Titan FX(タイタンFX)

デイリーレポート 6月13日

June 13, 2025

##【前日の為替概況】ドル円、一時143円前半まで続落ユーロドルは1.16ドル台に乗せる場面も

12日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続落。終値は143.48円と前営業日NY終値(144.56円) と比べて1円08銭程度のドル安水準だった。前日の5月米消費者物価指数(CPI)に続き、本日の5月米 卸売物価指数(PPI)が予想より弱い内容だったことが分かると全般ドル売りが先行。前週分の米新規失 業保険申請件数が予想よりも弱い内容だったことも相場の重しとなり、21時30分過ぎに一時143.19円 と日通し安値を付けた。

ただ、売り一巡後は下げ渋る展開に。安く始まった米国株相場が持ち直したことなどが相場を下支えし、 143.90円付近まで下げ幅を縮めた。

なお、米関税政策への警戒が再び高まったほか、中東での地政学リスクが懸念されてダウ平均は一時 250ドル超下落したものの、売り一巡後は買い戻しが優勢となり上げに転じた。

ユーロドルは4日続伸。終値は1.1584ドルと前営業日NY終値(1.1487ドル)と比べて0.0097ドル程 度のユーロ高水準となった。欧州中央銀行(ECB)による利下げ局面が終わりに近づいているとの見方が 強まる中、この日もユーロ買いが先行。前日の米CPIと本日の米PPIの結果を踏まえ、「米国の物価上昇 圧力は市場の警戒ほど高まっていない」との見方が広がると全般ドル売りが活発化した。21時30分過ぎ には一時1.1631ドルと2021年10月以来の高値を更新した。主要通貨に対するドルの値動きを示すドル インデックスは一時97.60と22年3月以来の低水準を付けた。

ただ、買い一巡後は伸び悩む展開に。1.16ドル台では戻り売りなどが出やすかったほか、米長期金利 の低下が一服したことが相場の重しとなった。2時30分前には1.1564ドル付近まで下押しした。

ユーロ円は小幅ながら6日続伸。終値は166.22円と前営業日NY終値(166.08円)と比べて14銭程度 のユーロ高水準。ユーロドルの上昇につれた買いが先行すると一時166.74円と昨年7月以来の高値を付 けたものの、ユーロドルの伸び悩むとユーロ円にも売りが出て166.12円付近まで下押しした。

【本日の東京為替見通し】リスク回避相場か、G7控えて自動車への関税圧力・中東リスク拡大

本日の東京時間では、ドル円の上値は限られそうだ。トランプ米大統領が再び関税交渉に強気な姿勢を 見せていること、15日から17日までにカナダ・アルバータ州で先進国首脳会議(G7サミット)が開催さ れること、そしてイスラエルがイランへ攻撃する可能性が高まっていることなどで、リスク回避の動きに なりやすそうだ。

2日間にわたって行われた米中閣僚級会談で、ジュネーブ合意履行の枠組みで一致し、米国は半年間限 定となるもようだが、中国から期限限定でレアアース獲得にめどがついた。このことに気を良くしたのか、 トランプ米大統領は他国への関税交渉に対して再び強気姿勢に戻っている。昨日の日本時間早朝にトラン プ大統領は、貿易交渉の期限延長の用意はあるとしたものの、必要とは考えていないと述べ「2週間以内 に一方的に関税率を設定する」と明言した。

米中会談自体でどの程度進展があったかは不明確なままだが、15日から始まるG7サミットでトランプ 大統領が強気な姿勢で臨むことになる。世界中での関税合戦の再開を懸念したリスク回避の動きが進みや すい。

更に警戒しなくてはならないのは、トランプ大統領が「現在は日本と韓国と交渉中」と述べている中で、 昨日は近い将来、自動車関税は引き上げられる可能性も示唆していること。この発言は、サミットで自動 車の輸出大国である日韓に対しての圧力と捉えることができる。

サミットでは先月大統領に就任したばかりの韓国の李大統領も参加する予定だ。日韓にとっては自動車 産業が基幹産業の一つということで、日米韓の3カ国での話し合いも持たれるか。韓国の関税交渉を担当 する呂通商交渉本部長は、日経新聞のインタビューで米国との交渉について「日本との協力」の必要性を 説いている。日韓とも米国への自動車の輸出総台数が年間100万台以上ということもあり、英国のように 簡単に交渉(英国生産された自動車については年間10万台までは関税を10%に引き下げ)がまとまるの は難しい。

ここ最近では市場からも声が出ていないが、通商摩擦回避のために再びドル高修正についての話し合い が出る可能性もあることにも警戒しておきたい。なお、それぞれ2024年の日本から米国への輸出台数は トヨタ自動車が約53万台、続いてスバル約30万台、マツダが約28万台、日産自動車は約19万台、三菱 約11万台となっている(本田技研は約5000台のみ)。

そして、新たな問題として持ち上がっているのは、イスラエルがイランへの攻撃の可能性が出てきてい ること。ウォールストリートジャーナル紙は、イランが6回目の交渉となる核協議で合意に達しない場合 は、早ければ15日にイスラエルが攻撃を開始すると報じている。サミットだけでなく週末の中東情勢も リスクセンチメントの高まりがドル円やクロス円の重しになるだろう。

なお、本日は本邦から4月鉱工業生産確報、設備稼働率、第三次産業活動指数などが発表されるが、週 末の政治的な動向に市場の注目が集まっていることで、経済指標での反応は限定的になりそうだ。

【本日の重要指標】※時刻表示は日本時間

<国内>

○13:30 ◇ 4 月鉱工業生産確報

○13:30 ◇ 4 月設備稼働率

○13:30 ◇ 4 月第三次産業活動指数(予想:前月比0.2%)

<海外>

○15:00 ◇ 5 月独卸売物価指数(WPI)

○15:00 ◎ 5 月独消費者物価指数(CPI)改定値(予想:前月比0.1%/前年比2.1%)

○15:45 ◇ 5 月仏CPI 改定値(予想:前月比▲0.1%/前年比0.7%)

○18:00 ◎ 4 月ユーロ圏鉱工業生産(予想:前月比▲1.7%/前年比1.2%)

○18:00 ◇ 4 月ユーロ圏貿易収支(予想:季節調整前なし/季節調整済183 億ユーロの黒字)

○21:30 ◇ 4 月カナダ製造業出荷(予想:前月比▲2.0%)

○21:30 ◇ 4 月カナダ卸売売上高(予想:前月比▲0.9%)

○21:30 ◇ 1-3 月期カナダ設備稼働率(予想:79.8%)

○23:00 ◎ 6 月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値、予想:53.6)

○ロシア(振替休日)、休場

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。

※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。

※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

12日07:57トランプ米大統領

「現在は日本と韓国と交渉中」

「貿易交渉の期限延長の用意はあるが、必要とは考え ていない」

「EUは交渉を望んでいる」

「2週間以内に一方的に関税率を設定する」

12日22:39

「中国との合意は素晴らしい」

13日00:32

「原油価格が若干上がっている」

「原油価格が上がるのは好ましくない」

「金利を下げたい」

「パウエルFRB議長を解任するつもりはない」

「近い将来、自動車関税は引き上げられる可能性」

「イスラエルの攻撃は差し迫っていないが、起こり得る」

「イランは核兵器を保有してはならない」

「イランとの紛争は避けたい」

12日16:22リーブス英財務相

「4月はトランプ政権の関税が輸出に打撃を与えたため、 厳しい月だった」

「歳出計画は財源を確保しており、財政規律とも整合的 である」

12日16:30中国商務省報道官

「レアアース管理に関するコミュニケーションを強化へ」

「レアアース輸出許可の発給を継続して拡大する」

12日16:50シムカス・リトアニア中銀総裁

「非常に大きな不確実性を理由に金利政策の一時停止 が重要」

「8回の利下げを経て中立水準に到達した。今はどちら の方向にも固執せず、決定の自由度を保つことが重要」

「今年中に追加利下げの可能性も排除しない」

「インフレが中期目標を下回るリスクが高まっている」

12日16:59イラン革命防衛隊

「いかなるシナリオにも対応する準備ができており、軍事 戦略も有している」

12日17:10ビルロワドガロー仏中銀総裁

「欧州中央銀行(ECB)の今後の金利動向は、確固たる 立場をとらず、データに応じて決定する」

12日18:35シュナーベルECB専務理事

「欧州中央銀行(ECB)は、金融政策面では、いい位置 にいる」

12日18:53ラガルドECB総裁

「世界経済は信じ難いショックに直面している」

13日05:24ラトニック米商務長官

「中国に対する関税適用停止の延長はないだろう」

※時間は日本時間

【日足一目均衡表分析】

<ドル円=三役逆転が再び点灯、雲下限辺りが戻りの目安>

陰線引け。日足一目・雲の下限を下回り、144 円割れの転 換線を下抜けると、143 円前半まで下げ幅を広げた。一巡後 は持ち直すも、143 円半ばの2 手連続の陰線引け。 雲の下で引けたため、転換線が基準線の下、遅行スパンも 実線の下であり、強い売りシグナルとされる三役逆転が再び 点灯した。143.90 円台の転換線から、本日144.08 円に位置 する雲下限を戻りの目安として売り目線で臨みたい。

レジスタンス1 144.57(6/12 高値)
前日終値 143.48
サポート1 142.53(6/5 安値)
サポート2 141.97(4/29 安値)

<ユーロドル=大幅上昇の転換線が依然として支持に>

陽線引け。早々に1.15 ドル台に乗せると買いの勢いを強 め、2021 年10 月以来の高値となる1.1631 ドルまで上昇した。 1.16 ドル台は維持できなかったが、4 手連続の陽線引け。 日足一目・転換線の算出ベースとなる「9 日間レンジ」の 上限を大きく広げたため、同線は1.1494 ドルまで水準を切 り上げてきた。続伸後の下向き調整があった場合でも、転換 線辺りが依然として支持となることを期待したい。

レジスタンス1 1.1692(2021/10/28 高値)
前日終値 1.1584
サポート1 1.1494(日足一目均衡表・転換線)

<ポンド円=転換線が下値めど、抜けても基準線が控える>

下影陰線引け。196 円手前から反落し、一時194 円後半ま で売り込まれた。日足一目・転換線の手前から195 円台まで 切り返したものの、2 手ぶりの陰線引け。 転換線は194.59 円に本日も位置し、下値めどとして意識 される。同線を下抜けたとしても、194.10 円台まで上昇して きた基準線辺りで下落の勢いは削がれそうだ。持ち直すよう だと、10 日の高値圏196 円半ばが上値めどと想定。

レジスタンス1 196.45(6/10 高値)
前日終値 195.32
サポート1 194.17(日足一目均衡表・基準線)

<NZ ドル円=上向き転換線や下向き200 日線に挟まれる>

小陰線引け。87 円前半で頭を抑えられると、日足一目・転 換線を下抜けて、86 円半ばまで下落した。6 日安値を割り込 んだところから87 円台まで切り返すも、2 手連続の陰線引け。 下向き200 日線は87.61 円に位置し、目先の抵抗水準とし て意識されるか。ただし、転換線は来週初に86.90 円台、週 半ばには87 円台まで上昇が示唆されている。主要線に挟ま れ、暫くは87 円を挟み上下する展開となりそうだ。

レジスタンス1 87.61(200 日移動平均線)
前日終値 87.08
サポート 1 86.51(6/12安値)