日銀1.25%据え置き、日経2%超安・バイナンス資産凍結
2026-10-30 13:00 日本時間時点
本日のポイント
- 日銀は金融政策決定会合で政策金利を1.25%に据え置き(賛成8反対1)。基調的なインフレが2%目標と整合的な水準に達したと判断し、2027年度コアCPI見通しを2.6%に上方修正、ETF売却ペースも2027年1月から年8,600億円程度へ加速(完了までの想定年数は112年から43年に短縮)。
- ドル円は決定後に一段高(円高)となり前日安値157.61円を下回る場面があったが、現在は157.39円(前日比-0.17%)で下げ渋り。午後2時30分からの植田総裁会見を前に方向感は乏しい。
- 東京株式市場は前夜の米半導体・AI関連株安の流れを引き継ぎ、日経平均は前場に一時1,900円超安。後場に入り下げ幅をやや縮め、現在63,113円(前日比-2.39%)。
- 香港ハンセン指数は23,345(+1.08%)で反発する一方、台湾市場は大幅安で始まり台湾加権指数・TSMC株とも半年線を割り込んだ。
- 暗号資産交換大手バイナンスがハッキング被害に見舞われたと報じられ、同社は被害拡大防止のため約30億ドルの資産凍結に踏み切った。
マーケットスナップショット
| 指標 | 水準 | 前日比 |
|---|---|---|
| ドル円 | 157.39 | -0.17% |
| ユーロドル | 1.1194 | +0.12% |
| 日経平均(取引中) | 63,113 | -2.39% |
| ハンセン指数(取引中) | 23,345 | +1.08% |
| ダウ先物 | 52,412 | -0.19% |
| S&P500先物 | 7,680.25 | -0.95% |
| ナスダック100先物 | 28,948 | -2.08% |
| NY金先物 | 4,002.10 | -0.73% |
| WTI原油 | 103.29 | +1.26% |
| ビットコイン | 77,967 | +0.23% |
| 米10年債利回り | 4.989% | -5.6bp |
外国為替市場 — 日銀据え置きで方向感薄く
日銀は本日午前の金融政策決定会合で、政策金利を1.25%に据え置くことを賛成8反対1の多数で決定した。反対した審議委員1人はより積極的な利上げを主張したが少数意見にとどまった。日銀は基調的なインフレ率が2%の物価目標と整合的な水準に達したとの認識を示し、2027年度のコアCPI見通しを2.6%に上方修正。ETF売却のペースも2027年1月から年8,600億円程度へ加速し、完了までの想定年数は112年から43年に短縮されるという。発表直後にドル円は一段高となり前日安値157.61円を下回る場面があったが、現在は157.39円(前日比-0.17%)まで下げ渋っている。後場・欧州序盤にかけては、午後2時30分からの植田総裁会見を見極めるまで、ドル円は157円台前半でのもみ合いが続きそうだ。
株式市場 — AI株安の波及で東京独歩安
東京株式市場は前日の米国市場でのインテル・アマゾンの決算を嫌気した半導体・AI関連株売りの流れを引き継ぎ、日経平均は前場に一時1,900円超安まで下落した。後場に入り下げ幅をやや縮め、現在は63,113円(前日比-2.39%)で推移している。対照的に香港ハンセン指数は23,345(+1.08%)で反発し、上海総合指数は前引けで3,640.54(-0.30%)と小幅続落にとどまった(白酒・医薬株が逆行高)。台湾市場は大幅安で始まり、加権指数・TSMC株がともに半年線を割り込む場面があった。アジア時間の残りは、半導体関連を中心に日経平均は上値の重い展開が続く一方、ハンセン指数は個別株高に支えられ底堅さを保ちそうだ。
マクロ経済 — 日銀が2%目標到達を宣言
日銀は展望レポートで「基調的な物価上昇率は2%の物価安定の目標と整合的な水準に達している」との認識を示し、物価が上振れるリスクに留意しつつ今後も経済・物価情勢次第で利上げを継続する方針を確認した。東京都区部の10月消費者物価指数(前年同月比+2.6%)も強めの結果となり、12月の追加利上げ観測を支えている。欧州中央銀行は前日、2会合ぶりに政策金利を据え置いたが、ラガルド総裁が来年2月に早期退任すると表明し、先行きの不確実性がくすぶる。今夜のNY入りまでは、日銀の次の一手を巡る観測と、欧州・カナダの経済指標発表が市場の視線を集めそうだ。
コモディティ — 原油続伸、金は上値重い
WTI原油は103.29ドル(前日比+1.26%)まで続伸し、中東情勢の緊迫が材料視されている。NY金先物は4,002.10ドル(-0.73%)で、節目の4,000ドル台を維持しつつも上値は重い。アジア時間の残りは、中東情勢を睨みながらWTIは103ドル台を試す一方、金は4,000ドル近辺での方向感の乏しい展開が続きそうだ。
国際情勢 — 中東・朝鮮半島で緊張続く
中東ではフーシ派によるサウジアラビアへの攻撃を巡る緊張が続き、サウジ主導の多国籍軍が無人機を撃墜したとの発表もあり、原油輸送の要衝であるホルムズ海峡周辺の警戒感が根強い。北朝鮮では金正恩氏が無人機の展示会に出席し、これを記念して大口径の多連装ロケット砲を発射したと同国メディアが報じた。暗号資産交換大手バイナンスがハッキング被害を受けたと報じられ、約30億ドルの資産凍結に踏み切る事態も重なり、市場のリスク回避姿勢を下支えしている。後場・欧州序盤にかけても、中東・朝鮮半島情勢とバイナンスの資産凍結問題が、市場のリスク回避姿勢を左右しそうだ。
今後の注目イベント
| 日時(日本時間) | 国/地域 | イベント | 注目点 |
|---|---|---|---|
| 10/30 14:30 | 日 | BOJ Press Conference | 植田総裁が12月追加利上げに向けたトーンをどこまで示すかが焦点 |
| 10/30 16:29 | 欧 | CPI(前月比) (予想 0.1%) | ECBの早期退任表明後の政策運営を見極める材料 |
| 10/30 18:00 | 欧 | GDP(前期比) (予想 0.1%) | ユーロ圏の成長モメンタムを確認 |
| 10/30 21:30 | 加 | GDP(前月比) (予想 0.2%) | カナダ中銀の今後の政策判断への影響を点検 |
| 10/30 21:30 | 米 | Employment Cost Index q/q (予想 0.8%) | 賃金圧力の強弱がFRBの金融政策観測に影響 |