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日経+1.38%反発・半導体高 米イラン応酬続くも原油急失速

2026-07-10 01:00 日本時間時点

本日のポイント

  • 日経平均は67,744円(+1.38%)と4日ぶり反発。マイクロンが米国投資計画を2,500億ドルに引き上げ、半導体指数が+4.6%急伸したことを受けてAI・半導体関連株が買いを集めた
  • 米軍とイランは9日も空爆の応酬を継続。米軍がブシェール核電所周辺などを攻撃し、革命防衛隊はバーレーン・クウェート・ヨルダンの米軍基地に弾道ミサイル10発と無人機で報復。トランプ大統領はNATO首脳会議(アンカラ)で「暫定停戦はもう終わった」と宣言
  • ホルムズ海峡の商業船通行がほぼ停止。ただし市場は「湾岸産油国インフラは標的外」と判断し、WTI原油は前日高値76.08ドルから71.97ドル(-2.11%)へ急落
  • 欧州株は地政学リスクをこなし軒並み上昇。DAX+0.96%(25,104)、STOXX 600+0.83%(641.20)。ニューヨーク場中(東京時間深夜)もナスダック100先物+1.46%と強含み
  • 日本10年国債利回りが2.9%に上昇し、1996年11月以来約29年8カ月ぶりの高水準に到達

マーケットスナップショット

指標水準前日比
ドル円162.28-0.17%
ユーロドル1.1442+0.18%
日経平均(終値)67,744+1.38%
ハンセン指数(終値)24,030-0.70%
ダウ先物52,810+0.35%
S&P500先物7,576.25+0.63%
ナスダック100先物29,898+1.46%
NY金先物4,139.30+1.39%
WTI原油71.97-2.11%
ビットコイン62,834+0.97%
米10年債利回り4.547%-2.2bp

外国為替市場 — 円安高止まり、日本長期金利上昇でわずかな下値抵抗

ドル円は162.28円(-0.17%)と小幅な動きにとどまり、前日の高安レンジ(高値162.61〜安値162.24)の中で方向感を欠く展開が続いた。日本の10年国債利回りが2.9%と約29年8カ月ぶりの高水準に達したことが日米金利差の縮小観測を生み、円に小幅な買い支えを与えた。EUR/USDは1.1442(+0.18%)と底堅く推移。6月のECB議事要旨では物価上昇が「想定より持続的」と確認され、次回以降の利上げ回数こそ示されなかったものの、データ依存型の引き締め姿勢の維持が示された。骨太方針で「日銀の独立性」が明記される方向であることも、日銀正常化路線継続の市場期待を支えた。NYの引けにかけてドル円は162円台前半での膠着が続く見込みで、163円台への上値試しには中東情勢の新たな材料が必要な状況。

株式市場 — 半導体主導のAI一極集中が日米欧を横断

9日の日経平均は67,744円(+1.38%)と4日ぶり反発。マイクロンが米国内のDRAM生産拠点投資を2,500億ドルへ引き上げると発表し、国内のキオクシアなど関連株も大幅高となった。SKハイニックスの米国ADRが公募価格149ドルで7倍超の需要を集めたことも半導体テーマへの強い信任を示した。欧州株は地政学リスクに耐性を示し、DAX+0.96%(25,104)、STOXX 600+0.83%、STOXX 50+1.19%で引けた。ニューヨーク序盤では半導体指数が+4.6%急伸し、ナスダック100先物は29,898(+1.46%)、S&P500先物は7,576.25(+0.63%)で推移中。恒生指数は24,030(-0.70%)と反落し、中国6月CPI伸び鈍化が中国景気への懸念を引き続き高めた。日経225先物は10日0時時点で6万8,780円(+860円)と上昇。東京寄り前の現時点でAI・半導体への選別買いが全面的に優勢で、アジア序盤はこの流れを引き継ぐ構え。

マクロ経済 — 日本長期金利が29年ぶり高水準、NY連銀総裁がAI起点のインフレを警戒

日本の10年国債利回りは2.9%に上昇し、1996年11月以来約29年8カ月ぶりの高水準に達した。30年国債利回りも4%超に上昇している。NY連銀のウィリアムズ総裁は「現時点ではインフレリスクの方が大きい」と述べ、AI需要の拡大が供給を超えてインフレを押し上げた場合、金融政策での対応が必要になるとの認識を示した。6月のFOMC議事要旨でも複数のタカ派委員が引き締め継続を主張した。6月の米中古住宅販売件数は年率409万件と市場予想(420万件)を下回り、高金利が住宅需要を抑制していることが改めて示された。米10年債利回りは4.547%(-2.2bp)と若干低下したが依然として高水準にある。NY後半に向けてはウィリアムズ発言と米長期金利動向が為替・株式の方向性を左右する局面。

コモディティ — ホルムズ停滞でも市場は「局地戦」と判断、原油が前日高値から大幅急落

WTI原油は71.97ドル(-2.11%)と、前日高値76.08ドルから大幅に下落した。米軍とイランの攻撃の応酬でホルムズ海峡の通航がほぼ停止した一方、市場は「イランが湾岸産油国のエネルギーインフラを標的にしていない」と判断したことで売りが優勢となった。テヘランは制裁強化を見越して過去24時間で約1,100万バレルの原油をタンカーに緊急積み出ししたと報じられているが、買い手確保が課題となっている。NY金先物は4,139.30ドル(+1.39%)と3日ぶりに4,100ドルを回復。欧州天然ガス(TTF)はカタールのLNG生産再開計画一時停止を受けて+1.22%(50ユーロ/MWh)と上昇した。

国際情勢 — 米イラン停戦崩壊の瀬戸際、ホルムズ海峡ほぼ全面停止

米軍は9日、ブシェール核電所周辺を含むイランの複数拠点を追加攻撃。イラン革命防衛隊は弾道ミサイル10発でヨルダンの米軍指揮統制センターと空軍基地を攻撃し、無人機でバーレーン・クウェート・カタールの米軍基地も標的にした。トランプ大統領はNATO首脳会議(アンカラ)で「暫定停戦はもう終わった」と宣言し、「軍事面でとりわけ勝利した」と主張した。イスラエルのカッツ国防相は「脅威が再来すれば対イラン攻撃を再開する準備がある」と表明。GCC(湾岸協力理事会)はイランに対し米国との覚書の完全履行を要求。英国海上貿易行動局は中東海域の安全脅威を「深刻(Severe)」に維持した。また、外務省も中東に滞在する邦人へ注意を呼びかけている。

今後の注目イベント

日時(日本時間)国/地域イベント注目点
07/10 21:30Employment Change (予想 11.2K)予想を下回ればカナダ利下げ観測が強まりCAD・資源株の下押し材料に
07/10 21:30失業率 (予想 6.6%)高水準なら利下げ圧力、強ければ利下げ一服でCAD下支え