Titan FX(タイタンFX)

サムスン失望売りで日経急落・ホルムズ攻撃でWTI70ドル台回復

2026-07-08 01:00 日本時間時点

本日のポイント

  • サムスン電子の4〜6月期営業利益が前年同期比約19倍と過去最高を更新したが「成長を既に織り込んだ投資家が失望」して株価が10%超急落し、半導体株全般への売りが波及。日経平均は前日比1,480円安(終値68,257円、-2.12%)と急落した
  • ホルムズ海峡でイランがカタールのLNGタンカーを含む商船を攻撃したとの報告でWTI原油が前日の清算値68.55ドルから急反発し、前日高値69.21ドルを上回る70.50ドル(+2.84%)に到達した
  • NY連銀の6月消費者調査で1年先インフレ期待が3.67%(前値3.46%)と2023年9月以来の高水準に上昇し、米10年債利回りは4.517%(+3.8bp)に上昇した
  • トランプ大統領がNATO首脳会議(アンカラ)に到着し、同盟国の対イラン行動への対応に「失望」を表明。トルコのF-35復帰と対トルコ制裁解除に前向きな姿勢を示した
  • 本日11時にRBNZ政策金利(予想2.50%で現状維持)、翌9日03時にFOMC議事録の公表を控えており、様子見ムードが続く

マーケットスナップショット

指標水準前日比
ドル円161.91-0.10%
ユーロドル1.1426-0.18%
日経平均(終値)68,257-2.12%
ハンセン指数(終値)23,497-0.51%
ダウ先物53,159-0.40%
S&P500先物7,545.75-0.60%
ナスダック100先物29,348-1.98%
NY金先物4,153.50-0.34%
WTI原油70.50+2.84%
ビットコイン63,916-0.13%
米10年債利回り4.517%+3.8bp

外国為替市場 — 円安高水準のレンジ内で小動き、FOMC議事録を待つ

ドル円は161.91円と前日比-0.10%の小幅な動きで、前日のレンジ(高値162.18円〜安値161.66円)の内側に収まっている。約40年ぶりの円安水準が続く中、日米金利差の意識とホルムズ緊張を受けた原油高がドルを支える一方、政府・日銀の市場介入への警戒が引き続き上値を抑えている。ユーロドルは1.1426と前日安値圏で推移し、欧州株安(DAX -1.19%)と中東地政学リスクがユーロの頭を重くした。米10年債利回りは4.517%(+3.8bp)、30年債は5%台を維持しており、NY連銀のインフレ期待上振れが長期金利の押し上げ材料となった。NYの引けにかけてFOMC議事録(9日03時)待ちの様子見が続くとみられ、ドル円は当面のレンジ内推移が見込まれる。

株式市場 — サムスン失望売りが日米欧の半導体株全般を直撃

東京株式市場では日経平均が前日比1,480円安(-2.12%、終値68,257円)と急落した。サムスン電子の4〜6月期営業利益が前年同期比約19倍と過去最高を更新したにもかかわらず、「成長期待が既に十分に織り込まれていた」として株価が10%超急落し、キオクシア(11%超安)をはじめ東京市場の半導体・AI関連銘柄を直撃した。欧州でもDAXが25,510まで1.19%下落。NY市場では一時225ドル高で寄り付いたダウが、半導体安を受けたナスダック安に引きずられて軟調な場中推移となり、費城半導体指数は7%超の急落、インテルは10%超下落した。新たにナスダック100に組み入れられたSpaceXは5%超下落、リビアンは7,500万株の公募増資発表で15%超急落した。東京寄り前の米半導体株の着地点と9日のFOMC議事録の内容がアジア序盤の方向性を決定づける分水嶺となる。

マクロ経済 — 米インフレ期待が約3年ぶり高水準、貿易赤字も拡大

NY連銀の6月消費者調査で1年先インフレ期待が3.67%(前値3.46%)と2023年9月以来の高水準に達し、3年先も3.3%と2022年以来の高い水準となった。食品(前年比+5%)・医療費(+9.4%)・家賃(+8.3%)への上昇見通しが特に強い。米5月貿易赤字は776億ドルへ拡大し1年超ぶりの高水準となった。国内では日本10年債利回りが2.85%と約29年ぶりの高水準を維持しており、国内外ともに金利上昇圧力が続いている。9日03時のFOMC議事録で利上げ継続の示唆が強まれば長期金利がさらに上昇し、株式市場への追加の逆風となるリスクがある。

コモディティ — ホルムズ攻撃でWTI急反発、70ドル台を回復

ホルムズ海峡でイランがカタールのLNGタンカーを含む商船を攻撃したとの報告でWTI原油は前日の清算値68.55ドルから70.50ドル(+2.84%)へ急反発し、前日高値69.21ドルを上回り70ドル台を回復した。石油株は急騰した一方、デルタ(-2.3%)・ユナイテッド(-2.2%)・ジェットブルー(-4.1%)など航空株は大幅安となった。NY金先物は4,153.50ドル(-0.34%)と前日高値4,199.70ドルからの調整が続いており、米長期金利の上昇とホルムズ緊張を受けたドル強含みが重石となっている。ホルムズ情勢が続けば原油の70ドル台定着の可能性があり、東京市場では資源・海運関連銘柄と航空株の動向に注目が集まる。

国際情勢 — ホルムズ攻撃とNATO首脳会議が同時進行

ホルムズ海峡でイランがカタールのLNGタンカーを含む商船を攻撃したと報じられ、英仏はオマーンと自国領海の安全航行確保について合意した。商船三井系8隻はイラン寄りのルートでホルムズ海峡の通過に成功し、同社社長は業績への影響を「限定的」と語った。アンカラのNATO首脳会議ではトランプ大統領がエルドアン・トルコ大統領と会談し、対イラン軍事行動での同盟国対応に「失望」を表明しつつ、トルコのF-35プログラム復帰と対トルコ制裁解除に前向きな姿勢を示した。ウクライナ軍はロシアの大規模製油所を攻撃し処理が停止したと報じられ、フランスのマクロン大統領はシリア訪問中に滞在先付近で爆発があったが無事だった。フランスでは控訴院がルペン氏の被選挙権停止期間を短縮し、2027年大統領選出馬への道が開いた。複合的な地政学リスクが石油・海運・防衛関連株の売買材料となる展開が続く見通しだ。

今後の注目イベント

日時(日本時間)国/地域イベント注目点
07/08 11:00NZOfficial Cash Rate (予想 2.50%)現状維持の公算、声明での利下げ余地示唆に注目
07/08 11:00NZRBNZ Rate StatementNZドルの方向性を左右する
07/08 12:00NZRBNZ Press Conference今後の政策経路の明確化に注目
07/09 03:00FOMC Meeting Minutes6月会合での利上げ議論の詳細が判明
07/09 21:30新規失業保険申請 (予想 218K)労働市場の底堅さを確認
07/10 21:30Employment Change (予想 11.2K)カナダドル・雇用の基調を判断