Titan FX(タイタンFX)

ウィークリーレポート 2023年11月24日

週間展望・回顧(ドル、ユーロ、円)

November 24, 2023

ドル円、米感謝祭明けの動きに注目

◆ドル円、米感謝祭明け海外勢の出方を窺いながらの展開

◆膨らんでいた円売りポジションがある程度解消されたかを見極め

◆ユーロドル、米利下げ観測が支えも一段高には材料不足

予想レンジ

ドル円 147.00-152.00 円

ユーロドル 1.0800-1.1100 ドル

11 月 27 日週の展望

ドル円は、米感謝祭明けの海外勢の出方を窺いながら底堅い地合いが戻るかどうかを見極める 相場展開となりそうだ。17 日から 21 日までのわずか 3 営業日で 150 円台後半から 147 円台前半 まで急落したが、その背景となったのは米系ヘッジファンド勢をはじめとする円売りポジション の解消とされている。CFTC(米商品先物取引委員会)が発表した 14 日時点での投機筋の円売りポ ジションが 2017 年 11 月以来、約 6 年ぶりに 13 万枚を超えていたことが判明したこともポジショ ン調整に拍車を掛けた模様。また、米感謝祭前とあって市場参加者が少なく、流動性の低下から 値が振れやすかったことも影響した。

ただ、今回の下落を受けて、膨らんでいた円売りポジション(ドル買いポジション)がある程 度は解消されたと見られており、市場では「ポジションが軽くなったことで上値を試しやすくな ったのでは」との声も聞かれている。来週からは休暇明けで主要な市場参加者が戻ってくるため、 再び円安・ドル高のトレンドに戻るかどうかを慎重に確かめたいところだ。足元のインフレ鈍化 や米雇用指標の伸び悩みから来年 3 月か 5 月からの米利下げ観測が高まっており、対ユーロをは じめドルの上値が重くなったことは確かだが、日銀の大規模金融緩和が維持され、円先安観から

ドル円に関しては上値期待も根強い。なお、来週は 27 日に 10 月新築住宅販売件数、28 日に 11 月消費者信頼感指数、29 日に 7-9 月期国内総生産(GDP)改定値、30 日に前週分の新規失業保険 申請件数や 10 月 PCE コアデフレータ、12 月 1 日に 11 月 ISM 製造業景気指数の発表がある。

ユーロドルは、米利上げ局面が終了したとの見方から下値は依然として堅そうだが、一段と押 し上げるだけの買い材料にも乏しい。市場では、欧州中央銀行(ECB)の金利見通しについて来年 4 月にも利下げが開始されると予想しているが、先行きは不透明でありデータ次第となりそうだ。

来週の経済指標は 29 日に 11 月独消費者物価指数(CPI)速報値、30 日に 11 月ユーロ圏 HICP 速 報値、12 月 1 日には欧州各国の 11 月製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値が明らかになる。

11 月 20 日週の回顧

ドル円は、下値の堅い動き。週明けから持ち高調整の売りが活発化し、目先のストップロスを 巻き込みながら 21 日には 9 月 14 日以来の安値となる 147.15 円まで売り込まれた。ただ、急ピッ チで下げた反動から一巡後は反発。タカ派の FOMC 議事要旨や前週分の米新規失業保険申請件数が 良好な結果だったことも支えに 149.75 円まで切り返した。ユーロドルは方向感がない。週前半は 一時 1.0965 ドルと 8 月 11 日以来の高値を付けたが、その後は一転戻り売りが優勢に。良好な米 雇用指標を受けた米長期金利の上昇も売りを後押し。一時 1.0852 ドルまで下押しした。ただ、そ の後は 1.09 ドル台前半まで持ち直している。(了)

週間展望・回顧(豪ドル、南ア・ランド)

November 24, 2023

豪ドル、10 月 CPI に注目

◆豪ドル、10 月 CPI で広範な物価上昇が確認されるか注目

◆NZ ドル、年内最後の RBNZ 金融政策ではインフレに対する見方に注目

◆ZAR、来年初頭にも利下げの観測浮上

予想レンジ

豪ドル円 96.00-100.00 円

南ア・ランド円 7.60-8.20 円

11 月 27 日週の展望

豪ドルは底堅い展開が予想される。21 日に公表された今月分の豪準備銀行(RBA)理事会議事要 旨では、今後の金融政策について「今後のデータが経済見通しをどのように変えるか、またリス ク評価の進展に依存する」とこれまでとほぼ同様の見解を示したが、「インフレを巡るスタッフ予 想からみると利上げはあと 1-2 回となる見通し」との言及もみられた。そのうち 1 回分の利上げ は今月実施されたが、追加利上げの可能性は依然として残ったままとなっている。 また、ブロック RBA 総裁はその後の講演で「価格上昇が消費者物価指数(CPI)項目の広範囲に わたり、インフレがますます国内主導、需要主導になっている」として、金利がしばらく高止ま る可能性が高いことを改めて示唆。議事要旨と併せて豪金利先高観はさらに高まった格好となっ た。

来週は 29 日に公表される 10 月 CPI に注目が集まるだろう。RBA 総裁の発言を裏付けるような 広範な物価上昇が確認されれば、豪追加利上げ期待の高まりとともに豪ドル相場を下支えするこ とになりそうだ。そのほかでは 28 日に 10 月小売売上高、30 日に 10 月住宅建設許可件数や 7-9 月期民間設備投資などが予定されている。

隣国のニュージーランドでは 29 日に年内最後となる NZ 準備銀行(RBNZ)金融政策決定会合が 予定されている。市場予想は 5.50%での金利据え置きとなっており、注目は声明文の内容となる だろう。足もとのインフレ率が RBNZ の目標レンジである 1-3%からまだ距離があることを考慮す ると、「政策金利を当面抑制的な水準に維持する必要がある」との基本方針に変化はないだろうが、 一部市場では「これまで得られたデータからみると今後の四半期 CPI は予想を下回る内容になる だろう」との声も聞かれており、RBNZ のインフレに対する見方に注目しておきたい。

南アフリカ・ランド(ZAR)はさえない展開となりそうだ。23 日に公表された南アフリカ準備 銀行(SARB)の政策金利は市場予想通りの据え置き。全会一致での決定となった。クガニャゴ SARB 総裁は「インフレ見通しは深刻な上昇リスクがある」などの見解を示した一方、「2025 年までに インフレ率が目標の範囲内に収まるとの見方を変えていない」と言及したが、市場では SARB の次 の一手は利下げとなり、早ければ来年初頭にも利下げに転じるとの見方が増えつつあるようだ。

なお、来週は 30 日に 10 月卸売物価指数(PPI)や 10 月貿易収支などが発表予定となっているが、 今週既に CPI が発表済みとあって、相場への影響は限られそうだ。

11 月 20 日週の回顧

豪ドルはドル相場の動向に振らされて対ドル・対円でともに上下したが、総じて底堅く推移。 RBA 総裁のタカ派的な発言なども相場を下支えした。ZAR は弱含み。対ドルを中心に ZAR 売りが進 み、ZAR 円もつれ安となった。22 日の 10 月 CPI や 23 日の SARB 金融政策公表後には相場が上下に 振らされる場面も見られたが、影響は一時的だった。(了)

週間展望・回顧(ポンド、加ドル)

November 24, 2023

ポンド、中銀との見解相違が不安定材料

◆ポンド、英中銀と市場の見解相違が不安定材料に

◆ポンド、スナク政権による減税方針の影響を見定め

◆加ドル、7-9 月期 GDP や雇用統計に注目

予想レンジ

ポンド円 184.50-190.50 円

加ドル円 107.50-111.50 円

11 月 27 日週の展望

今週は英国やカナダ発の材料は見受けられたものの、対円ではドル円に追随する展開が続いた。 来週は月末をまたぐ週でもあり、月末に絡んだ実需のフローに左右されることになりそうだ。そ ういったなかでポンドは、インフレ動向に対する英中銀(BOE)と市場の見解の相違が不安定材料 となっている。

ベイリーBOE 総裁は先日、10 月の消費者物価指数(CPI)が前年比 4%台まで低下してきたこと を受けて、「インフレ率は中銀目標の 2%に回帰する兆しが見えてきた」と述べた。しかしながら、 「市場は直近のデータを重要視し過ぎており、インフレ持続リスクを過小評価している」とも言 及。複数の金融当局者からも、インフレの高止まりリスクを指摘する声が相次いだ。一方で、米 大手銀行のエコノミストは、英中銀が 2024 年 10-12 月期に合計で 0.50%の利下げを実施すると の見通しを明らかに。これまでは、来年末まで金利は現行水準で据え置くとしていた。前のめり な短期金融市場よりも遅めの感はあるが、市場参加者が金融当局よりもインフレに対して楽観的 なのは確かだ。今後は、英中銀の懸念を市場がどの程度受け入れることなるのか注視したい。

また、スナク英首相は先日、減税の実施を表明した。政権が最も重要とした年内のインフレ率 半減という目標を達成し、経済成長を後押しするため次のステップに進むことが出来るとしてい る。政権の目論見通りならば素直にポンドにとってポジティブなのだろうが、実際に結果を確認 するまでは暫く時間がかかりそうだ。

加ドルは週後半に発表される 7-9 月期国内総生産(GDP)と 11 月雇用統計に関心が集まる。GDP は 4‐6 月期が前期比マイナスに落ち込んでおり、インフレを抑え込むために実施している金融引 き締めの弊害が出てきた。今週発表された 11 月 CPI が 3.1%と想定よりも減速しており、GDP が 弱い結果ともなれば、「来年の利下げが現実味を帯びてくる」と市場は捉えるだろう。もっとも、 マックレム・カナダ中銀総裁は CPI 公表後も「インフレは高過ぎる」と述べ、追加利上げに含み を持たせている。カナダも英国同様に市場と当局との認識の違いが意識されることになりそうだ。 また、12 月 1 日の雇用統計では前回が 2022 年 1 月以来の悪い結果となった失業率に注視したい。

11 月 20 日週の回顧

ポンドは対円で 186 円台から 184 円半ばまで売りが先行。ドル円が 147 円前半まで下落した影 響を受けた。その後はドル円が反発すると共に切り返し、187 円台に乗せて上値を伸ばした。対

ドルでは 1.24 ドル半ばで支えられると 1.25 ドル台まで上値を試した。英金融当局のタカ派寄り 発言が支えとなったほか、予想より強い英経済指標にも後押しされた。

加ドルも対円では上値が重く始まり約 2 カ月半ぶりの安値となる 107 円前半まで下落。クロス 円全般に円高に傾いたほか、予想比で下振れた CPI が重しとなった。ただ売り一巡後は、買い戻 し優勢のドル円につれて 109 円台を回復。対ドルでは 1.37 加ドルを挟み上下した。(了)