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サムスン失望・ホルムズ再燃でNY株反落――原油72ドル台へ急騰、東京は続落へ

2026-07-08 08:00 日本時間時点

本日のポイント

  • 米軍が7日深夜、ホルムズ海峡での商船3隻攻撃への報復としてイランに「一連の強力な打撃」を開始。規模は約10日前の4〜5倍とされ、停戦から20日足らずで中東情勢が急激に悪化した
  • WTI原油は72.47ドル(+2.88%)に急騰。米国はイランへの石油販売制裁免除も同時に撤回した
  • 三星電子のQ2暫定営業利益が前年同期比約18倍と発表されたが市場のAI期待に届かず、半導体株が全面安。NYダウは130ドル安の52,925ドル(-0.24%)で引けた
  • 原油高によるインフレ懸念から米10年債利回りが4.529%(+5.0bp)へ上昇
  • 本日の東京は続落スタートが見込まれ、午前中のRBNZ利上げ決定と今夜03時(日本時間)のFOMC議事録が焦点

マーケットスナップショット

指標水準前日比
ドル円162.17+0.06%
ユーロドル1.1410-0.32%
日経平均(終値)68,257-2.12%
ハンセン指数(終値)23,497-0.51%
ダウ先物53,172-0.05%
S&P500先物7,547.00-0.06%
ナスダック100先物29,390-0.00%
NY金先物4,107.80-1.19%
WTI原油72.47+2.88%
ビットコイン63,520-0.75%
米10年債利回り4.529%+5.0bp

外国為替市場 — 有事のドル買い優勢、ドル円は162円台で高止まり

ドル円は162.17円と小幅続落(+0.06%)で推移している。前日は161.69円を安値に162.17円まで上昇しており、ホルムズ海峡での緊張激化を受けた有事のドル需要が円安を下支えしている。一方、162円台は政府・日銀の介入警戒水準でもあり、上値は重い。ユーロドルはリスク回避のドル買いで1.1410と前日の値幅(1.1423〜1.1447)を下回る。日本政府は年度経済財政運営の指針「骨太方針」における金融政策関連記述の修正を検討していると報じられ、日銀への圧力批判を回避する姿勢が示されているが、市場への直接的な影響は限定的だ。本日の東京寄り付きはFOMC議事録を前に積極的なポジション変更は出にくく、ドル円は162円台での重い展開が続こう。

株式市場 — NYダウ反落と半導体安が波及、本日の東京は続落リスク

7日のNY市場ではダウが52,925ドル(-0.24%)と反落し、ナスダック総合も約1%安となった。三星電子の第2四半期暫定営業利益が前年同期比約18倍と発表されたが、市場のAIチップ需要への高い期待に届かないとの失望から同社株は約7%安、KOSPI指数も約6%下落した。この余波で半導体関連株が広く売られた。香港ハンセン指数は前日終値23,497(-0.51%)で引けた。シカゴ日経225先物は大取終値比650円安の67,770円で戻っており、前日の日経平均終値68,257(-2.12%)から追加の下押しが想定される。本日の東京市場は開場前の段階(JST 08:00時点)であり、寄り付き前のデイアヘッドとなる。本日の寄り付きは半導体・AI関連株への売り継続と原油高によるインフレ懸念が重荷となり、リスクオフの展開が見込まれる。

マクロ経済 — 原油急騰がインフレを再燃、FOMCは7月据え置き73%に

WTI原油の72.47ドルへの急騰を受け、米10年債利回りが4.529%(+5.0bp)と約1カ月ぶりの高水準に上昇した。CME FedWatchでは7月FOMC据え置き確率が73.3%、25bp利上げ確率が26.7%と、原油高を受けた利上げ観測が一部復活している。6月16〜17日のFOMC議事録が今夜03時(日本時間)に公表される予定で、当時の議論でのインフレ警戒の度合いと将来の利上げ方針が焦点となる。なお、米国の5月貿易赤字は約776億ドルと1年以上ぶりの高水準に拡大したとも報じられた。今夜のFOMC議事録待ちで市場は慎重姿勢を強めており、原油高による物価再燃が利上げ経路を左右する最重要変数となっている。

コモディティ — WTI急騰、金はドル高・利益確定で続落

ホルムズ海峡での商船攻撃と米軍の報復空爆で通航リスクが急上昇し、WTI原油は72.47ドル(+2.88%)へ急騰した。前日の値幅(安値67.82ドル〜高値69.21ドル)を大幅に上抜ける動きとなった。米国がイランへの石油販売制裁免除を撤回したことも供給懸念を後押しした。一方、NY金先物は4,107.80ドル(-1.19%)と前日高値4,199.70ドルから大きく下落した。ドル高と金利上昇が圧力となり、利益確定売りが優勢だった。中東リスクの長期化は原油の下値を支えるが、今夜のFOMC議事録次第でドル高・金利上昇圧力が強まれば、金の戻りは抑えられよう。

国際情勢 — 停戦20日足らずで米イランが再衝突、攻撃規模は4〜5倍に

7日深夜、イランがホルムズ海峡で米海軍の保護ルートを通航する商船3隻を攻撃した。米軍中央司令部は直ちに「一連の強力な打撃」を開始したと発表し、米国当局者によれば今回の規模と強度は約10日前の4〜5倍。防空システム・沿岸監視システム・無人機発射施設が標的とされ、「懲罰的行動であり対等な報復ではない」とし「すぐには終わらない」と表明した。米国はイランへの石油販売を認める制裁免除も撤回(収拾取引期限は米東部時間7月17日零時)。イランは停戦合意違反と非難した。NATOアンカラ首脳会議ではトランプ大統領が「失望」と発言しながらもトルコへのF-35売却と制裁解除に前向きな姿勢を示した。ホルムズ海峡の地政学的リスクは、エネルギー価格と世界の市場心理を左右する主要変数として注視が必要だ。

今後の注目イベント

日時(日本時間)国/地域イベント注目点
07/08 11:00NZOfficial Cash Rate (予想 2.50%)3会合連続停止後の利上げ予想。声明の利上げパスが焦点
07/08 12:00NZRBNZ Press Conference追加利上げへの意思確認。NZD変動に注意
07/09 03:00FOMC Meeting Minutes6月16〜17日会合のインフレ議論・利上げ方針が焦点
07/09 21:30新規失業保険申請 (予想 218K)雇用市場の底堅さを確認する指標
07/10 21:30Employment Change (予想 11.2K)カナダ雇用動向。利上げ継続の判断材料