は緩やかに低下し続けている」

19日22:29ジェファーソン米連邦準備理事会(FRB)副 議長

「関税がFRBの責務に与える影響が最重要」

「雇用とインフレの両方にリスクがあるが、不確実性を考 えると正しい決定を下すまで様子を見るのが適切」

「インフレ期待が安定し続けるよう、政策を維持」

「政権の政策が労働市場にどのような影響を与えるかを 判断するのは時期尚早」

20日02:12シュレーゲル・スイス国立銀行(中央銀行、 SNB)総裁

「SNBは、短期的にはマイナスのインフレ率を容認する だろう」

「不確実性の高い時、スイスフランは安全な逃避先とさ れることが多い」

「政策金利が主な手段だが、必要であれば外為市場に 介入することもできる」

20日02:35トランプ米大統領

「ロシアとウクライナは停戦に向け交渉を始める」

「停戦は両国間で交渉される」

「ロシアは米国との大規模貿易を望んでいる」

※時間は日本時間

【日足一目均衡表分析】

<ドル円=十字線後の陰線で下押し再開か>

陰線引け。145 円台半ばでの上値の重さを確認すると、 144.67 円まで下落。2 手ぶりの陰線引けとなった。 前週末の十字線の後で昨日は陰線引けとなったことで、下 値模索の動きが再開した可能性がある。日足一目均衡表・基 準線を割り込むと8 日安値143.45 円に向けた下押しも想定 される。仮に昨日高値145.55 円を超えても、明日以降145 円台に低下してくる雲の下限が抵抗になろう。

レジスタンス1 146.16(日足一目均衡表・雲の下限)
前日終値 144.86
サポート1 144.27(日足一目均衡表・基準線)
サポート2 143.45(5/8 安値)

<ユーロドル=基準線上抜けると1.14 ドルが視野に>

陽線引け。前週末以降の抵抗であった一目均衡表・転換線 を上抜けると1.1288 ドルまで上伸して21 日線に迫った。 昨日は雲上限を割り込まずに切り返しており、目先は21 日線1.1284 ドルを念頭に、基準線1.1319 ドルがポイントと なろう。上抜けると先月末以来となる1.14 ドルが視野に入 りそうだ。ただ、下向きで推移している21 日線が上値を抑 える場合は再び雲上限のサポート力を試すこともあり得る。

レジスタンス1 1.1319(日足一目均衡表・基準線)
前日終値 1.1240
サポート1 1.1121(日足一目均衡表・雲の上限)

<ポンド円=200 日線で切り返した勢いは続くか>

小陽線引け。192.70 円まで下押すも200 日線を前に下げ一 服、194 円に切り返す場面も見られた。4 手ぶりの陽線引け。 200 日線で切り返した中で昨日高値194.07 円を超えてくる と、前週下落分の戻りを試す動きが予想され、次の目処は15 日高値194.78 円か。ただし、本日192.61 円に位置する200 日線を割り込むと下値が深くなる恐れがある点には注意。

レジスタンス1 194.78(5/15 高値)
前日終値 193.55
サポート1 192.61(200 日移動平均線)

<NZ ドル円=85 円後半の複数ポイントをめぐる攻防か>

小陽線引け。85 円半ばまで上昇した一目均衡表・基準線を 割り込む場面もあったが、16 日安値には届かず2 手連続の陽 線引け。 基準線は本日は85.80 円近辺まで上昇、21 日線も85.70 円 台までじり高になった。一方で、5 日線は86 円前半から85.90 円台へ、90 日線も85.75 円近辺まで小幅に低下している。本 日は85 円後半を中心にした攻防になりやすそうだ。86 円台 をしっかりと回復した場合は、転換線を目指す展開が予想さ れ、下放れた場合は16 日安値を目指す展開になるか。

レジスタンス1 86.40(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 85.91
サポート1 85.07(5/16 安値)