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日経一時1600円高・AI半導体急反発、中東再燃で長期金利30年ぶり高水準

2026-07-09 13:00 日本時間時点

本日のポイント

  • 日経平均は大幅反発。前引けで1,361円高の6万8,180円、盤中一時1,600円を超える上昇を記録。AI・半導体関連株への集中した買い戻しが主導し、アドバンテストが1銘柄で約492円分を押し上げた
  • 米イラン停戦が事実上崩壊。トランプ大統領は「停戦はもう終わった」と明言し、米軍中央司令部は防空システム・ミサイル・無人機貯蔵拠点など約90カ所のイラン軍事目標を追加打撃。IRGC(イラン革命防衛隊)はクウェートとバーレーンの米軍基地へのミサイル・無人機攻撃で応酬した
  • 国内長期金利は2.885%まで上昇し、1996年11月以来約30年ぶりの水準。中東リスク再燃と米利上げ観測の波及が国内債券相場を圧迫している
  • 6月FOMCの議事録(ウォーシュ議長の初回会合)では「数人」が6月の利上げを主張したことが判明。当局者間で金利の方向性をめぐる見解が割れ、利上げ再開観測が燻る
  • 中国の6月CPI(消費者物価)は前年比+1.0%と市場予想(+1.2%)を下回り9カ月連続プラスも伸び鈍化。PPI(生産者物価)は+4.1%と約4年ぶりの高水準

マーケットスナップショット

指標水準前日比
ドル円162.44-0.07%
ユーロドル1.1430+0.07%
日経平均(取引中)68,029+1.81%
ハンセン指数(取引中)24,024-0.72%
ダウ先物52,689+0.12%
S&P500先物7,539.00+0.14%
ナスダック100先物29,512+0.15%
NY金先物4,071.30-0.27%
WTI原油74.37+1.16%
ビットコイン61,957-0.44%
米10年債利回り4.569%+4.0bp

外国為替市場 — 162円台半ばで膠着、介入警戒が高水準での上値を抑制

USD/JPYは162.44付近で小幅マイナス(前日比-0.07%)と方向感に欠く展開。前日レンジ(162.36–162.61)の内側での推移が続き、市場に漂う政府・日銀の介入観測が歴史的な高水準での追い上げを抑制している。6月FOMC議事録では「数人」の当局者が6月利上げを支持したことが示され、日米2年債利回り差は拡大方向にあるが、国内10年金利が2.885%と約30年ぶりの高さまで上昇したことで長期スプレッドはやや縮小し、円安ペースにブレーキをかける形だ。ユーロドルは1.1430(+0.07%)と小幅高にとどまり、前日の1.1419–1.1434レンジ内での小動きが続く。今夜のニューヨーク入り後は、米新規失業保険申請件数(予想218K)の結果次第で、USD/JPYが163円台乗せを試す動きと当局の介入観測が拮抗する局面となろう。

株式市場 — AI半導体が主役でリバウンド、ハンセンは中東リスクで小反落

日経平均は後場に入っても大幅高を維持。前引けは1,361円高(6万8,180円)で、AI・半導体関連への買い戻しが一極集中した。アドバンテストが1銘柄で約492円の押し上げ効果を発揮し、NVIDIA製品の中国向け販売容認報道が追い風となった。キオクシアは米ベインが全保有株を売却するとの報道を受け、一時11.2%高。新興市場のグロース250も反発し、アイスペースはストップ高買い気配となった。一方、ハンセン指数(24,024、-0.72%)は中東情勢の再燃が重石となり小幅安で前場を終えたが、テック株は高く阿里巴巴が続伸している。上海総合(前場終値-0.46%)・深セン成分(-0.35%)は軟調も、科創50(+3.19%)は半導体・国産算力銘柄が逆行高となった。後場・欧州序盤は、米先物のプラス圏維持と中東地政学リスクのせめぎ合いの中、国内株の高値水準維持が試される局面が続く。

マクロ経済 — FOMC議事録が利上げ再開論を示唆、中国は内需の弱さ浮き彫り

6月FOMC議事録(ウォーシュ議長の初回会合)は、当局者間の見解の相違を鮮明にした。「数人」が6月会合での利上げを支持し、中東紛争やAI投資ブームが需要とインフレを押し上げるリスクを論拠として挙げた。多数派は据え置きを選んだが、インフレが持続すれば追加引き締めを辞さない姿勢を示した。中国の6月データは対照的だ。CPIは+1.0%と予想(+1.2%)を下回り、内需の弱さが続く。PPIは+4.1%と約4年ぶり高水準で、生産コスト上昇が消費者に転嫁できない構図が鮮明。IDCによると2026年4–6月の世界PC出荷量は前年同期比-4.9%の6,820万台と連続9四半期増加後に初めて減少した(主因はメモリ不足)。今夜の失業保険申請(予想218K)が次の利上げ観測の試金石となる。

コモディティ — WTI原油が74ドル台、前日レンジ上限を突破。金は前日安値以下で軟調

WTI原油は74.37ドル(+1.16%)と上昇。米軍によるイラン軍事目標約90カ所への追加打撃とIRGCの反撃報道がホルムズ海峡の供給リスクを高め、前日の高値(72.51ドル)を上回る水準で推移している。ロシアも7月31日まで柴油(軽油)輸出を禁止しており、エネルギー市場は中東・ロシア双方からの供給制約に直面する。NY金先物は4,071.30ドル(-0.27%)と、前日の安値(4,107.20ドル)をさらに下回って推移。ドル高と「インフレ持続→利上げ継続」の連想が上値を押さえ、中東の緊迫化による安全資産需要でも下落は限定的にとどまっている。アジア時間の残りは、原油が74ドル近辺の高止まりを続ける見通し。

国際情勢 — 米イラン停戦崩壊、ホルムズ海峡封鎖リスクが市場全体に波及

トランプ大統領は7月9日、「停戦はもう終わった」と明言。米軍中央司令部は防空システム・沿岸監視施設・ミサイル・無人機貯蔵拠点・海軍作戦基盤など約90カ所のイラン軍事目標を追加打撃したと発表した。これに対しIRGCはクウェート・バーレーンの米軍基地にミサイルと無人機を発射し、「米軍がさらに攻撃すれば湾岸全域の米軍基地を標的とする」と警告した。NATO首脳会議(トルコ)ではトランプ大統領がイラン問題に集中し、欧州同盟国との温度差が露わとなった。市場ではホルムズ海峡の通航正常化は2027年まで見通せないとの観測も浮上し、エネルギー市場・航空・海運セクターへの影響が広がっている。

今後の注目イベント

日時(日本時間)国/地域イベント重要度
07/09 21:30新規失業保険申請 (予想 218K)
07/10 21:30Employment Change (予想 11.2K)
07/10 21:30失業率 (予想 6.6%)