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円安162円台で介入警戒、後場下げ渋り — イラン空爆で原油急騰

2026-07-08 13:00 日本時間時点

本日のポイント

  • 米中央軍(CENTCOM)がホルムズ海峡での商船攻撃への報復としてイランの80超の標的を攻撃。伊朗革命卫队もバーレーン第五艦隊基地・クウェートの米軍85施設に反撃し、MQ-9無人機を撃墜したと発表。ホルムズ海峡の脅威レベルは「Severe」に引き上げられた
  • WTI原油は72.26ドル(+2.58%)と前日高値69.21ドルを大きく上回って急騰。米財務省がイラン産原油販売の許可を撤回したことも上昇に拍車をかけた
  • 日経平均は前引けで498円安の67,758円まで売り込まれた後、後場で下げ渋り68,060円(-0.29%)。韓国KOSPIのプラス転換やナスダック100先物の上昇が支えとなった
  • ドル円は162.34円と約40年ぶりの円安水準が続く。日本の長期金利(10年債)は2.860%と1997年5月以来の高水準に上昇し、財政拡張への警戒も重なる
  • RBNZ(ニュージーランド中銀)が25bp利上げ(2.25%→2.50%)を決定。3年ぶりの利上げに加え、Breman総裁が追加利上げの可能性を示唆し、NZドルが急伸

マーケットスナップショット

指標水準前日比
ドル円162.34+0.14%
ユーロドル1.1417+0.07%
日経平均(取引中)68,060-0.29%
ハンセン指数(取引中)24,068+2.43%
ダウ先物53,146-0.10%
S&P500先物7,556.75+0.07%
ナスダック100先物29,487+0.32%
NY金先物4,139.80-0.42%
WTI原油72.26+2.58%
ビットコイン62,698-0.98%
米10年債利回り4.529%+5.0bp

外国為替市場 — 162円台前半でのもみ合い、介入警戒が上値を抑制

ドル円は後場も162.34円と小動き。日中は前日安値162.09円を底に162.46円の高値を付けた後、162円台前半で揉み合いが続く。朝方は米軍のイラン攻撃報道を受けた地政学リスク回避で一時小幅な円買いが入ったが、米10年債利回りが4.529%(+5bp)まで上昇するとドルの下値が支えられ、正午過ぎにはドル買いが再開した。ユーロドルは1.1417(+0.07%)と小動き。PBOCは対ドル基準値を6.8077元に設定し、前日より元安方向での運営を続ける。後場から欧州序盤にかけて、介入警戒の中でドル円の162円前後でのもみ合いが持続する見通しだ。

株式市場 — 日経後場で下げ渋り、香港・上海は大幅反発

日経平均は午前に一時1,100円安まで急落したが、後場で急速に値を戻し68,060円(-0.29%)で推移。韓国KOSPIが下げを消してプラス転換したことや、ナスダック100先物が+0.32%に上昇したことが支えとなった。東エレクが1銘柄で約146円分押し下げるなど半導体・精密機器株の売りは重いが、原油高の恩恵を受けた鉱業・エネルギー株には買いが入った。一方、香港ハンセン指数は24,068(+2.43%)と大幅反発し、恒生科技指数は+4%超。中国本土の上証指数は4,011.05(+0.52%)と前場で4,000ポイントを回復し、科創50は+3.13%と際立つ強さを見せた。算力・AIサーバー関連と半導体チップ株が牽引し、南向資金(香港→本土)は100億港元超の純買いとなった。アジア時間の残りはFOMC議事録(9日03:00)待ちの様子見姿勢の中、地政学リスクと金利上昇が日本株の上値を抑える展開が続きそうだ。

マクロ経済 — 日本長期金利30年ぶり高水準、RBNZ利上げ

日本10年債利回りは2.860%と1997年5月以来の高水準に達した。政府の財政拡張路線と原油高によるインフレ再燃への警戒が背景で、「骨太方針」の金融政策文言を与党に修正案として提示したとの報道も市場の関心を引いた。一方、RBNZは8日、政策金利を2.25%から2.50%へ25bp引き上げることを決定。Breman総裁は「インフレはピークに近づいた可能性があるが、追加利上げが必要になる可能性がある」と言及した。今夜の米国では9日03:00(日本時間)に6月FOMC議事録が公表される。今夜のFOMC議事録がFedの次の一手を占う最大の材料で、タカ派的な内容であれば債券・株式市場に追加の下押し圧力となりうる。

コモディティ — WTI急騰、金は高値圏から軟化

WTI原油は72.26ドル(+2.58%)に急騰し、前日高値69.21ドルを大きく上回った。米軍のイラン空爆と米財務省によるイラン産原油販売許可の撤回が重なり、ホルムズ海峡の通航不安が原油市場を押し上げた。イランIRGCが米軍施設に反撃したことで、停戦枠組みは事実上崩壊したとの見方もある。NY金先物は4,139.80ドル(-0.42%)と前日高値4,199.70ドルから反落。地政学リスクが下値を支える一方、米金利上昇とドル高が上値を抑えている。今夜のNY入りまでは、ホルムズ海峡情勢の続報次第で原油のさらなる上値試しもありうる。

国際情勢 — 米イラン軍事衝突が拡大、停戦枠組みが崩壊の危機

米中央軍は8日、「ホルムズ海峡での商船攻撃に対する強力な報復攻撃を完了した」と発表し、IRGCボート60隻超を含む80超のイラン目標を攻撃したと明らかにした。これに対しイランIRGCはバーレーンの第五艦隊基地とクウェートのアリ・サリム空軍基地など85施設に対して「連合ミサイル・無人機作戦」を実施し、米軍MQ-9「リーパー」無人機を撃墜したと発表。イランの議会議長は「米国はイスラマバード覚書を5項目で違反した」と非難し、「覇権的行為の時代は終わった」と強調。NATOアンカラ首脳会議では、トランプ大統領が欧州軍撤退をほのめかしてNATO加盟国に防衛費増額を迫った。カタールのLNGタンカーも攻撃を受けたと報じられ、エネルギー輸送への影響が世界的に懸念されている。

今後の注目イベント

日時(日本時間)国/地域イベント注目点
07/09 01:40スイスSNB Chairman Schlegel Speaksフラン高への言及と利下げ姿勢
07/09 03:00FOMC Meeting Minutes6月会合でのインフレ・利上げ議論の詳細
07/09 21:30新規失業保険申請 (予想 218K)雇用鈍化の継続を確認できるか
07/10 21:30Employment Change (予想 11.2K)カナダ雇用の底堅さ
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