Titan FX(タイタンFX)

デイリーレポート 7月1日

June 1, 2025

【前日の為替概況】ユーロドル、8日続伸再び21年9月以来の高値更新ドル円は反落

30日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは8日続伸。終値は1.1787ドルと前営業日NY終値 (1.1718ドル)と比べて0.0069ドル程度のユーロ高水準だった。21時30分過ぎに一時1.1708ドルと週 明け早朝取引で付けた日通し安値に面合わせしたものの、同水準がサポートとして働くと買い戻しが優勢 に。6月米シカゴ購買部協会景気指数が40.4と予想の42.7を下回ったことを受けて全般ドル売りが強ま り、前週末高値1.1753ドルを上抜けて1.1788ドルと2021年9月以来約3年9カ月ぶりの高値を付けた。

なお、ベッセント米財務長官は「今後数週間から数カ月かけて、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議 長の後任について検討」「新FRB議長職を新人理事が兼任する可能性を考えた」と述べたほか、レビット 米ホワイトハウス報道官は「トランプ米大統領はパウエルFRB議長に遅すぎる。大幅に利下げすべきと伝 えた」と明らかにした。

ドル円は反落。終値は144.03円と前営業日NY終値(144.65円)と比べて62銭程度のドル安水準だっ た。日本時間夕刻に一時143.78円まで下落した反動が出て、NY市場に入ると下げ渋った。22時30分過 ぎには144.51円付近まで下値を切り上げる場面があった。ただ、そのあとは予想を下回る米シカゴPMI や米長期金利の低下が相場の重しとなり、143.96円付近まで押し戻された。

なお、トランプ米大統領は自身のSNSに「日本は大規模なコメ不足に陥っているのに、米国からコメを 買おうとしない」「我々は日本に書簡を送るつもりだ。米国はこれからも長い間、日本が貿易相手国であ ることを望んでいる」と投稿。日本が米国産コメの輸入に消極的だとして、日本に新たな関税を賦課する 構えを見せた。

ユーロ円は続伸。終値は169.78円と前営業日NY終値(169.48円)と比べて30銭程度のユーロ高水準。 アジア時間に一時168.71円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢に。ユーロドル の上昇につれた買いが入ったほか、米国株高に伴う円売り・ユーロ買いが出た。前週末の高値169.81円 を上抜けると一時169.86円と昨年7月以来約11カ月ぶりの高値を更新した。

【本日の東京為替見通し】ドル円、日銀短観での仕入価格・販売価格DIに要注目か

本日の東京外国為替市場のドル円は、6月調査の日銀短観を見極めた後は、トランプ米政権の税制・歳 出法案や関税、そしてイラン情勢に関するヘッドラインに注視していく展開が予想される。

8時50分発表の日銀短観6月調査では、大企業・製造業の業況判断が3月調査12から2ポイント悪化 して10と予想され、非製造業の業況判断DIは3月調査35から1ポイント悪化して34と予想されている。 日銀金融政策決定会合では、トランプ関税の不確実性から、政策金利の据え置きが続いており、2025 年内の利上げ時期は見通せない状況となっている。植田日銀総裁は「トランプ関税の影響は、ハードデー タには表れてはいないが、ソフトデータには表れている」と述べており、ソフトデータの代表でもある日 銀短観では、景況感だけでなく物価(仕入価格や販売価格)に注目しておきたい。

5月のコア消費者物価指数(生鮮食品を除く)は、前年比+3.7%まで上昇し、「基調的なインフレ率を 捕捉するための指標」である刈り込み平均値も前年比+2.5%まで上昇していたが、加重中央値(前年比 +1.7%)や最頻値(前年比+1.6%)、そして企業物価(前年比+3.2%)などは、伸び率が鈍化していた。 トランプ米大統領は税制・歳出法案を7月4日までに可決するよう求めており、米上院は本日までの採 決を目指している。その後、下院も上院が可決した修正法案を早ければ明日にも採決する可能性がある。

米上院本会議は6月28日の深夜に、税制・歳出法案の審議を開始する動議を賛成多数(賛成51票、反対 49票)で可決した。共和党議員53名の内2名が造反したものの、法案成立には賛成50対反対50でも、 議長であるバンス副大統領の1票で可決、成立することになる。

7月9日に相互関税上乗せの一時停止措置の期限を迎えるが、ベッセント米財務長官は、誠意を持って 米国と交渉している場合でも、7月9日に大幅な関税引き上げに直面する可能性があると警告している。 赤沢経済再生相は、先週末の第7回日米通商交渉でも合意に達することが出来なかったが、トランプ米大 統領は日本との自動車貿易についても不満を表明し、日本がコメ不足なのに米国から買おうとしない、と 批判して、日本に新たな関税を賦課する構えを見せている。

またトランプ米政権は、イランと今週6回目になる核協議再開を呼び(予備)掛けているが、イランのア ラグチ外相は慎重なスタンスを示しており、引き続き関連ヘッドラインに警戒しておきたい。

【本日の重要指標】※時刻表示は日本時間

<国内>

○08:50 ☆ 日銀・企業短期経済観測調査(短観、6 月調査)

☆ 大企業製造業の業況判断指数(DI、予想:10)

◎ 大企業非製造業の業況判断指数(DI、予想:34)

◎ 大企業製造業DI・9 月見込み(予想:9)

◎ 大企業非製造業DI・9 月見込み(予想:29)

◎ 大企業全産業設備投資計画(前年度比、予想:10.0%)

○14:00 ◇ 6 月消費動向調査(消費者態度指数一般世帯、予想:33.5)

<海外>

○07:45 ◎ 5 月ニュージーランド(NZ)住宅建設許可件数

○10:45 ◎ 6 月Caixin 中国製造業購買担当者景気指数(PMI、予想:49.3)

○15:00 ◇ 6 月英ネーションワイド住宅価格指数(予想:前月比0.1%)

○15:30 ◇ 5 月スイス小売売上高

○16:00 ◇ 6 月トルコ製造業PMI

○16:30 ◇ 6 月スイス製造業PMI(予想:44.0)

○16:30 ◎ デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁、パネルディスカッションに参加

○16:50 ◎ 6 月仏製造業PMI 改定値(予想:47.8)

○16:55 ◎ 6 月独製造業PMI 改定値(予想:49.0)

○16:55 ◎ 6 月独雇用統計(予想:失業率6.4%/失業者数変化1.50 万人)

○17:00 ◎ 6 月ユーロ圏製造業PMI 改定値(予想:49.4)

○17:30 ◎ 6 月英製造業PMI 改定値(予想:47.7)

○17:40 ◎ エルダーソンECB 専務理事、講演

○18:00 ☆ 6 月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値(予想:前年比2.0%)

○18:00 ☆ 6 月ユーロ圏HICP コア速報値(予想:前年比2.3%)

○19:40 ◎ シュナーベルECB 専務理事、講演

○22:30 ☆ ラガルドECB 総裁、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、ベイリー英中銀(BOE)総裁、

植田和男日銀総裁、パネルディスカッションに参加

○22:45 ◎ 6 月米製造業PMI 改定値(予想:52.0)

○23:00 ☆ 6 月米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景気指数(予想:48.8)

○23:00 ◇ 5 月米建設支出(予想:前月比▲0.2%)

○23:00 ◎ 5 月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数(予想:730.0 万件)

○24:00 ◇ 6 月メキシコ製造業PMI

○香港(香港特別行政区成立記念日)、カナダ(建国記念日)、休場

○ECB 主催の国際金融会議「ECB フォーラム」(ポルトガル・シントラ、2 日まで)

○日米豪印外相会合(ワシントン)

※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。

※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。

※指標などの発表予定・時刻は予告なく変更になる場合がありますので、ご了承ください。

【前日までの要人発言】

30日14:31クノット・オランダ中銀総裁

「関税問題により、不確実性が増大している」

30日15:35赤沢経済再生相

「日米で協議を精力的に続けている」

「回数を重ねるごとに理解が深まっている」

「7月9日は一つの節目であることは間違いない」

「(ベッセント)米財務長官との会談が実現しなかったこと は残念」

30日15:48トランプ米大統領

「素晴らしい法案が順調に進んでいる!アメリカを再び 偉大に!」

「トランプ政権は、アメリカの消費者にとってコストを大幅 に削減した」

「イランの核施設を完全に破壊して以来、イランとは話さ えしていない」

1日03:01

「日本に関税に関する書簡を送付する」

「日本は米国産の米を買うつもりがない」

30日16:57イラン外務省報道官

「英国、フランス、ドイツとの協議は継続中」

「E3(欧州3カ国)と核協議を行うかどうかはまだ決定し ていない」

30日17:47デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁

「消費が成長の原動力になるという状況にはなっていな い」

「不透明感によって消費が抑制されている」

「我々は極めて深刻な不確実性に直面している」

「第2四半期と第3四半期の成長はほぼ横ばいになる 見通し」

「現在の金利水準は正しい」

「サービス分野のインフレ鈍化は顕著」

「不確実性があるため、あらゆる金利の選択肢を残して おく必要」

「不確実性や混乱の中でも、市場は楽観的」

30日18:24エルドアン・トルコ大統領

「ここ数カ月の衝撃にもかかわらず、経済プログラムは 維持されている」

「トルコはインフレとの戦いを継続する」

30日22:55ベッセント米財務長官

「10年債に焦点を当てている」

「インフレは非常に低い水準。金利低下が見込まれる」

「今後数週間から数カ月かけて、FRB議長の後任につ いて検討」

「FRBは2022年の金利設定で大きなミスを犯した」

「関税によるインフレは見られず、一時的な価格調整が 行われる可能性がある」

「新FRB議長職を新人理事が兼任する可能性を考え た」

「7月9日の関税期限に向けて、貿易協定が相次いで締 結されるだろう」

30日23:21ボスティック米アトランタ連銀総裁

「関税の影響は時間の経過とともに現れるだろう」

「金融政策の今後の動向を知るには、より多くの情報が 必要」

「見通しの不確実性は、貿易政策だけに起因するもので はない」

「FRBには忍耐強く待つ余裕がある。雇用市場は堅調」

「今年1回、来年3回の利下げを予想」

「関税関連の価格上昇は今後も続く見通し」

「データは企業が関税関連の価格上昇を転嫁することを 示唆」

1日02:31レビット米ホワイトハウス報道官

「トランプ米大統領はパウエルFRB議長に世界の中銀 金利を送付」

「トランプ米大統領はパウエルFRB議長に遅すぎると発 言」

「トランプ米大統領はパウエルFRB議長に大幅に利下 げすべきと伝えた」

1日03:02カーニー加首相

「米国との合意に向けて前進している」

※時間は日本時間

【日足一目均衡表分析】

<ドル円=雲の下限が位置する144.30 円台に注目>

陰線引け。日足一目・雲の下で弱含み、144 円割れまで下 落幅を広げた。6 月26 日安値の手前では売り一服も、反発力 はそれほど強まらなかった。 雲の下限は本日144.35 円まで低下してきた。本日引けが 144.33 円を下回れば遅行スパンも実線を下回り、転換線は基 準線を上回っているものの売りシグナルが優勢となる。下げ 渋った場合でも、144.30 円台を巡る攻防に注目したい。

レジスタンス1 145.08(日足一目均衡表・基準線)
前日終値 144.03
サポート1 143.21(ピボット・サポート2)
サポート2 142.38(6/3 安値)

<ユーロドル=地合いは強いまま、昨日安値をバックに買い>

陽線引け。1.17 ドル前半で底固めをし、再び上値を試した。 1.17 ドル半ばの先週末高値を超えると、1.1788 ドルまで2021 年9 月以来の高値を更新。8 手連続の陽線引け。 短期的なすう勢を示す5 日線は1.17 ドル前半で上向き。 地合い的には約3 年9 カ月ぶりの1.18 ドル台に乗せ、更に 上値を目指すことができそうだ。下向きの調整には注意しな がらも、まずは昨日安値をバックに買いスタンスで臨みたい。

レジスタンス1 1.1789(2021/9/17 高値
前日終値 1.1718
サポート1 1.1708(6/30 安値)

<ポンド円=転換線は明日から197 円台まで上昇見込み>

下影陰線引け。198 円半ばで頭を抑えられ、198 円を割り 込むと197 円前半まで下げ幅を広げた。ただ、先月25 日安 値の手前で下げ渋り、引けにかけては下値を切り上げている。 日足一目・転換線は本日まで196.40 円台に位置するも、 明日からは197 円台まで水準を上げてくる見込み。基準線を 上回って推移する転換線の方向性を尊重し、下げたところで は拾ってみてもよさそうだ。

レジスタンス1 198.81(6/27 高値)
前日終値 197.81
サポート1 196.42(日足一目均衡表・転換線)

<NZ ドル円=200 日線が支持として意識されるか>

下影陽線引け。前週末の安値を僅かに割り込んだところか ら切り返し、87 円後半まで上昇。1 月以来の88 円台の前で 足踏みも、2 手連続の陽線引け。 87 円半ばで下向きの200 日線は、本日87.56 円に位置。し ばらくは同線を挟み上下する可能性は高そうだが、支持とし て意識されるようだと、1 月以来の88 円台乗せで更に上昇力 を強めるか。下値めどは、87.20 円台の転換線を見込む。

レジスタンス1 88.25(1/28 高値)
前日終値 87.80
サポート 1 87.27(日足一目均衡表・転換線)