日経続伸813円、AI・半導体主導―GPIF発言で円3日ぶり反発
2026-07-10 18:00 日本時間時点
本日のポイント
- 日経平均は+813円(68,558円)と続伸。SKハイニックスの米国Nasdaq ADR定価(149ドル)とマイクロンの米国内追加投資発表がAI・半導体株全体の買い安心感につながった
- ドル円は161.66円(前日比−0.43%)。片山金融相がGPIFなど年金基金の国内資産比率引き上げ検討を表明し、162.43の前日高値から3日ぶりに反発
- 日銀は7月会合で政策金利を据え置く方針。利上げ継続のフォワードガイダンスは維持し、2026年度経済成長見通しを引き上げる可能性もあると報じられた(ロイター)
- WTI原油は71.91ドル(−0.24%)と小幅安。IEAが2026年の世界石油需要を2020年以来初の年間減少と予測。ホルムズ通過量は6月に日量410万バレル回復したが、依然として戦前比で日量940万バレル下回る
- NY金先物は4,106.90ドル(−0.82%)と続落。FRBの年内利上げ観測と米イラン緊張緩和が重荷。今夜21:30のカナダ6月雇用統計(予想+1.12万人、失業率6.6%)が本日最後のイベント
マーケットスナップショット
| 指標 | 水準 | 前日比 |
|---|---|---|
| ドル円 | 161.66 | -0.43% |
| ユーロドル | 1.1434 | +0.00% |
| 日経平均(終値) | 68,558 | +1.20% |
| ハンセン指数(終値) | 24,175 | +0.60% |
| ダウ先物 | 52,787 | +0.05% |
| S&P500先物 | 7,574.75 | -0.18% |
| ナスダック100先物 | 29,789 | -0.49% |
| NY金先物 | 4,106.90 | -0.82% |
| WTI原油 | 71.91 | -0.24% |
| ビットコイン | 64,126 | +1.49% |
| 米10年債利回り | 4.539% | -3.0bp |
外国為替市場 — 財務相GPIF発言でドル円3日ぶり反落
片山龍司金融相が年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)をはじめとする年金基金に国内資産比率の引き上げを促す方針を示したことで、円は欧州入りに向けて買いが加速した。ドル円は前日安値の161.28付近まで一時下げた後、161.66円付近で落ち着きを取り戻している。前日高値は162.43と約40年ぶりの円安水準にあり、大局的な円安トレンドに変わりはないが、日銀のフォワードガイダンスと高止まりする長期金利が下値を支える。在岸人民元の対ドル北京時間16時30分終値は6.7784(前日比+151ポイント)と2週連続の元高方向。今夜のカナダ雇用統計とFRBの半期報告の内容次第で、NY入り後のドル円は161円台前半から半ばで振れ幅が広がる見込みだ。
株式市場 — 半導体主導で続伸、後場は長期金利高で伸び悩み
日経平均は+813円(68,558円)で引けた。SKハイニックスが149ドルでNasdaq ADRを定価発行し、マイクロンが米国内での大規模な追加設備投資を発表したことで半導体セクター全体に買い安心感が広がった。ただ東証後場では日本10年債利回りの高止まりを警戒したETF換金売りが上値を抑えた。香港株は+0.60%(24,175)と米株高を好感したが、恒生テック指数は−0.21%と高値圏での警戒感から後場失速した。上海総合指数は中国の経済統計発表を前にした持ち高調整で小幅反落。明日の東京市場は来週の米CPI・TSMC決算を見据えた様子見が続き、日経は68,000〜69,000円レンジでの攻防となりそうだ。
マクロ経済 — 日銀7月据え置き確実視、FRBの政策分岐と来週の超重要カレンダー
日銀は2026年度の成長見通しを引き上げつつも7月会合では政策金利を据え置く見通しで、利上げ継続のフォワードガイダンスは維持するとロイターが報じた。片山金融相のGPIF国内投資促進発言は国債市場に需要下支えシグナルとして作用し、長期金利は高水準から小幅低下した。FRBについては、6月FOMCの議事録が利上げ派の少数意見を示す一方でハト派的なトーンも残り、Kalshiの先物市場が年内利上げの織り込みを約50%に高めている。ウォーシュFRB議長は本日、五つの政策ワーキンググループの責任者を発表。さらにFRBは本日、半期に一度の金融政策報告書を公表する予定で、ウォーシュ議長の政策スタンスに関心が集まる。来週は米6月CPI・PPI、中国Q2GDP、JPモルガン・ゴールドマン・TSMC・ネットフリックスなど大手企業の決算が集中し、相場の方向性を左右する超重要週となる。IEAは2026年の世界石油需要を2020年以来初の年間減少と予測し、ホルムズ通過量が依然として戦前比日量940万バレル下回ると指摘したことはエネルギー経由のインフレ長期化リスクとして注視される。今夜のカナダ雇用統計の結果を受け、来週序盤の市場方向性が占われる週末となる。
コモディティ — IEA需要見通し下方修正と緊張緩和でWTI小幅安、金は続落
WTIは71.91ドル(−0.24%)と6日ぶりの反落。前日高値は75.13ドル、前日安値は71.42ドルと、地政学リスクプレミアムが急速に剥落している。IEAの7月月報は世界の石油需要が2026年に2020年以来初の年間減少を記録すると予測し、ホルムズ海峡の通過量が6月に日量410万バレル回復したと確認しながらも、依然として戦前比で不足していると指摘した。NY金先物は4,106.90ドル(−0.82%)と続落。前日高値4,130.60ドル、前日安値4,064.20ドルのレンジ内で米利上げ観測が上値を抑えている。NY入り後はWTIが71〜73ドル、金が4,100〜4,130ドルのレンジでもみ合う公算が大きい。
国際情勢 — 米イランが空爆を応酬も対話継続シグナル
米軍はイランへの追加攻撃を実施し、トランプ大統領は「停戦は終わった」と発言した一方で、「イランが電話してきてディールを求めている」とも述べるなど発言が揺れている。米当局者は「技術的な協議を継続する」と表明しており、市場は全面戦争より局地的な応酬との判断を維持している。英国・フランスはオマーンとホルムズ・アラビア海域の安全航行保証で合意した。ハメネイ最高指導者の葬列は最終段階に入り故郷マシュハドで執り行われている。7月10日午後、習近平国家主席は北京の人民大会堂で朝鮮の朴泰成内閣総理と会見した。
今後の注目イベント
| 日時(日本時間) | 国/地域 | イベント | 注目点 |
|---|---|---|---|
| 07/10 21:30 | 加 | Employment Change (予想 11.2K) | 前月87.8Kから大幅減速予想。カナダドルの方向性とBOCの利上げ停止継続判断に影響 |
| 07/10 21:30 | 加 | 失業率 (予想 6.6%) | 前月並みの予想。悪化なら来週の市場センチメントに下押し圧力 |