ローソク足チャートの読み方:20種類のローソク足パターンと市場予測の完全ガイド

ローソク足チャート(地域によっては罫線チャートとも呼ばれる)は、価格変動を表現する視覚的なチャートツールです。その主な特徴は、特定の時間内の価格の動きを簡潔にまとめて表示できる点です。色と形を組み合わせることで、ローソク足は市場価格情報と投資家心理の変化を直感的に示します。
そのシンプルさ、理解のしやすさ、市場状況を的確に反映する点から、ローソク足チャートは株式、FX、先物、貴金属、暗号資産などの金融市場におけるテクニカル分析で広く活用されています。短期トレーダーから長期投資家まで、ローソク足分析は意思決定において重要な役割を果たします。
この記事では、ローソク足チャートの概念と歴史を包括的に解説し、その構成要素を説明し、代表的な20種類のローソク足パターンと市場における意味を紹介します。
ローソク足チャート:構成要素と構造の解説
ローソク足チャート(K線チャート)は、時間の経過に伴う価格変動を表すための人気のチャート形式です。このチャート形式は、特定期間内の価格の変動を視覚的に表現し、トレーダーや投資家が市場トレンドやセンチメントをより明確に理解するのに役立ちます。
18世紀の日本に起源を持つローソク足チャートは、もともと米の価格を追跡するために使われていました。その後、世界の金融市場(株式、FX、先物、商品、暗号資産など)で広く採用されるようになりました。優れた分析力と視認性の高さから、ローソク足チャートはテクニカル分析の必須ツールとなっています。
ローソク足の構成要素と構造

ローソク足は、6つの要素で構成されています(価格のみを考慮すれば4つの主要部分):
| 構成要素 | 説明 |
|---|---|
| 高値 | 期間内での最も高い取引価格。 |
| 安値 | 期間内での最も低い取引価格。 |
| 始値 | 取引期間の開始時点の価格。 |
| 終値 | 取引期間の終了時点の価格。 |
| 実体 | 始値と終値によって形成される長方形の領域。終値が始値より高いと陽線(緑)、低いと陰線(赤)になります。 |
| ヒゲ(シャドウ) | 実体から伸びる細い線で、高値・安値と始値・終値の間の価格範囲を表します。 |
ローソク足の色の慣習

西洋の市場では、上昇には緑、下落には赤を使うのが一般的です。しかし、中国・台湾・日本・韓国などの地域では、 赤のローソク足(赤K) は上昇を、 黒のローソク足(緑K) は下落を意味します。この違いを理解しておくことは重要です。
ローソク足の色は、取引プラットフォーム上で個人の好みに応じてカスタマイズ可能です。
たとえば、FXやCFD取引で広く使われているMT4/MT5では、デフォルトで「黒地に緑」のカラースキームが使用されています。ただし、「白地に黒」や「白地にカラー」など、自分好みに変更できます。
ローソク足の時間軸による分類
ローソク足チャートは、時間の単位に応じて以下のように分類されます:日足、週足、月足 など。
各ローソク足は、指定された時間枠内での価格の動きを表します。
MT4では、1分足・5分足などの分足、1時間足、日足、週足、月足など、9種類のローソク足期間が利用可能です。
MT5ではさらに範囲が広がり、3分足や12時間足といった、より細かく珍しい時間軸を含めた最大21種類のローソク足が利用できます。
トレーダーの取引戦略や目的に応じて、最適な時間枠を選ぶことが重要です。以下はトレーダータイプ別に適した時間枠の簡易ガイドです:
| トレーダータイプ | 適した時間枠 | 説明 |
|---|---|---|
| スキャルパー | 1分足(M1)、5分足(M5) | 小さな値幅を狙い、頻繁にエントリーとエグジットを行う超短期取引向け。 |
| デイトレーダー | 5分足(M5)、15分足(M15)、30分足(M30)、1時間足(H1) | 同日にポジションを開閉し、日中の動きを狙う短期トレード。 |
| 短期トレーダー | 1時間足(H1)、4時間足(H4) | 数日〜数週間のスパンでポジションを持ち、トレンド内での変動を活用。 |
| 中期投資家 | 日足(D1)、週足(W1) | 数週間〜数か月の保有を前提とし、中期的なトレンドを分析。 |
| 長期投資家 | 週足(W1)、月足(MN) | 数か月〜数年の長期視点で、基本的な価格動向やファンダメンタルズに基づいた投資。 |
ローソク足パターン20種類とその市場における意味
ローソク足チャートには、特定の市場心理や価格変動の兆候を示す20種類の主要パターンがあります。
1. 陽の丸坊主

陽の丸坊主は、上ヒゲも下ヒゲもないローソク足で、始値が最安値、終値が最高値となるものです。このパターンは強い買い圧力を表しており、セッション全体を通して買い手が支配していたことを示します。上昇トレンドの継続や強気の始まりを示唆することがよくあります。
2. 陰の丸坊主

陰の丸坊主は、上ヒゲも下ヒゲもないローソク足で、始値が最高値、終値が最安値となるものです。このパターンは強い売り圧力を示しており、セッションを通じて売り手が市場を支配していたことを意味します。下降トレンドの継続や弱気の始まりを示すことがよくあります。
3. ハンマー

ハンマーは、下降トレンド後に出現する強気の反転パターンです。実体は小さくセッションの高値付近にあり、長い下ヒゲがあります。これは、売られた後に強い買い戻しがあったことを示しており、上昇へのトレンド反転の可能性を示唆します。
4. 逆ハンマー

逆ハンマーは、下降トレンドの後に出現する強気の反転パターンです。実体はセッションの安値付近にあり、長い上ヒゲがあります。買い意欲の兆候が見られ、上昇への反転の可能性があります。ただし、次のローソク足による確認が必要とされることが多いです。
5. 流れ星(シューティングスター)

流れ星は、上昇トレンド後に現れる弱気の反転パターンです。実体はセッションの安値付近にあり、長い上ヒゲを持ちます。価格は一時的に上昇したが、最終的に売り手が優勢となり、価格を押し下げたことを示します。下降への反転の可能性を示唆します。
6. 首吊り線(ハンギングマン)

首吊り線は、上昇トレンド後に出現する弱気の反転パターンです。実体はセッションの高値付近にあり、長い下ヒゲを持ちます。売り手が価格を下げた後、買い手が押し戻したことを示しますが、上昇の勢いが弱まっていることを暗示します。
7. 強気の包み足

強気の包み足は、下降トレンド後に出現する2本のローソク足からなる反転パターンです。1本目は陰線で、2本目はそれを完全に包み込む大きな陽線となります。買い手の勢いが強く、上昇への反転を示します。
8. 弱気の包み足

弱気の包み足は、上昇トレンド後に出現する2本のローソク足からなる反転パターンです。1本目は陽線で、2本目はそれを完全に包み込む大きな陰線となります。売り手の圧力が強く、下降への反転の可能性を示します。
9. 十字線

十字線は、始値と終値がほぼ同じ価格で形成されるローソク足で、実体が非常に小さいか、ほとんど存在しないのが特徴です。このパターンは市場の迷いを示しており、トレンドの反転や継続の前兆となることがあります。
10. トンボ型十字線

トンボ型十字線は、下ヒゲが長く、上ヒゲがない特別な十字線パターンです。売り手が一時的に価格を下げたものの、買い手が巻き返し、終値が始値付近で引けたことを示します。このパターンは、特に下落トレンドの後に強気への反転シグナルとなる可能性があります。
11. 塔婆型十字線

塔婆型十字線は、上ヒゲが長く、下ヒゲがなく、始値と終値がセッションの安値付近にあるローソク足パターンです。買い手が一時的に価格を上昇させたものの、最終的に売り手に押し戻されたことを示し、弱気反転のシグナルとなる可能性があります。
12. 明けの明星(モーニングスター)

明けの明星は、3本のローソク足から構成される強気の反転パターンです。長い陰線、小さな実体(陽線または陰線)のローソク足(下にギャップして出現)、続いて長い陽線で構成され、市場心理が弱気から強気に転換することを示唆します。
13. 宵の明星(イブニングスター)

宵の明星は、3本のローソク足からなる弱気の反転パターンです。長い陽線、小さな実体のローソク足(上にギャップして出現)、そして長い陰線で構成され、強気から弱気への心理的転換を示します。
14. 赤三兵

三兵パターンは、連続して出現する3本の長い陽線で構成され、それぞれが前のローソク足よりも高値で終わる形をとります。このフォーメーションは、強い上昇の反転と上昇の勢いの継続を示します。
15. 黒三兵(三羽烏)

黒三兵パターンは、連続する3本の長い陰線で構成され、それぞれが前のローソク足よりも低値で引けます。これは強い下落の反転と下落の勢いの継続を示すパターンです。
16. コマ足

コマ足は、実体が小さく上下に長いヒゲを持つローソク足で、市場の迷いを示しています。強いトレンドの後に現れると、調整期間中や反転のシグナルとして機能することがあります。
17. 切り込み線

切り込み線は、2本のローソク足で構成される強気の反転パターンです。最初に長い陰線が現れ、その次に前の終値より下で始まり、陰線の実体の中間点を上回って終わる陽線が続きます。
18. かぶせ線

かぶせ線は、2本のローソク足で構成される弱気の反転パターンです。最初に長い陽線が出現し、その次に前の終値より上で始まり、陽線の実体の中間点を下回って終わる陰線が続きます。
19. はらみ足

はらみ足パターンは、2本のローソク足で構成されます。最初に大きなローソク足が出現し、次にその実体の範囲内に収まる小さなローソク足が続きます。下降トレンド中に現れる強気のはらみは反転の兆候であり、上昇トレンド中に現れる弱気のはらみは下落の可能性を示唆します。
20. 毛抜き

毛抜き天井および毛抜き底のパターンは、ほぼ同じ高値(トップ)または安値(ボトム)を持つ2本のローソク足で構成されます。毛抜き天井は弱気の反転シグナル、毛抜き底は強気の反転シグナルとして機能します。これらのパターンは、市場の強い抵抗線や支持線を示すことがよくあります。
20のローソク足パターンのまとめ
20種類のローソク足パターンを理解することは、市場のセンチメントを読み取り、適切なトレード判断を行うために不可欠です。丸坊主のようなシンプルなパターンから、赤三兵や明けの明星のような複雑なフォーメーションまで、各パターンは価格の動きやトレンドの反転、継続のシグナルについて独自の洞察を提供します。これらのパターンを習得することで、トレーダーは市場の動きをより的確に予測し、戦略を強化し、自信を持って取引に臨むことができます。為替、株式、商品など、どの市場においても、ローソク足パターンはテクニカル分析において強力なツールであり、変動性の高い市場における明確な指針となります。