Titan FX(タイタンFX)

デイリーレポート 6月5日

June 5, 2025

##【前日の為替概況】ドル円、反落米ISM非製造業景況指数が好不調の境目50を下回る

4日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反落。終値は142.77円と前営業日NY終値(143.97円)と 比べて1円20銭程度のドル安水準だった。5月ADP全米雇用報告で政府部門を除く非農業部門雇用者数 が3.7万人増と予想の11.2万人増を大幅に下回ったうえ、5月米ISM非製造業景況指数が49.9と予想の 52.0や好不調の境目とされる50を下回ると、米長期金利が大幅に低下。全般ドル売りが活発化し、2時 前に一時142.61円と日通し安値を更新した。

なお、米長期金利の指標となる米10年債利回りは一時4.3473%前後まで低下し、約1カ月ぶりの低水 準を付けた。

ユーロドルは反発。終値は1.1417ドルと前営業日NY終値(1.1372ドル)と比べて0.0045ドル程度の ユーロ高水準となった。低調な米経済指標が相次いだことで、米長期金利が大きく低下すると、全般ドル 売りが優勢となった。2時前に一時1.1435ドルと日通し高値を更新した。主要通貨に対するドルの値動 きを示すドルインデックスは一時98.67まで低下した。

ユーロ円は反落。終値は163.01円と前営業日NY終値(163.74円)と比べて73銭程度のユーロ安水準。 ユーロドルの上昇につれた買いが入ると一時164.24円と本日高値を付けたものの、ドル円の下落をきっ かけに円買い・ユーロ売りが強まると一時162.99円と本日安値を付けた。

米ドルカナダドルは弱含み。カナダ中銀(BOC)はこの日、市場の大方の予想通り政策金利を現行の 2.75%に据え置くことを決めたと発表。市場の一部では0.25%の利下げを予想する向きもあっただけに、 カナダドル買いが優勢となった。全般米ドル安が進んだ影響も受けて、2時30分過ぎには一時1.3653カ ナダドルまで値を下げた。

なお、BOC声明では「米国の貿易政策とその影響に関するさらなる情報が得られるまで、政策金利を据 え置くことを決定した」「カナダ経済が直面するリスクと不確実性に特に注意を払いながら、慎重に政策 を進めていく」との見解が示された。

【本日の東京為替見通し】ドル円、上値の重さ継続か米経済の減速懸念・本邦金利にも注目

本日の東京為替市場でドル円は、昨日強まった米経済の減速懸念を背景とした上値の重さが継続か。ま た引き続き、トランプ関税に絡んだ報道には注意しておきたい。くわえて、本邦金利動向も目を向けてお く必要がありそうだ。その材料としては朝方に発表される4月賃金データと、昼過ぎに明らかになる30 年国債の入札結果となる。なお、本日はゴトー日(5・10日)であり、通常以上に実需勢のフローに振ら される場面もありそうだ。

昨日の5月ADP全米雇用報告の弱さを受けて、明日発表の同月米雇用統計への警戒感が高まっている。 ただADPと労働省調べの非農業部門雇用者数について、今年に入ってからの結果と予想の乖離を比較する と、必ずしもリンクしているわけではなく、過度に危惧する必要はないかもしれない。しかしながら、米 ISM非製造業景況指数が11カ月ぶりに50を割り込んだことも鑑みると、本日についてはドルの反発力は 強まりづらいか。

弱い雇用データを受けて、トランプ米大統領がパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長に再び利下げを 要求した。この辺りに対する金融当局者の反応も気を付けておくべきだろう。なお、CMEのフェドウォッ チでは、米連邦公開市場委員会(FOMC)の次回0.25%利下げは9月会合と見ており、年内には更に0.25% 利下げを織り込みつつある。

8時30分に発表される4月毎月勤労統計(現金給与総額)は、前年比予想が2.6%と修正された前回値 から0.3ポイント上昇見込み。2%割れまで低下した1月分を底に持ち直し基調を確認することになりそ うだ。ただし、より注目されるのが実質賃金(前年比)だろう。

実質賃金は労働者の生活水準や購買力を把握する上で重要とされ、名目賃金から消費者物価指数(CPI) などを参考にし、物価上昇分の影響を差し引いて算出。前回3月分は上方修正されたものの1.8%減と3 カ月連続のマイナスを記録した。今回もマイナスが確実視されており、3日に植田日銀総裁が述べた「経 済・物価情勢の改善が見込めない中で、無理に政策金利を引き上げる考えはない」を裏付けることになる か。

3日に財務省が実施した10年国債の入札は予想以上に強い結果となった。ただ需要動向の不透明感が 深まっている超長期債の入札を控え、債券市場は警戒感を強めているもよう。先月の20年と40年国債の 入札が不調だっただけに、本日の30年国債が想定以上に悪いとなれば、再び超長期ゾーンの金利が不安 定な動きに陥るだろう。そうなると、円相場も右往左往させられる場面がありそうだ。

【本日の重要指標】※時刻表示は日本時間

<国内>

○08:30 ◇ 4 月毎月勤労統計(現金給与総額、予想:前年比2.6%)

○08:50 ◇ 対外対内証券売買契約等の状況(週次・報告機関ベース)

<海外>

○10:30 ◇ 4 月豪貿易収支(予想:60.00 億豪ドルの黒字)

○10:45 ◎ 5 月Caixin 中国サービス部門購買担当者景気指数(PMI、予想:51.0)

○14:45 ◇ 5 月スイス失業率(季節調整前、予想:2.8%)

○15:00 ◎ 4 月独製造業新規受注(予想:前月比▲1.5%/前年同月比3.9%)

○15:00 ◎ 5 月スウェーデン消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.2%/前年比0.4%)

コア指数(予想:前月比0.3%/前年比2.5%)

○16:45 ◎ グリーン英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演

○17:30 ◎ 5 月英建設業PMI(予想:47.3)

○17:30 ◎ ブリーデン英中銀(BOE)副総裁、講演

○18:00 ◎ 4 月ユーロ圏卸売物価指数(PPI、予想:前月比▲2.1%/前年比1.1%)

○18:00 ◎ 1-3 月期南アフリカ経常収支(予想:500 億ランドの赤字)

○20:30 ◇ 5 月米企業の人員削減数(チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマス社調べ)

○21:15 ☆ 欧州中央銀行(ECB)定例理事会、終了後政策金利発表(予想:2.15%に引き下げ)

○21:30 ◇ 4 月カナダ貿易収支(予想:15.0 億カナダドルの赤字)

○21:30 ◎ 4 月米貿易収支(予想:700 億ドルの赤字)

○21:30 ◇ 1-3 月期米非農業部門労働生産性・改定値(予想:前期比▲0.8%)

○21:30 ◎ 前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数(予想:23.5 万件/191.0 万人)

○21:45 ☆ ラガルドECB 総裁、定例記者会見

○23:00 ◇ 5 月カナダIvey 購買部協会景気指数

○6 日01:00 ◎ クーグラー米連邦準備理事会(FRB)理事、講演

○6 日02:30 ◎ ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁、講演

○6 日02:30 ◎ シュミッド米カンザスシティー連銀総裁、講演

○6 日03:00 ◎ 5 月ブラジル貿易収支(予想:83.00 億ドルの黒字)

○米独首脳会談(ワシントン)

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。

※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。

※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

4日11:05林官房長官

「関税交渉めぐる米通商代表部(USTR)の書簡、現時点 で受け取っていない」

4日11:33李・韓国新大統領

「実利的な外交を追求する」

「新しい政権は市場を重視」

4日15:22トランプ米大統領

「中国国家主席とのディールは非常に困難」

「習主席のことは好きだが、交渉相手としてはタフだ」

5日00:12

「パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は今すぐ利下 げすべき。彼は信じられない」

「ヨーロッパはすでに9回も利下げしている」

5日01:44

「プーチン露大統領と1時間15分話した」

「プーチン露大統領との会話は和平に結びつくものでは ない」

4日22:44グリア米通商代表部(USTR)代表

「今回の会談はEUが米国と協力し、互恵的な貿易の具 体的な道筋を見つけようという意思を示している」

「パリでのEUのセフチョビッチ通商担当との会談は非常 に建設的だった」

「EUとの交渉は迅速に進展しており、貿易分野で前向き な対話が続いている」

4日22:49カナダ銀行(BOC、カナダ中央銀行)声明

「4月の金融政策報告書以降、米政権は様々な関税の 増減を繰り返してきた」

「中国と米国は極めて高い関税を撤回し、多くの国と二 国間貿易交渉を開始した」

「しかし、これらの交渉の結果は非常に不透明で、関税 率は2025年初頭の水準をはるかに上回っており、新た な貿易措置の脅威も依然として存在。不確実性は依然 として高いまま」

「世界経済はここ数カ月、底堅さを見せているが、これは 関税を回避しようと一時的に経済活動が活発化したこと を反映」

「4月の金融市場の混乱以降、リスク資産は概ね回復し、 ボラティリティは低下しているが、市場は依然として米国 の政策発表に敏感」

「カナダでは、第1四半期の経済成長率は2.2%と予想 を若干上回ったが、GDP成長率の構成は概ね予想通 り」

「第2四半期は輸出と在庫の強さが反転し、最終国内需 要が低迷する中、経済は大幅に弱まると予想」

「最近の調査によると、家計は引き続き関税による物価 上昇を予想しており、多くの企業は関税引き上げによる コストを転嫁する意向を示唆」

「中銀はインフレ圧力がどのように変化しているかを把 握するため、これらの指標を注視していく」

「米関税をめぐる不確実性は依然として高く、カナダ経 済は軟調ではあるものの急激な落ち込みはなく、最近 のインフレ指標には予想外の堅調さが見られることから、 理事会は、米国の貿易政策とその影響に関するさらな る情報が得られるまで、政策金利を据え置くことを決定 した」

「景気減速によるインフレ下押し圧力と、コスト上昇によ るインフレ上昇圧力の双方について、その時期と強さを 引き続き評価しく」

「理事会は、カナダ経済が直面するリスクと不確実性に 特に注意を払いながら、慎重に政策を進めていく」

4日23:17プーチン露大統領

「テロに賭ける者と誰が交渉するのか」

「キーウは平和を全く望んでいない。平和は権力の喪失 を意味するからだ」

「攻撃が続く中でウクライナとの首脳会談や停戦の可能 性には懐疑的」

4日23:34ラトニック米商務長官

「他国も協力し、関税交渉に応じることを期待している」

「米国の航空宇宙産業を守る」

4日23:52マックレム・カナダ銀行(中央銀行、BOC)総 裁

「将来的な利下げの必要性についての発言はフォワード ガイダンスではない」

「インフレには基調的な変動性があるため、1カ月分の データに過度に注目したくはない」

「今後発表される2回のCPIを慎重に見極める方針」

「現在のカナダ経済は4月に示した複数のシナリオの中 間に位置している」

4日23:52ロジャース・カナダ銀行(中央銀行、BOC)上 級副総裁

「最近のカナダドル高がインフレに一定の影響を及ぼし ている」

4日23:54シェインバウム・メキシコ大統領

「米国産鉄鋼への関税は製品価格の上昇につながる可 能性」

「米国鉄鋼への関税導入を排除しない」

5日03:00米地区連銀経済報告(ベージュブック)

「米経済活動は前回の報告からわずかに縮小した」

「半数の地区は活動がわずかに縮小したと報告し、3地 区は横ばい、3地区はわずかに拡大した」

「すべての地区で経済と政策の不確実性が高まっており、 これが企業や家計の意思決定に対するためらいと慎重 な姿勢につながっている」

「製造業活動はわずかに低下した」

「消費支出に関する報告はまちまち」

「全体として、見通しは前回報告と変わらず、わずかに 悲観的で不確実性が高い状態が続いている」

「一部の地区の報告では見通しが悪化した、他のいくつ かの地区では見通しが改善したと報告」

「雇用は前回の報告からほとんど変わらなかった」

「賃金は引き続き緩やかなペースで伸びたが、多くの地 区は賃金圧力が全般的に緩和していると報告」

「前回の報告以降、物価は緩やかなペースで上昇して いる」

「今後、コストと物価上昇ペースが加速すると予想する 担当者が多数いるという報告があった」

「すべての地区の報告において、関税引き上げがコスト と価格に上昇圧力をかけていることが示された」

※時間は日本時間

【日足一目均衡表分析】

<ドル円=転換線が示唆する下値探る流れ強めていきそう>

大陰線引け。2 日の大陰線による下落を取り戻しかけた3 日の大陽線による上昇幅をほぼ帳消しにするような下落が 進んだ。 下限が143.76 円に位置していた雲の中や、上昇余地を残 すものの先々の下落がやや急になる見込みの一目・転換線 144.20 円付近では動きが重く失速した格好。不安定に振れつ つ、今後の転換線の行方が示唆する下値を探る流れを強めて いきそうだ。

レジスタンス1 143.50(6/4 レンジ半値水準)
前日終値 142.77
サポート1 141.97(4/29 安値)
サポート2 141.49(4/23 安値)

<ユーロドル=転換線付近で底堅さ示すか>

陰線引け。1.14 ドル台の抵抗をどうにか克服した感もあっ たが、1.13 ドル台へ押し戻された。しかし前日の陽線の上昇 幅を帳消しにする状態までにはなっていない。今後の上昇も 見込まれてきた一目均衡表・転換線1.1333 ドル前後では底 堅さを示し、再び1.14 ドル台を試す期待を維持している。

レジスタンス1 1.1481(ピボット・レジスタンス2)
前日終値 1.1417
サポート1 1.1333(日足一目均衡表・転換線)

<ポンド円=200 日線絡みの下押しから大きく持ち直すも失速>

上影陰線引け。3 日に一時192.73 円と200 日移動平均線を 試したところから大きく持ち直し、上昇余地を残す一目均衡 表・転換線を上抜け、195 円台で推移する場面もあった。し かし失速も相応に大きめで、一目・基準線に近づく格好で193 円台まで下落。本日193.37 円に位置する基準線付近の攻防 となるか。上下に振れつつ、基準線と一目・転換線の交差が 予想される193 円後半へ収れんする流れを軸としながら、次 に向かう方向を探る動きが続いている状態といえる。

レジスタンス1 194.34(6/4 レンジ半値水準)
前日終値 193.51
サポート1 192.80(200 日移動平均線)

<NZ ドル円=転換線の動きに沿って上値広げる展開期待>

上影小陰線引け。一目均衡表・基準線と転換線が推移する 85 円後半レンジを軸とした上下が続いた。本日、基準線は 86.17 円へ上昇するが同水準で頭打ちとなる公算。同線を超 える水準がより重くなる可能性はあるものの、86.09 円へ上 昇し、上向きの流れがさらに続く見込みの転換線の動きに沿 って、徐々に上値を広げる展開が期待できる。

レジスタンス1 86.82(6/4 高値)
前日終値 86.02
サポート 1 85.19(5/27安値)